おいしい国ブルガリアでのフボボな生活

ブルガリアのこと、まだ忘れ難く・・・
でも、アラフィフからまた新たな挑戦をはじめます!!

山の里、スモーリャン

2006-10-12 16:31:42 | ブログ

Smolyan1 9月の末、友人の住むスモーリャンというところへ行きました。

ソフィアからブルガリア第二の都市プロブディフや、修道院やワインで有名なアセノフグラッドを通って、グルグル山道を上り下りしながら着いたところはとてものどかな山里でした。

な~んにもないアフトガーラ(バスセンター)に迎えに来てくれたのはその日泊めてもらうことになっている友人のスラビンではなく、スタンカとマリア母娘でした。(でも、この二人も直接の友人ですが・・・) 

さて、荷物を持ってタクシーに乗って上のほうにあるスラビンの家まで行きました。が、なぜか留守。タクシーに乗っていたときには気づかなかったけど、そこから荷物を持って下に行こうとすると・・・ スゴイ絶壁に階段が。ブロックや石をならべただけで、階段というよりはただの急斜面に道がついてるって言う感じ。一段一段がそろってないのです。なんだか尾瀬のトレッキングコースみたい。そこを地元民のスタンカは普通のおしゃれサンダルで難なく下りていきます。ふと彼女が立ち止まって道をあけました。下から何とヤギ4頭とその飼い主が上がってきます。メーっ、メエ~っ。そうかァ・・・スモーリャンの道は「ヤギ道」なのですね。

ヤギたちとすれ違ったあと、やっと彼女たちのアパートに着きました。「何かチェルピム(おごる、ご馳走するの意味)したいんだけど、何食べたい?」と聞かれましたが、思い当たらずまごまごしていると、「こんなのならあるけど・・・?」と「ゼレ・スス・オリス」(キャベツの漬物の入ったご飯)を出してくれました。 とってもフクースノ(おいしい)!! そして食事をしながら少し世間話。スモーリャンには以前に本人の先生が住んでたんだとか。だからみんな日本人のことを知っていて、好意的だそうです。娘のマリアちゃんはソフィア大学の2年生。コンピューター関連を専攻しています。10月1日から彼女はまたこののどかな山里を離れて首都ソフィアに行かなくてはなりません。(彼女はとても学力優秀のようです。) ソフィア大学はソフィアの中心部にあり車もブンブン走っていてうるさいところですが、実家のスモーリャンのアパートでは何の音も聞こえません。実家はこんないいところなんだけど学業のために親元を離れて空気の悪い都市部に行かなくちゃならないのネ・・・。

しばらくしてスラビンが迎えに来てくれて彼のアパートに移動。奥さんのスベタが待っていました。

Smolyan2 次の日の朝食はパンとコーヒー、またはお茶。スラビンとスベタはスモーリャンではなく、黒海沿いのバルナの近所の出身で、もともとそこで蜂蜜作りをしていたとか。「ウチの蜂蜜はおいしいよ!」と、ヒマワリの蜂蜜を勧めてくれました。スラビンはコーヒーに蜂蜜を入れるのが大好きとか。

外に出ると快晴!!! 山々が連なり美しいスモーリャンの家並みが輝いて見えます。空気も澄んでヒンヤリ。心の中にあの「ハイジ」のテーマソングが流れてくる感じがしました。海もいいけど、山も、住んだらステキかも!!

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今度こそズドラーバ(まとも?)な車を買うゾ!!①

2006-10-09 18:49:02 | ブログ

7月末のまだ暑い暑い日曜日、友人たちとソフィアまでウチのボルボ340(通称ボロボ)で行くことになりました。行きもどうも調子が悪かったのですが、帰りは走り出してすぐにおかしくなり、とうとうソフィアのはずれクニャジェボというところで「パンッ! パンッ!!」とピストルのような音が連続して動かなくなってしまいました。どうも、ガス(LPG)もベンジン(ガソリン)もきていないようで、ガゾバ・ウレドバがおかしいのか、はたまた電装系がおかしいのか・・・ でも、どうしてダメなのか分からない・・・

車内の友人たちは皆ブルガリア人。なれたもので、「車なんてそんなものさ。何とかなる。」といった感じでした。日本人の私は「ど~しよ~!!?」とオタオタ(汗)

そこへ、スーッとピカピカのアウディが停車しました。中からはギリシャ人の友人ゲオルゴシュと奥さんのマグダが!! 「どうしたの?」 おおお~!! 助かった!!

