ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

趣味(落語と本)の話と大好きなうどんを中心に、ごまめになってもいちょかみで幅広くお届け

王将の前で待ってて~川上弘美

2025-02-19 09:09:09 | 本の少し
☆☆☆☆

俳句ですよ。短歌をかじっている私にとっては、たった17文字しか無い、俳句、それも季語も読みこんでとなれば自分で作れる字数は幾つ。そんな、選りすぐりの言葉を並べるなんて、到底できない。

でも、他人の作った俳句なら、良し悪しではなく、好き嫌いぐらいは言える。そこで川上弘美さんがつくった俳句で気に入ったのを・・・。
『2010年』 ・変心やしらすにまじる大しらす 
『2011年』 ・地震(なぬ)ありてボールの蜆鎮もれる ・炎昼(えんちう)の横断歩道わたる犬 ・出汁吸うて揚玉ふとる夜寒かな ・まんじゆう屋本家と元祖並び秋
『2012年』 ・豆鯵一笊眼のすべて我に向く 
『2016年』 ・父連れて彼岸の町に昼酒す ・永遠は青蛙にでもくれてやらう ・晩秋ジントニックおいしいです (泉鏡花賞受賞一句)
『2017年』 ・大根が一本道に落ちてゐる 
『2018年』 ・たましひも五臓六腑も春を待つ ・掌の中の枇杷潰すなりはればれと
『2019年』 ・ポケットに電話ふるへる朧かな
『2020年』 ・棒暗記せし詫び文句着ぶくれて ・貝寄風や池には池の気分あり
『2021年』 ・靴の紐結ぶ落花に尻おいて ・為替レート点滅線状降水帯通過 
『2022年』 ・洗濯ばさみはさみ疲れやそぞろ ・折紙の奴の尖り夏来る 
『2023年』 ・すりガラス濡らし透かせる日永かな ・茄子漬を絞れば茄子紺したたりぬ ・はちみつの中のざらざら冬ぬくし

その前の自選一年一句
『1994年』の一句 ・はっきりしない人ね茄子投げるわよ
『1997年』の一句 ・大寒の氷は海にかへりたし 
『2000年』の一句 ・ハンガーに干されて蛸や雲低き
『2007年』の一句 ・つつじ咲くパンツとパジャマ専門店
『2008年』の一句 ・終点より歩いて十歩冬の海

句をつくる時の「題材」の選び方にえらく勉強になりました。もっと日常の些細なことを短歌にしようと・・・。



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