ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

趣味(落語と本)の話と大好きなうどんを中心に、ごまめになってもいちょかみで幅広くお届け

第509回・田辺寄席~桂雀々の段

2009-09-20 23:26:27 | 田辺寄席
今回、大学時代の友達に声をかけると、ご両親と奥さんの四名で参加。
実家が、昭和町なので、これからも落語ファン、
田辺寄席ファンになって貰えれば。

・・・・・・・・・・・・・・・雀々さん二席の表看板・・・・・・・・・・・・


・・・・・・・・・・雀々人気・大入り満員の会場・・・・・・・・・・


開口一番・・・・・・・「チ」・・・・・・中の舞

出囃子紹介・・・染左さん締め太鼓持って舞台へ。

「本調子、中の舞」の後、
「二上がり中の舞」を、
これ東京では、小三冶師匠、大阪では枝三郎さんが使用とか。
出囃子で、誰の出囃子か、イントロドン、難しいですな。
曲名までと言われると、いくら答えられるか・・・。

一、林家染左・・・・・・・・・・・・・・・「花色木綿」

染左さん、上品でどこか知的な泥棒。
長屋で何にも無い部屋と言われながら、引越し前の
新しく無いが畳もすっきり見えてしまうのは私だけか。
染左さんの育ちの良さが災いしている、どろぼうネタ。

何事も、芸の肥しと、経験がものをいうというても、
まさか、泥棒する訳にはいかず、
ネタ選びで上品路線を選ぶ方が、早いようで・・・。

二、桂雀々・・・・・・・・・・・・・・・・・「天王寺詣り」

敬老の日で、先日行った敬老会での話し、おもしろい。
本ネタが、霞むのでは無いかと危惧するぐらい、
マクラから、たっぷり、じっくり、雀々ワールドに引き込む。

主人公は、雀々さんが乗り移った様な、
物知らずというより、おちょこちょいのキャラ。

縁日で、寿司を握る達者な手さばきみていると
ほんまに握れるかと思うぐらいお見事。

お彼岸に相応しいお噺、一緒にお詣りさせてもらいました。

三、桂文太・・・・・・・・・・・・・・・・・「茶目八」

太鼓持ちの語源は、芸子さんの太鼓を持ってあちらこちらへと。
太鼓は常に、当り撥のそば、金持ちのそばにおるから、とか。
幇間の、幇の字は、幇助とかの助けるとかの意味。
場を盛り上げ、助けるとか、いずれにしても、別名、男芸者。
旦那の機嫌を覗う、大変な仕事ですな。

これは、太鼓持ちのネタ、それとも泥棒ネタ。
それしても、靴は盗む、時計は盗む、又知らぬ顔で、これを売りつける
これだけの事をされても、茶目八を可愛がる旦那。
・・・・・遊んでるお人は、懐の大きさが違いますな。

サゲの「頭から火がでますわ」の後、
茶目八の騙されぶりを肴に、二人で一献したためたんでしょうな。

こんな、酒、呑みたいですな。

四、フロッグ西嶋・・・・・・・・・・・「ステージ漫画」

木川かえる師匠の弟子、といいながらそこそこの高齢。
今日はマイク無しで、肉声でこの大きな会場の皆さんに
聞こえるように声張り上げて・・なぜか入れ歯の調子が心配に。

フロッグといえば、昔「コルゲンコーワ」のかえるの人形。
小さい時、指にはまるあの小さな人形、欲しかったですな。

味のあるステージ。音楽は60年代ポップスをラジカセで流しながら
ボソリボソリの語り。絵が似ているとかではなく、色物、息抜きですな。

特に、雀々さん二席では、このような舞台、癒しの芸、貴重ですな。


五、桂雀々・・・・・・・・・・・・・・・・・「遺言」

落語作家、小佐田定雄さんの作。
雀々さん以外でかける人が居られるのか。
他の人では、想像がつかないぐらい、雀々さんの噺。

玉造のおばはんから、川口のおっさん、そして住吉のおっさんとこへ
地下鉄も車も乗らず、只ひたすら大阪中を駈けずり回る。

演じる雀々さん,いつも汗ビッショリの体力勝負ですが、
この噺,聴いてる方も最後にはぐったり。

この落語のサゲではないですが、
世の中、子供に残したい言葉なんぞ、こんなものかもしれまへんな。

「遺言」・・この噺、筋立てというより、演者の技量で聴かす噺。
坊枝さん、文華さん、あたりで、是非聴きたいですな。

嫁さんもご満悦の、雀々さん、たっぷり二席でおました。


第509回・田辺寄席~新じっくりたっぷりの会
~桂雀々の段

一、林家染左・・・・・・・・・・・・・・・「花色木綿」
二、桂雀々・・・・・・・・・・・・・・・・・「天王寺詣り」
三、桂文太・・・・・・・・・・・・・・・・・「茶目八」
仲入り
四、フロッグ西嶋・・・・・・・・・・・「ステージ漫画」
五、桂雀々・・・・・・・・・・・・・・・・・「遺言」

09-64-290
コメント (4)
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