3mustitem 最近のうちの車の必須アイテム(♪タラララッタラ~♪byドラえもん)「牽引ワイヤー」を取り出し、アウディで引っ張ってもらうことになりました。ちょうどギリシャに帰る途中だったそうで・・・ホント、ヨカッタ!! 止まったのが「メジュドゥナローデン・プット(国際道路)」で。(写真はその牽引ワイヤーと、ブルガリアでの車の三種の神器(?)消火器、反射板(緊急停車するときの三角のヤツ)、そして救急セットです。このセットがないと車検に通りません。あと、雪かき用のほうき。)

が、ギリシャ人のゲオルゴシュは運転もサービス精神旺盛な「ギリシャ人」!! (早く帰り着いたほうがいいだろう、という親切心。かな?)ボコボコの道を時速80km以上で牽引し、トラック、バスなどをバンバン追い抜きます!! これには後ろでハンドルを握る私としても「ヒエ~~!」 馬力のあるアウディの後ろで振り回されながら何とかペルニックまで帰ってきました。ゲオルゴシュは「後ろに車があるの、忘れてたよー(笑)!」だって!! ヒョエー! もし私たちを引っ張っていることを忘れてソルン(テサロニケ)あたりまで行っちゃったら大変だ!!

その数日後、そのとき同乗していたロザン(前にシートを溶接してくれたおじさん)が、思い当たるフシがあったようで自分の工具袋を持ってウチの車を直しに来てくれました。手には「通電検査装置!」(裸電球に電線をくっつけただけだけど・・・) なんと、ボンネットの内側にある点火系の部品の電極が錆びていて、これが暑さやエンジンの熱で膨張したときに電気が通らなくなってプラグに火花が飛ばなくなり、エンジンで燃えなかったガスがバックファイヤーしていたのでした。電極のサビをキレイに落として新しい端子に付け替えたら・・・ ふつうに走るようになったのでした・・・

でも、私ももうこの車に安心して乗れなくなっていたのでした。それでもソフィアに行く用事があって、ロザンが直したからまあだいじょうぶだろう(それが一番アヤシイ・・・)と運転していたら・・・ ペルニックとソフィアの中間の山を越えたところで遅いトラックを追い越すのにアクセルを踏んだら、スカッと乾いた踏み心地が・・・ アーッ!!! アクセルワイヤーが切れた!!! ソフィアにたどり着かずにまた止まってしまいました。このときもあとから走ってきた友人に引っ張ってもらってソフィアの友人エカートのところに置かせてもらい、次の日アフトセルビズ(修理工場)まで引っ張っていってもらいました。トホホ・・・ ほかの修理も含めて90レバ(6300円)かかりました。

そこで(ペルニックの)友人たちに宣言しました。「もーイヤっ!!!この車。 新しいの買う!!」

ところが、友人たちは全員、「どうして!? 車なんてそんなもんでしょ!!? 修理しながら乗ればいいじゃない。」と反対します。この考え方の違いは何!?

でも、もう安心して遠出できないし・・・ どうしよう???

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うれしい? うれしくない? EU加盟

2006-10-03 14:56:00 | ネコ

ペルニックからソフィア市内に入り、オコロブラステン・プットと言われる環状道を通ってムラドストのほうへ行くといつも大渋滞にはまります。ゆっくり、ゆっくり、ジリジリと進む車の長い列からふと目を右手にうつすと、ビトシャ山の裾野に・・・ヒエ~!! あるわあるわ、新しいブロコベ(日本でいえばマンション? アパート群というべきか・・・)が、まるで雨後のタケノコのように・・・ EU加盟による価格高騰や外国人の流入を見込んで不動産投資が盛んなのです。通り沿いに、不動産屋がこれらのマンションを英語表記で売り出しています。

黒海沿いのブルガスのほうではイギリス人が「村ごと買った」なんて言われています。ホントかなァ~。チョッとオーバーな気もするんだけど・・・ EUに入れば不動産を買いやすくなるの?

9月の末にや~っとブルガリア、ルーマニアのEU同時加盟が決まったようですが、加盟後も腐敗の排除や食の安全の確保などEUから監視を受け続ける分野もたくさんあるみたい。雰囲気的には、結構ぎりぎりに入れてもらったという感じです。「(EUに)入れてくれないと、ヒドイよ!!」なんて、”瀬戸際”っぽい外交もあったみたいで・・・ でも、もう後戻りできないもんネ。

テレビ、ラジオは、もうず~っとEU加盟のことばかり伝えていますが、周りの人々はというと、

「シュテ スターネ トゥルードノ!!!」 つまり、「(生活が)難しくなる!!!」と確信を持っているようです。まず「物価の高騰は原油価格の高騰だけでなく、このEU加盟によっても加速する!」んだそうです。

