この詩人が天使であることを見抜いた人間はいないだろう。それは彼の人生が、見えない人間たちの妨害によって、さまざまにゆがめられたからである。
心美しい天使であった。
彼は苦難の生涯のうちに多くの美しくもやさしい物語を書いた。
人々は、天使の書く物語に、美しさだけではないもう一つのものがあるということを、学ばねばならぬ。
彼の物語には、未来が描かれている。いろいろと深く読んでみたまえ。時代の中で、死んでゆかざるを得なかった心が、人間のために細やかにも美しい愛と真実を教えようとしている。彼の書き遺した詩物語の中に、人間は未来を探ることができる。彼はそういう使命を持っていたのだ。
弱きもの小さきものへの愛と正しい心を、切ないやさしさで書いた。それは、現実の世界が彼に与える無理解を超える、愛であった。
人間はもっと深く、この天使の心を、知るべきである。