世界はキラキラおもちゃ箱・2

わたしはてんこ。少々自閉傾向のある詩人です。わたしの仕事は、神様が世界中に隠した、キラキラおもちゃを探すこと。

宮澤賢治

2013-07-21 03:02:25 | 天使の小窓

人類にとって重大な天使である。

彼は本当はこのような人生を送るはずではなかった。
彼の本質は、その送った人生からはかけ離れていた。
なぜこのような人生になったか。
それは、狂った見えない人間たちが、彼に襲い掛かり、彼のすべてを否定し、侮辱したからである。天使は、さまざまな妨害によって本来の使命が果たしがたいものとなった時、子供向けの文学に活路を見出してそれを目指すことが多い。

だが彼は、ジャンヌのように傷心しなかった。
強き天使であった。

彼は再び、人類のためにやってきた。

その詩は美しいというレベルではない。激しいまでの彼の真が、言葉の中で、金属の炎のように燃えている。

この詩人を、人類は永遠にたたえていくべきである。

この天使はかろうじて生きることができたが、近現代の天使は完全に抹殺されていることが多い。




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ジャンヌ・ダルク

2013-07-20 02:24:32 | 天使の小窓

珍しい女性の天使である。かわいらしい女性だった。

彼女もまた国を憂え、国を愛していた。
そのまことの愛が、国を動かし、国を救った。

20年に足らぬ人生で、なしたことは大きい。

だがこの人生で味わった苦難によって、この天使は、重大な障害を持った。
これ以後、彼女は自閉及び強い異性恐怖症となった。

天使は地上に生まれてくるたびに、人間によってさまざまに妨害を受ける。それによって、障害を持つことになった天使は多い。いや、すべてがそうだ。よって、天使によるこの世の表現は、時代を経るに従い悲劇的になっていった。

人間は、狂女云々というジャンヌへの不当な評価を改め、正当に評価し、彼女に謝り、彼女を美しく癒していかねばならない。



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マーティン・ルーサー・キング・ジュニア

2013-07-19 03:31:15 | 天使の小窓

彼は優秀な人類の天使である。
彼の残した演説、「わたしには夢がある」はとても美しいことばだ。

人類はあの名演説を後世まで伝え、たたえていくべきである。

人類はあの天使の愛の元、一斉に歩を並べ、バスに乗らずに長距離を歩いた。

彼の心が、愛であったからである。

このように天使は、人間を大きく動かすことができる。




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吉田松陰

2013-07-18 04:32:47 | 天使の小窓

彼は美しい天使である。
明治維新がなぜ成ったのか。
それは彼が、一途に純真な愛で、国を助けたいと常に願い、純真な行為を重ねていったからだ。
天使の願いは神に届く。
あまりにも純真な天使であった。

