リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

通訳を介す

2024年11月08日 10時52分10秒 | 日々のこと

石破首相とトランプ次期大統領が電話で会談をしたそうです。会談時間は5分。石破さんは英語ができないので通訳を介していると思いますが、そうなると5分のうちの半分、すなわち2分30秒が正味の会談時間ということになります。2分30秒ではさすがにまとまったことは言えないでしょう。ひとことふたこと挨拶と当選おめでとうを言った程度でしょう。

最近あまり海外の演奏家が公開レッスン(おおげさにマスタークラスなんていっていますが)をすることはなくなりましたが、今までの例ではレッスンを受ける方はほぼ100%通訳を介していました。以前私がプロデュースしたホプキンソン・スミスの公開レッスン(於名古屋)も私が通訳を務めましたが、サシでレッスンを受けた方はひとりもいませんでした。通訳なしで受けようとした方もいましたが、却って時間がかかりかつ不正確になったので途中で私が介入したこともありました。

石破・トランプの5分会談と同じように、公開レッスンが60分だとするとレッスンの中身は30分程度のものになります。よく外国のナントカさん、ナントカさんと何人か名前をあげて公開レッスンを受けたことをプロフィルに書いているプロの方がいますが、日本で通訳付きで受けた場合はレッスン実時間はレッスン時間の半分です。外国で通訳なしで受けた場合もことばが不自由なら先生のおっしゃっていることあまりわからず身につくことは少ないでしょう。

そもそも公開レッスンというのは基本的に1回完結なのでレッスンする方も丸く60分くらいで収まるようにするものです。従って厳しい課題が与えられるということもないわけで、そういった類いのレッスンを何回受けたところで大した収穫はありません。まぁアマチュアの人がちょっとでも直接大先生の薫陶を受けてみたいというのなら大いに意味があるかも知れませんが。やはり一定期間学校に入り特定の先生に継続的にレッスンをしてもらって初めて力がつくものです。これは日本にいて日本人の先生から指導を受ける場合も同じです。まぁ当たり前と言えば当たり前ですけど。

音楽はことばではないので外国語の勉強は不要だと思われがちですが、そういう考えでスコラに入って(いまはどうか知りませんがスコラは語学の基準はありません)とても苦労した人を何人も知っています。というわけでプロもアマもそして政治家も語学をしっかりと磨きましょう!

 


トランプ勝利?

2024年11月06日 18時41分34秒 | 日々のこと

トランプ氏が勝利演説をしているところを見ると勝利したということですよね。まだ全部の州の開票が終わってないうちに勝利宣言ということは圧勝ということでしょう。

今日までの日本のマスコミの報道を見てみると大接戦という報道が主流でしたが、これだけ結果に差がついているということはもう少し事前に分かるはずですが、民主党よりのニュースソースばかり流している日本のマスコミでは無理かもしれません。報道の姿勢が問われます。

アメリカのインフレはすごいもののようです。娘に聞いた話では、ショートケーキ1切れで12$というから驚きです。日本円だと1800円くらいです。冷凍うどんも同じく12$です。この異様なインフレを鎮めてほしいという願いもトランプ支持の原動力のひとつになったに違いありません。

娘の住んでいるカリフォルニア州は民主の牙城といわれていますが、青色が濃いのは北部が中心だそうで、中部南部はそれほどでもないそうです。実際近所の家の前にはトランプ支持の看板が立っているそうです。

こうなってみると日本にとっては安部さんが暗殺されたのは大きな痛手になりそうですが、今後日本はどうやってアメリカと付き合っていくのでしょうか。


コロナワクチン

2024年11月05日 16時35分49秒 | 日々のこと

近所の病院でコロナワクチンの接種をしてもらいました。

予め電話しましたが予約は不要で来たらすぐにうってもらえるとのことなので、病院まで歩いていくことにしました。病院の前の駐車場は一杯でもう一台分も空いていませんでしたので、車で来なくてよかったです。そもそも車で行くような距離ではありませんが。

院内に入ったら簡単な問診票を記入して診察室の前で待つこと30分、接種はあっという間でした。先生にワクチンの種類を尋ねていたそのすきに看護師さんはすでに後ろに回っていて「はい行きますよ」と言い終わるか終わらないうちに接種を始めました。構えるひまもなく終わってしまいました。ワクチンはファイザー製のものとのことでした。

桑名市では2100円で接種してもらえましたが、地域によっては無料からずっとお高い額まであるようです。12月にスウェーデンに楽器を取りに行きますので念のためにうっておいた次第です。

