~空からの贈りもの~

「森のこもれび」の山崎直のブログです。

「銀河鉄道の父」の父の愛

2018-10-07 17:32:49 | 日記

「いのちのエール」が終わり、久々の読書三昧の

一日でした。

今、「銀河鉄道の父」を読み終えました。

大好きな宮沢賢治ですが、その父を私は勝手に

自分のイメージで作り上げていたことが

わかりました。

父の質屋という職業を嫌い、父と別の宗派の

法華経を信仰した賢治は、父親との関係が

非常に悪かったと思い込んでいました。

小説だから、事実とは違うところもあるでしょうが

でも、かなり調べて書かれている感じがするので

賢治の父親の息子への愛情は、揺るぎのない

ものだったと感じました。

宮澤賢治は、充分な愛を受けて

育った人だったんだと、あらためて知りました。

そして、初女さんの「愛と受け容れること」という

言葉を思い出しました。

賢治の父の愛は、どこまでも息子を受け容れる

愛でした。

私は、この時代の父親には、こういう愛情は

難しいのではと、思っていましたが

いつの時代あっても「愛」とは受け容れること

なのでしょね。

「雨ニモマケズ」は殆ど死の床で書かれたとは

知りませんでした。

賢治が、病床の中で机には向かえないと言った時

父親が賢治に向かって「人間は、寝ながらでも

前が向ける」を言った言葉が心に突き刺さり

ました。

三浦綾子が小林多喜二の母親を書いた「母」も

深く心に響きましたが、父親の愛情を

この「銀河鉄道の父」で見せられた気がしました。

読書の秋、また賢治の世界を旅しようかな…

 

コメント
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