![]() | 上方落語のネタ帳 |
クリエーター情報なし | |
PHP研究所 |
新聞広告があったので、紀ノ国屋で最初の「青菜」を見ると、
聴かせるセリフと、名人が語るがおもしろくて即購入。
サブタイトルが、1分でわかる噺のあらすじ笑事典とあるし、
その他の噺では、単なる筋書きで、興味あるハナシも少なく
108つのネタを読むのには、4~5時間で終了。
名人の紹介も、枝雀さんを筆頭に、ほぼ米朝一門だけの紹介。
今や、上方落語ブームで、各ネタ、得意ネタとしている、中堅、若手の噺家が
多々いてるのに、小佐田さん、他の一門が一切ないのは、ご覧になっていないのか、
それとも米朝一門のおかかえなのか、CDとかDVDからしか
他の一門は評価されないようで、非常に残念。
やまだりよこさんの、「上方落語名鑑」は、
何度も何度も、読みかえしている私の座右の本なのですが、
この「上方落語のネタ帳」は、
なぜか読み返すことの少ないであろう気がする本でおますな。
おっしゃる通り国宝一門に偏りがちですが(「全国区の上方落語」は、そうなってしまうのでしょうか)、定本かと思っていた演出が誰かの工夫であることも分かって、僕にとっては役に立つ部分もありました。
「落語本=東京視点」が圧倒的なだけに、貴重な一冊ではあると思うのですが。
著者も多くの中から108のネタに絞るのには、さぞ苦労されたことと思いますが、今や、高座にかけられる機会の多い、厩火事、替り目、近日息子、禁酒関所、佐々木裁き、千早ふる、天災、おごろもち盗人、堪忍袋、寄合酒などが入ってないのが、個人的には残念。
でも、何を削るかは、これはこれで悩みますな。
ネタもほとんど桂米朝門下のネタ。
「たいこ腹」(幇間腹)の聴かせるセリフ「ねこさんごきげんさん」は、先代の小染の台詞です。
要は、上方落語が好きなファンから見れば安直に書いたものでしかないと思っています。
よしみんさん、ご病気療養中でたいへんですね。
いたって能天気な私のブログですが、ご遠慮なくリンクの程よろしくでおます。