やさしいぴあの (新鋭短歌シリーズ12) | |
クリエーター情報なし | |
書肆侃侃房 |
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短歌集を選ぶとき、パラパラっとページをめくりながら、
目に飛びこんでくる短歌、が、気に入るかどうか、
私の好みに合うかどうか・・・・で決まります。
この本も、そんな一冊。
でも、どこか、出会ったことがあるような、気がしてたのですが。
あとがきをみると、「うたつかい」や「うたらば」がでてきますが、
両方とも手元にある数少ない短歌冊子でおます。
そのなかで、好きな歌人さんは、千原こはぎさん、田中ましろさん、山田水玉さん、
逢さん、五十嵐えみさん、七波さん、西淳子さん、濱松哲郎さん、野守風聴さん
でおますが・・・・。、
歌集を見つけたら、購入。
この「やさしいぴあの」でお気に入りの歌は、
仲直りしてあげるから買ってきて雪のにおいのアイスクリーム
君とよく行ったドラッグストアにはまだある同じ香りのシャンプー
誰からかわかる受信の振動がかすかに愛を伝えてくれる
日曜のまひるあなたを思うとき洗濯ものもたためなくなる
たんぽぽが綿毛を飛ばすつもりなどなかったようなさよならでした
あいしてる 五文字で済んでしまうほど簡単なことが今日も言えない
雨になるような気がして振り向くと君がいなくて泣きそうだった
夏風邪をひいたあなたに出会いたい くしゃみの色をおそろいにする
夏にする恋はリュックに入れたチョコみたいに背中で溶けてしまうね
もしきみのねがいをひとつかなえたらもういちどしかきみにあえない
雨の降る音にまぎれて開かれた傘のようですあなたの腕は
ねえきみの声が好きだよ雨ふりの夜はいっしょに眠っていいかな
おおきにと言う癖ついてコンビニの店員さんにおおきにと言う
欲しいものリストから消す スプリングコート・アイフォン・カレノクルブシ
缶の底一つ残ったドロップは夕日の色だ あしたは晴れる
どんなことをされても生きていくためにクリームシチュ―に青菜を入れる
改札で待ってる君に近づいていくのが好き、と遅刻の理由
夏ですんね 空が青くていいですね あなたが元気そうでよかった
おにぎりに指の跡残るくらいの力加減で抱いてください
一緒にはいられなくてでもときどき君にあげたい夕焼けがある
もう好きでない人でしたキスしたらわかった悲しい真実でした