これは、去年の10月ごろに撮った、りんごの写真です。旧ブログでも発表したことがありますが、今のところ、わたしの写真の代表作?といったところですか。
とってもきれいでしょ。
これを撮ったときは、とにかく一番大変だったとき、苦しすぎて、あがきまくっていたときです。そのとき、台所のすみにいた一個の赤いりんごをみて、すがりつくように手にとってしまったのです。今にも死んでしまいそうな苦しい気分でいたとき、目の覚めるような赤が、あまりに美しかったのです。
そのまま外に出て、ご近所の空き地の藪の前で撮った写真がこれです。信じられないくらいきれいに撮れたので、われながらびっくりしました。そしてそれから、わたしの写す写真が、どんどん変わってきました。
それは、本格的な、わたしの試練の始まりだったからです。何もかも、ほんとうのわたしの始まりは、ここからだった。
そういう深い思い入れのある写真です。今見ると、少し落ち着いた感じに見えますが、当時は鮮烈でした。苦しすぎたからです。乗り越えるのに必死だった。あまりにつらかったのですが、それをほとんどないことのようにして、痛いことを感じないようにして、とにかく前に進んでいた、という毎日でした。
やるべきことをやることが、最優先だったからです。
ほんとうに、ここ1,2年、あらゆることがありすぎましたね。よくやれてきたものです。そしていま、もうすべてが変わってしまった。
わたしも、まわりも、すべて変わってしまった。
美しいものが美しいところにくる。そういう風が吹いてくる。
わたしはもうすぐ、新しい歌を歌い始めることでしょう。