あいかわらず低所得層の生活は大変ですし、ブルガリア人とロミの人たちの間の壁も歴然、さらには暴力、盗み、詐欺のようなことが日常茶飯事。私もこういう通りを歩くときは気をつけねば・・・なんて思ったりします。

友人のブルガリア”小市民”バリュはビトシャ山の裾野に立ち並ぶビル群を見て、「マフィオルスカ・ラボタ」、つまりマフィアのやってる仕事と言っていました。(アレレ?? 組織犯罪対策はEU加盟の条件だったんじゃなかったかな??) まっ、”自分たちには何の関係もない”ということのようです。

Higegrownup でも「もうけ話」には関係ないけれど、物価が上がればぜーったい影響を受けるもんネ~。先日エレナばあちゃんが「犬を飼ってると1年で12レバ(850円くらい)の税金がかかるようになるのよー!」と嘆いていました。この財源で”ノライヌ”対策をするのかな? 犬にもEU加盟の波が・・・?

なんともないのはネコだけなのかな~・・・ 朝晩めっきり涼しくなってきて、いよいよ家ネコになりつつある半ノラの「ヒゲ」はEU加盟などお構いなし(そりゃそうか・・・)に食べ物をねだります。「くれニャ~」。

栄養状態がいいのか、こんなに大きくなりました。去年の写真と比べてみてください。でも、先日から瞬膜が突出してガンをとばすようになってしまいました。この前油まみれになって家に入ってきたときからです・・・獣医に行かなくても治療する方法、ないかな・・・ なんせ人間の医者でもまったくアテにならないこの国なので・・・ あ、そうそう、EU加盟で医療がレベルアップしてくれたらうれしいんだけどなあ・・・

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9月は忙しい!保存食作り!!

2006-10-02 16:18:58 | ブログ

9月のある日、友人の50代主婦エメに「明日ヒマ?」と聞くと、

「ダメ!! 忙しいの。ドマティ(トマト)とチュシュキ(ピーマン)で。」 はあ? 何でトマトとピーマンで忙しいの??

この頃どこでもパザール(市場)ではトマト、「チュシュキ」といわれるピーマン、パプリカ、トウガラシのたぐいの野菜が大量に売られています。そういえばみんな箱買いしてるなあ。サラダで食べるには多すぎるよね~。私だけ1~2Kg単位で買っているけどまわりの人は10Kg単位・・・

聞いてみるとこれらの野菜を使って保存食を作っているのです。確かに、今ぐらいの気候のときはいいけど、毎日マイナス何度になる1~2月くらいにはパザール内の野菜屋はほとんど閉まってしまいます。あるのは豆、古びたカルトフィ(じゃがいも)、輸入物のオレンジ、ハウス物のクラスタビッツィ(きゅうり)・・・だから今から蓄えるわけね~。

Domati で、どんな風に作るの?と聞くとこれがまたみ~んなちがう!! 基本的にはトマトを肉挽き機のようなものでピューレにしてビンに入れる・・・ここまでは同じですがそこから先がいろいろで、トウガラシを入れたり、ピーマンを入れたり、玉ねぎを入れたり!!! 味付けもさまざまで、塩だけでなく、巣、砂糖、はたまたチュシュキのビン詰めのほうには発酵を促進するために何とアスピリンを一錠入れるとか!! なんだか薬くさくなりそうだなあ~。

全部入れたビンをビンごと大なべで煮てそのあとビンを上下さかさまにして何日かたつと保存の準備完了!食べられるようになるのです。

これが結構大仕事で、エメ(エミリア)は「いつもは70本びんづめを作るんだけど、今年は40本!!」。出回っているビンは1本500gくらいのピューレが入れられる大きさですから・・・ヒェ~ッ!! スゴイ量だ!!!

先日もカフェでコーヒーを飲んでいたらとなりのテーブルのおばあさんたちが自分の作るのがおいしい!! と「手前味噌」ならぬ「手前”ブルカンチェ(ビン詰め保存食)”」の話題でもちきりでした。(これが結構危険な話題で、おばあさんたちの間で議論、ひどいとケンカの種になったりすることもしばしば・・・) そしてこの時期、多くの家の軒先では、おばさん、おばあさんたちがトマトをピューレにしている様子を見ることができます。散歩中に写真を撮らせてもらいました。この風景、この時期の風物詩のようなものです。

でも、エミリアはため息まじりにこういいました。「1本ビンを開けちゃうと、5分でなくなっちゃうのよね~。」 チョッとむなしい・・・でも、おいしいから仕方がない!! 店でもピューレやリューテニッツァというトマトソースは売ってるけど、手作り、つまり「ドマシュノ」に勝るものはないもんね。エミリア、がんばって作って!!! おすそ分けお待ちしていま~す!!

 

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