 


「トゥ」と「てぃ」

2024年11月04日 16時06分01秒 | 日々のこと

英語を日本語のカタカナで表記するのはなかなか難しく不統一な感じがします。例えば country は「カントリー」と表記するのが一般的ですが、かつては「カンツリー」と表記していた時期もあります。ゴルフ場で「なんとかカンツリー倶楽部」という表記を見たことがありました。

でも同じ発音でも tree は最初から「ツリー」で今もそうです。クリスマス・トリーなんていいません。ひょっとして countryは、サントリーにひっぱられてカントリーになったのかもしれませんが、サントリーはもともとが日本語です。

以前桑名市内にカタカナで「カトゥ皮膚科」という看板を掲げた病院がありました。この「トゥ」という表記はどう発音されるでしょう。[tu] なのか [to.u] それが問題です。私は多分加藤皮膚科だと思うので [kato:]と読んでいましたし、実際院長先生も加藤先生でした。

ところがいつぞや電車で向かいのシートに座っている女子高校生の会話を何気に聞いていましたら、[katu]ヒフカがどうたらこうたらという話が聞こえて来ました。[katu]ヒフカって聞きなれない名前だけど、どこだろうって考えていて、思い当たりました。恐らく「カトゥ皮膚科」のカトゥを [katu] って呼んだのでしょう。女子高生たち院長先生が日本人の加藤先生じゃなくて、どこか外国からいらした [katu] 先生だという話をしていたのかも知れません。

加藤先生は、ひらがなで加藤は「かとう」だからカタカナだと「カトウ」だが、なんか違和感を感じて「ウ」を小さく表記したのかもしれません。

最近「てぃ先生」という方がテレビに出ていますが、この方は何とお呼びすればいいのでしょうか。私はてっきり [tei] 先生 だと思っていたのですが、調べてみたら [ti:] でした。これを「ティ」と表記されてたら多分短く [ti] 先生と読んでいたと思います。この方、アルファベットで表記すると T-SENSEI だそうで、カタカナだと「ティーセンセイ」に普通はなると思うのですが、ひらがなと漢字表記では「てぃ先生」になるということらしいです。「ティー先生」でいいような気がしますが、まぁハ短調を「ドタンチョウ」と無理やり読ませていた某演奏家みたいな独自ルールですね。

お茶の tea は「ティー」と普通表記しますが、これを「てぃー」と表記するとすごく違和感があり絶対 [te.i:]と読んでしまいます、私の場合。ticket は「チケット」、tiala は 「ティアラ」、team は「チーム」と表記しますが発音は [ti:mu][tsi:mu] の両方があります。なんかこのあたり乱れてますねぇ。(笑)


野球嫌い

2024年10月31日 16時36分22秒 | 日々のこと

テレビをつけましたら、アメリカで野球の大きな試合があってオオタニさんがどうたらこうたら言ってます。大体野球には全く興味がないので公共の電波でその類いの話題ばかりは困ります。まぁ見なければいいんでしょうけど。

野球って世界的に見ればマイナーなほうのスポーツなのになんでこんなにみなさんお好きなんでしょ?名古屋でのレッスンがあるとき、たまに電車で行くときがありますが、運が悪いとナゴヤドーム(バンテリンドーム?)での試合のため中央線の大曽根駅が大混雑するので大迷惑です。

フランス在住の製作家スティーブ・マーフィーのスタジオに行ったときに、リビングルームに大きなヘラのようなものがあったので何かと尋ねるとクリケットで使うそうな。彼はオーストラリア出身だったと思いますので、クリケットが大好きらしいです。

イギリス連邦系の国々ではクリケットがとてもメージャーらしく、競技人口でみると野球よりははるかに多いようで地域的な広がりも広範です。アメリカのチームで一番を決めるのをワールドリーグというのはちゃんちゃらおかしいです。

昔作曲家の黛敏郎が何かの会合で国鉄スワローズの金田正一投手と初めて会ったときのこと。金田投手が「国鉄の金田です」と自己紹介したら、黛氏「最近はストやなんかで大変でしょう?」とおっしゃったそうです。私はそこまでは野球オンチではありませんが、似たようなものです。

こんな私ですが、小学校の低学年の頃は少年サンデーに連載中であった寺田ヒロオの「スポーツマン金太郎」の影響で野球にとても興味がありました。60年以上前の今頃でしたか、日本シリーズ巨人南海戦で巨人が4連敗した最後の試合を友達の家で見たのを憶えています。テレビはもちろん白黒でした。友達は家が小学校のすぐそばなので、放課後すっとんで行ったものです。確か低い位置から投げる杉浦という投手が4試合を投げきった記憶があります。


