~空からの贈りもの~

「森のこもれび」の山崎直のブログです。

山に返す

2014-04-26 22:59:02 | 日記
里山という短い番組を観ていたら、歳をとったご夫婦が二人で

畑をやっていましたが、だんだん耕せる体力がなくなってくると

畑を山に返そう

ただ返すのでなく花を咲かせようと、小さな花の苗木を畑に植えて

いました。

やがて、ご主人が亡くなり、おばあさん一人になり畑も一枚に

なりました。

そして、その畑も耕すことが大変になった時、おばあさんは

小さな桃の苗木を植えました。

「こんなに小さいけれど、5年経ったら花が咲くから」と言って

植えたおばあさんは、その桃を見ることなくこの世を去りました。

でも、おばあさんが亡くなった翌年、桃の花が2つ

おじいさんとおばあさんが寄り添っているように咲いたのです。

畑は山にかえって色とりどりの花を咲かせていました。

短い番組でしたが、とても心に残りました。

畑を山に返す

こんなことは、考えもつきませんでした。

土地は私有するものと思っているからです。

畑を山に返そうと、花の苗木を植えているおじいさんと

おばあさんを見ていたら、これが本当なんだと思いました。

昔 昔の人達は、土地を自分のものだなんて思っていなくて

住まわせてもらっているって、そんなふうに思って

いたのでしょうね。

山に帰った畑に咲く花は、人の心にもぽっと花を咲かせて

くれるようでした。

コメント
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