はい、今日も暑うございました。
毎日ぼやくのもしんどいので、今日は軽く流します。
勝手に奈良話をさせてもらいます。
大和盆地の東側の山麓、桜井市(三輪山の麓)から天理市(石上布留)にかけて『山の辺の道』
という「日本書紀」に名が残り、『記紀』や『万葉集』にもたびたび登場する古道があるのは
関西の方にはよく御存知だと思います。
諸説ありますが、本当は奈良市の春日山のふもとまで、盆地の東縁、春日断層崖下を山々の裾を
縫うように続いているとも言われます。
また平城京から平安京への遷都に至るまでの間の紫香楽の宮へと、東大寺大仏殿の裏から続く
信楽を通って滋賀県の大津まで延々とつながっていたとも言われています。
ただ、大和盆地の西側の山麓を通る『葛城の道』を知っている方はハイキングをされる方以外は
あまりいらっしゃらないと思います。
風の森バス停~高鴨神社~高天原神社~橋本院~名柄~一言主神社~九品寺~近鉄御所駅が
一般的なハイキングコースとなっています。
飛鳥時代の豪族、鴨氏・葛城氏に纏わる数々の史跡がある歴史道です。
以前に国内すべての賀茂神社の総本社・高鴨神社や高天原(たかまがはら)について書いた
日記もありました。
今日は葛城の大神・一言主神社(ひとことぬしじんじゃ=いちごんさん)の紹介です。
一言主神は願い事をひとことだけ聞いてくれるという神です。
長い長い参道を西へ西へととると正面に石段が見えてきます。
登りきると正面に本殿、振り向くと大和盆地の広がりが見え、高台に在ることが分かります。
拝殿前には樹齢1,200年ともいわれ神木とされている銀杏の古木・乳銀杏が聳えます。
本殿の反対側には至福の像があり、夫婦円満や縁結びとしても知られています。
像の背面には「ボケ除け数え歌」の札もありました。
少し回り込むと一言稲荷神社や天満神社・八幡神社・住吉神社・市杵島神社などの境内社
(摂末社)が並んでいます。
石碑も松尾芭蕉の句碑や万葉集の一首など歴史を感じさせてくれます。
古木に守られて陽射しも和らいで、少し涼しい心霊スポットです。
ホッと休んでいるカタツムリも居ました。