ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

趣味(落語と本)の話と大好きなうどんを中心に、ごまめになってもいちょかみで幅広くお届け

ミドリツキノワ~やすたけまり

2018-02-27 05:05:05 | 本の少し
歌集 ミドリツキノワ
クリエーター情報なし
短歌研究社

☆☆☆

本を選ぶ、出会いって、不思議ですよね。

短歌をはじめると、一部の人はペンネームというか本名以外で書いておられます。

私も、ブログが「ごまめ~の~いちょかみ」というので、落語仲間さんには
“ごまめ”さんと呼ばれているので、短歌でも使おうと、でも皆さんフルネーム、
っぽいので、名字が必要かもと考えていたのですが・・・
育った場所から“浪花”“梅新”“西天満”とか、落語、笑いにつながるもの
本名からの“やすたけ”とか、考えていた矢先に、目に入ったのが、このほんの著者、
“やすたけまり”さん、何か繫がりを感じて読んでみた。

歌は、著者幾つの時の歌なのか、若くて新鮮、、
この世の世俗的なものが一切なく、絵本を見ているような気にさせる。

でも、私にとっては、各まとまりで、好き嫌いがはっきりでてしまう。
第52回短歌研究新人賞受賞の「ナガミヒナゲシ」からは好きな歌はなし。


各歌集というか、括りでかたまってしまいます・・・・が、好きな歌をあげておくと。

バターボール三個十円いつだってガラスのなかでころころねむる

「カステラのハネあります」の貼り紙がひらひらしてた水曜日、晴れ。

せかいじゅうひとふでがきの風めぐるどこからはじめたっていいんだ

先生の声(曲線をかくときは息しちゃだめだ)おぼえています

手を挙げる勇気がなくて校庭の真上にのぼる気球をみてた

ひらひらのガラスの鉢におよいでいる嫉妬は「上から見る」が正しい

告白は二十五グラムぴったりで要約するとなにもなくなる

サザエさんのテーマソングを短調にうつして夕陽色のハモニカ

終点に着いたら起こしてくださいね ゆれてすすんでゆく観覧車

サイコロキャラメルの箱をころがすよ「5が出る」または「きみが来る」まで

次に泣く夕方のためうけとめる特濃ミルク飴のひとつぶ

自販機の紙のコップのカプチーノふたつふにゃふにゃ乾杯しよう

大阪の蛙はずっと背伸びしてわたしとちがう過去をみている

ながいこと煮つめたもののうちたしかふたつぐらいが褒められた恋

 うわのそら、ってどこですか手をつなぐ右のカエデと左のケヤキ
コメント
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