第四回・大阪落語祭・初日~2023.02.09
大阪落語会の初日公演に、めったに行かないグランド花月へ。
大箱で決して落語を聞く環境ではないですが、普段とは違ったお客様で満員。
一、笑福亭鉄瓶・・・「時うどん」
さすが、現役バリバリの油の乗り切った鉄瓶さんの高座。今迄聞いた「時うどん」でうどんの食べ具合のリアルさは最高の上手さ。この上手さは、美味さにつながり、聴きなれた落語でもグッと引き締める。実を言うと、鉄瓶さん本日一の秀逸の高座でおましたで。
二、笑福亭松喬・・・「花色木綿」
初めてのななんばグランド花月での高座と。松竹所属だけに、吉本の舞台はまるっきりアウェイ状態、圧倒されています・・と。落語は得意の泥棒ネタで、昨今お弟子さんの喬龍さんで立て続けに聞いている「花色木綿」。
でもシュッとしている喬龍さんより、師匠の松喬さん、泥棒は数段お似合いですな。
三、桂文珍・・・・・「落語記念日」
漫談ともいえる、落語についての蘊蓄を散りばめた文珍さんらしい噺。花月の普段あまり落語に触れることがない花月のお客様にはぴったりかもしれませんが、大阪落語祭り。落語ファンには少しさびしい内容。どの客に充ててするかは落語の難しいところえすな。
オチで「九月十二日は落語記念日です」と、因みに本家本元の俵万智さんの短歌は
「この味がいいね」と君が言ったから七月六日はサラダ記念日 です。
四、福團治、文枝、八方、文珍、南光、仁智、米團治、八光・・・「口上」
ずらりと並んでの口上、司会の八光さん除けると、平均78歳、まさに後期高齢者の集まりですな。ボケてても間合いが伸びても、それが味だと、良いお仕事ですな。いつまでも皆さんお元気で・・最後に大阪締めで締めを。
五、桂南光・・・・・「南光闘病日記」
後の文枝さんが創作と決まってるので、ここは大阪らしい古典をお願いしたかったのに、ダラダラの「闘病日記」。流石に話術の名人揃いながら、三本も続くとあきますな。闘病から「義眼」ぐらいかと最後まで期待していたのに、吉本の圧に押されてるんでしょうか、がっかりでおました。
六、桂文枝・・・・・「宿題」
最後は、文枝さんの創作の中でも今では多くの人が手がける「宿題」。カツレツがとんかつになったように、本家本元が最高に良いという訳ではないですよね。でも、数学の問題ってほんとよく読むと矛盾だらけですよね。
原作者としてのこの噺、20年前の文枝さんの60歳の時の作品。一番油の乗っていた時なんでしょうな・・・。
12日は、文楽劇場で、鶴二さんと談春さんの東西対決、楽しみでおます。
第四回・大阪落語祭・
~初日なんばグランド花月公演~
2024年2月9日(金)午後7:00開演
一、笑福亭鉄瓶・・・「時うどん」
二、笑福亭松喬・・・「花色木綿」
三、桂文珍・・・・・「落語記念日」
仲入
四、福團治、文枝、八方、文珍、南光、仁智、米團治、八光・・・「口上」
五、桂南光・・・・・「南光闘病日記」
六、桂文枝・・・・・「宿題」
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