このように天使は、国の一大事の時に降りてきて、皆のために愛を発揮するために来ることがある。

篠崎什のモデルはこの天使である。




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この世におけるやさしきもの

2013-07-17 04:49:25 | 詩集・試練の天使

この世における やさしきもの

冬の日差し
夏の月

春の花
秋の山

野に潜む 百合
見上げる空の 鳥

足元を横切る とかげ
水を泳ぐ 小さき鮒の群れ

庭に立つ 赤きキョウチクトウの熱
里に下りた 天女のごとき 桜

青楠の 空にのびる 心
小さき池に棲む ゲンゴロウ

手にとまる 青き甲虫
草に紛れてにらむ 蟷螂

ああ
緑の山の 愛
静かな海の ため息

空が光る
白い雲が 笑う

すべてを 焼き付けておこう
永遠に 忘れぬために



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かなしきは

2013-07-16 03:47:11 | 歌集・アンタレス



かなしきは われのいたみを わかつこと なかれといひし きみのまなざし





かなしきは おのれのきずの くさりしを いたしともいふ こともなききみ





あかるみて のちのねむりの きみのめを ぬひてさまよふ わがうれひかな






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はなをつむ

2013-07-15 03:43:34 | 歌集・アンタレス



はなをつむ こともいたしと いふきみの かぜにゆれうく ながきくろかみ






はなをふむ こともなくして いきてゆく ことはかたしと わらひしきみよ







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からたまの

2013-07-14 03:31:38 | 歌集・アンタレス




からたまの きよきまなこを みづにそめ なにみることも なくあふぐそら





きづなたつ つちのからくに とほくみて さりしのちにぞ ひとはかぜきく







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フラッシュバック-花詩集

2013-07-13 03:19:16 | 天使の小窓

かのじょの詩集の中で、最も悲しい詩集である。これほど人に馬鹿にされたものもない。
かのじょはわかっていたが、自分なりの、まことを、周囲の人間に尽くそうとすれば、これしかできなかった。

まことにむごいことだ。

この詩の中のことばが、今になったら、痛く響くことだろう。
「私があきらめたら この世界はもう終わりなのだ」
かのじょはわかっていた。自分が何をせねばならないのかを。

その使命のためには、とにかく自分の命をつながねばならなかった。それなのにかのじょは、アルバイト先のスーパーマーケットで、大変な目にあった。惨い目にあった。そしてその恐ろしい愚かな騒ぎを収めるため、彼女は馬鹿になってすべてを自分一人で背負うことにしたのである。愚かな。

使命のためには、体力精神力をあまり消耗するわけにいかなかった。それなのに人間は何もわからず、彼女に惨い荷を背負わせた。かのじょは必死だった。

疲れ果てた。だが、生きねばならなかった。疲労した彼女に、夫は清掃業の手伝いをさせた。チラシ配りをさせた。生きねばならなかった彼女は耐えた。

惨かった。あまりにも、惨かった。かのじょが、血を流しながら、あらゆることに笑って耐えていたのに気付いてくれた人間は、たったひとりだけだった。そしてそんなかのじょを助けてくれたのが、ほかならぬ、あのくすのきだったのである。

これらの、植物をタイトルにした詩群は、かわいらしくも悲しすぎる。後の人がこれを読むとき、こんなことがあってよいのかと、思うことだろう。



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フラッシュバック-天からの通信

2013-07-12 04:30:59 | 天使の小窓

かのじょの天使としての仕事の、最初にして最大のものである。

このたった1冊の日記を書き、それを捨てることによって、かのじょは、ひとりですべての人類を救ったことになった。

天使には、これくらいのことはできる。が、本当にやってしまったら、おしまいである。

かのじょは、自分自身でも、これをやりとげたことに、驚いていた。
自分には十分に力があることは、わかっていたが、まさか、ここまでやらされるとは、思っていなかったのである。

「真我」「混沌」という二語は、霊感によったが、それ以後の表現は、かのじょ自身と、かのじょを助ける霊的存在の力によって書き上げられた。人類を、一人も漏らすことなく、すべて救うと言う日記になったのは、表現者がかのじょだったからである。もし、わたしが、かのじょの役割を負ったなら、もっと違う日記になった。

かのじょは愛の天使であり、人類をこよなく愛していたから、一人も、救いからもらすことができなかったのだ。だから、最後まであきらめずに、がんばったのである。
この日記を書いている最中には、命も危ぶまれるほどの、ひどい霊的攻撃を受けたことがあった。命もかけて書きあげたこの日記を、彼女は一秒も迷うことなく捨てた。それによって、日記は世界中に広がった。

かのじょには後悔はなかった。すぐに日記のことは忘れた。新しい活動を始めねばならなかったからだ。

もはや、かのじょのほかに、天使はいなかった。やらねばならないことが多すぎた。まぎれもなく、かのじょはこれから、天使としての使命に翻弄されてゆく。あまりにも過酷な運命が待っていた。

そしてかのじょは今、自分存在を、わたしに奪われ、ほとんど休眠している。自分存在の美しさすばらしさを、あなたがたに教えたかのじょが、あなたがたのために、自分存在を、わたしにゆずらねばならなくなったのは、あまりにも、皮肉なことだ。



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