ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

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あなたと短歌~永田和宏・知花くらら

2018-02-20 05:04:03 | 本の少し
あなたと短歌
クリエーター情報なし
朝日新聞出版

☆☆☆☆

初めて、知花くらら、さんを知りましたが、もう歌人ですね。

途中で、くららさんの歌もでてくるんですが、その素敵なこと。

歌人の永田和宏さんとの対談形式で、短歌の詠み方を伝授。

途中、沢山の歌がでてくるんですが・・・・気に入ったのが、

一日が過ぎれば一日減ってゆく君との時間もうすぐ夏至だ (永田和宏)

ねむいねむい廊下がねむい風がねむいねむいねむいと肺がつぶやく (永田和宏)

両耳を洗濯ばさみで留められてミッキー干さるる冬のベランダ (久野茂樹)

清水へ祇園をよぎる桜月夜こよひ逢う人みなうつくしき (与謝野晶子)

ゆく秋の大和の国の薬師寺の塔の上なる一ひらの雲 (佐々木信綱)

舗道には何も通らぬひとときが折々ありぬ硝子戸のそと (佐藤佐太郎)

たとえば君 ガサッと落葉すくふやうに私をさらって行ってはくれぬか (河野裕子)

はんだごてまにあとなった恋人のくちにおしこむ春の野いちご (穂村弘)

画家が絵を手放すように春は暮れ林のなかの坂をのぼりぬ (吉川宏志)

観覧車回れよ回れ想ひ出は君には一日我には一生 (栗木京子) 一日ひとひ、一生ひとよ

 団栗はまあるい実だよ樫の実は帽子があるよ大事なことだよ (小島ゆかり)

など、例にあげながら、いろんなことを説明される

短歌は日記とは違い「出会いに附箋を貼る」とは、云いえて妙。
そして、日常を詠む。自然詠とは。初句の大切さ。結句病に注意。
直喩の発見の喜び。リフレインとは。・・・・・・・など。

マーカーを塗って、何度も読みかえしたい本・・・・・
図書館に返したはあとは、買わなければ、ですか。
コメント
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