賑やかな浅草演芸ホール
この多彩なメンバー、本来夜席のトリは、小三治さんなんですが・・・。
一、柳家ろべえ・・・・・・「唖の釣り」
ろべえさん、よろしいな、口調も良くこんな噺家さん大好き。
上方におられれたら、即追っかけですな。
実は、本日の一押しでおます。
二、柳家三之助・・・・・・「酔っ払い(替り目)」
替り目なんですが、持ち時間15分であれば、俥屋との掛けあいもなく、
即、家に入ってから始めても、おでんを買いに行かせて、「まだ、おったんかいな」
(これって、大阪弁ですな)「まだおるんか」(これでは武士だし)、江戸弁難しいですな。
三、花島世津子・・・・・・「マジック」
凄いベテラン、凄いお年のマジシャン登場。
スカーフと旗のみで、持ち時間相務めます。
何年演っておられるネタなのか、スカーフも耐用年数も過ぎているようで
ただでさえ薄い生地が、薄汚れながら擦れて擦れて更に薄くセピア調の色合い。
芸は身をたすける、一芸に勝るものはなしですな。
四、柳家〆治・・・・・・・・「家見舞(祝いの壺)」
ベテランが演じる小粋な噺。(上方では、吉坊さんあたりしか聴いたことがおまへん)
このへんが、寄席の良さですな。
五、古今亭志ん弥・・・・「浮世床」
ベテランが演じる小粋な噺、よろしいな。
六、林家あずみ・・・・・・「三味線漫談」
あずみちゃん、たい平さんのお弟子さんとか。
でも、女三味線で、和唐内、ぎっちょんちょん、おてもやん、などを可愛く演奏。
ハナシも初々しくて、おじさんの心をわしづかみ。
でも、十年もすると、客にツッコミ入れるようになるんでしょうな。
のだゆきさんに続き、見たい色物さん増えました。
七、柳家はん治・・・・・・「俺も居酒屋」
創作か、題の「俺も居酒屋」は、オチで言われた言葉。
お題はさて、何というのか定かではございません。
八、林家しん平・・・・・・「雷門みやげものや」
雷門のみやげものやの紹介ですが、楽しい、愉しい。
しん平さん、あったかくて、良いですな・・・・。
九、鏡味仙三郎、仙志郎・・・・・・・「大神楽」
最初は、仙志郎さんの傘芸。
二番目の男の子の名前は解らずですが、積み上げていってバランスをとる。
初々しさと、うまくいくかととのドキドキ感は、曲芸にはもってこいですな、
三番目は、仙三郎さんの土瓶芸。
最後は、三人で花笠を・・・賑やかに。
十、柳家権太郎・・・・・・「金の大黒」
マクラで、楽屋の前座や、出先で弟子たちが、解らないことで会話していると、
すぐにスマホで検索して教えようとする、俺たちは答が欲しいのではなく
会話を愉しんでいるのに・・・と、なるほどと納得するハナシ。
噺は「金の大黒」、これも時間の制約で、羽織でお祝いごとをいうくだりで終わり。
でも、噺をはしおってオチまでいくんではなく、きっちりと語り、
噺を半ばで終わるのもありなんですな。
十一、柳亭左龍・・・・・・「長短」
若手真打の位置か・・・貫禄の味のある高座。
十二、江戸家小猫・・・・「ものまね」
猫八の息子、私たちが知っている先代の猫八さんからすればお孫さん。
まさに、伝承芸ですな。鳥の鳴き声、動物の鳴き声、と動物園に行ったら
個々の動物、注目して聴きたくなりますな。
十三、隅田川馬石・・・・「元犬」
何度も、出会いのある馬石さん。
しゅっとした中に、じんわりとした笑い、
ぼちぼちツボにはまりそうでおます。
十四、柳家さん喬・・・・「片棒」
いいな、それも、ちょいと軽めの「片棒」がさん喬さんが聴けるなんて。
でもこれも、三男坊までいかず、次男どまり、祭りや木遣りとか賑やかさでは
次男のところがピークでしょうが。
親父が死んで息子達嬉しそう、親父さん普段よほどケチン坊なんでしょうな。
楽しい、愉しい、一席でおました。
十五、ホ―ムラン・・・・「漫才」
もう、三回目か、ホームランさん。
いいですな、たにしさんの飄々さ、勘太郎さんのカーブの様なツッコミ。
いずれにしても、よい味ですな、ああそれから、勘太郎さん今日もまた
いまどきやないスタンド衿のスーツ姿でおました。
十六、柳家小さん・・・・「二人癖」
上方の方が、知恵の絞りあい、相手につまらいと言わせようと必死
その必死感が伝わるだけ、おもしろさが増すんですが・・・。
さらっと、かっこ良すぎて東京薄味で、この噺では物足りずでおます。
十七、林家正楽・・・・「紙切り」
リクエストをお三方に・・・・。
最後のお客様は、「鮎釣り」、切ったのを舞台まで取りに行かれた時、
その切った紙と引き換えに、そっとご祝儀を、お江戸の方は・・・かっこいい。
次は、ご祝儀を持っていき、遠慮せずリクエストしてみよう・・・。
十八、柳家市馬・・・・・・「蒟蒻問答」
トリは、市馬さん、本来は今週小三治さん、一度聴いてみたい。
市馬さんの噺は「蒟蒻問答」一番の山は、やはり美声でもって
いろはにほへとを節に載せてお経を読むところ・・上手いですな。
トリの良さ、たっぷりの「蒟蒻問答」、堪能しましたで・・・・。
浅草演芸ホール・2015年5月上席
2015年5月8日(金)
浅草演芸ホール・
一、柳家ろべえ・・・・・・「唖の釣り」
二、柳家三之助・・・・・・「酔っ払い(替り目)」
三、花島世津子・・・・・・「マジック」
四、柳家〆治・・・・・・・・「家見舞(祝いの壺)」
五、古今亭志ん弥・・・・「浮世床」
六、林家あずみ・・・・・・「三味線漫談」
七、柳家はん治・・・・・・「俺も居酒屋」
八、林家しん平・・・・・・「雷門みやげや」
九、鏡味仙三郎、仙志郎・・・・・・・「大神楽」
十、柳家権太郎・・・・・・「金の大黒」
仲入り
十一、柳亭左龍・・・・・・「長短」
十二、江戸家小猫・・・・「ものまね」
十三、隅田川馬石・・・・「元犬」
十四、柳家さん喬・・・・「片棒」
十五、ホ―ムラン・・・・「漫才」
十六、柳家小さん・・・・「二人癖」
十七、林家正楽・・・・・・「紙切り」
十八、柳家市馬・・・・・・「蒟蒻問答」
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