思っているより

2024年10月30日 12時31分23秒 | 日々のこと

いつぞやの「水ダウ」こと水曜日のダウンタウンで意外と背が高い芸人のネタをやっっていました。テレビで見ているとそれほど背が高い感じを受けない芸人に実際に会ってみると思っているより背が高いことがあるというのです。大柄な男性と女性のタレントそれぞれ一人ずつが街頭に出て、実際に会ってみた印象を街の人に聞いて見るという趣向です。

この逆になりますが、思っているより背が低いという人もいます。昔初めてヨーロッパに行った帰りの1976年8月のことです。航空会社は大韓航空でしたが、行きは羽田-アンカレッジ-パリ-アムステルダムという経路で帰りは南回りでパリ-バーレーン-バンコク-羽田の予定でした。(当時はまだ成田空港は開港されていませんでした)

ところがオーバーブッキングなのでヨーロッパ発はパリではなくチューリッヒに変わります、3日後です、という無茶苦茶な話をカウンターでされて困ってしまいました。チューリッヒは飛行機か鉄道で自分で行ってください、と無責任なことをおっしゃる。

実は数人同じ目にあった日本人がいまして、団体交渉をしてチューリッヒまでの交通費と3日分のホテル代を持ってもらえるようになりました。それで同日さっそくチューリッヒ空港に行きました。到着して通路を歩いていると前の方からなんか見たことがある人がやってきました。よく見ると小澤征爾さんです。

すれ違うときに「こんにちは」と声をかけましたら、気さくに「こんにちは」と笑顔が帰ってきました。それだけでしたが、印象に残ったのは気さくさもさることながら、身長の低さでした。

小澤征爾さんを見るのは指揮台で指揮をしているときか何かのインタビューのときくらいで、周りに背丈を比較するものがありませんのでいつも「大きさ」を感じていました。人間が大きいと背丈も高いと勘違いしてしまいがちですが、勝手に大柄な人だと思い込んでいたのですね。確かナポレオンも小柄だったとか。

人間やはり中身です。小柄でも人間が大きい人はいっぱいいます。中には見てくれは大柄で立派でも見かけ倒しの人もいますが。(笑)


のようなもの

2024年10月19日 23時21分23秒 | 日々のこと

最近荒っぽい強盗事件が頻発しています。店の入り口のガラスをバールのようなもので壊し侵入したらショーケースをバールのようなもので破って中の貴金属を盗んで・・・というようなことをアナウンサーが話しますが、この「バールのようなもの」、って何でしょうか?

バールではないのでしょうか?「のようなもの」と言っているのでバールではないように思われます。では一体何なんでしょうか。

今日のニュースでも某政党本部の建物に火炎瓶のようなものが投げられたと報道していました。これは火炎瓶ではないのけどそれに似ている何かということですが、ではそれは一体何だったのでしょうか?ニュース映像で映っていたものは、昔過激派が投げていた火炎瓶とは違いますが、それは多分火炎瓶でしょう。

「コンサート会場に入るとリュートのようなものを弾いている演奏家がいて、その曲はヴァイスのようなものであった」、というとその演奏家はヴァイスに似ているけどヴァイスではない曲をリュートに似てはいるがリュートではない楽器で演奏していたということになります。

最近ニュースでよくつかわれる「のようなもの」というフレーズにはどうもひっかかりを憶えます。ここはもう少し話者の主観を入れるべきではないでしょうか。「のようなもの」は何か断定はおろか推測からも逃げている感じがしますが、この流れは物事を断定的に言うのを避ける最近の流れと一致しているようです。でもこの場合はもう一歩進んで主観的な推測を交えて「バールと思われるもの」くらいは言ったほうがいいように思います。


静脈注射

2024年10月18日 22時24分45秒 | 日々のこと

私もこう見えてもたまに点滴や採血をしてもらうことがあります。でも私の腕は静脈が見えずいつも看護師さんに迷惑をかけてしまいます。というか迷惑なのはこちらの方ですが、針が静脈にうまく刺さらず何度もトライされるはめになりとても痛いのです。

そういう事情があることを事前にいつも看護師さんに伝えるのですが、一発で上手くいくことはそう多くありません。親指を内側にしてぐっと手を握ってくださいと言われその通り思いっきり握ります。静脈が見えてこないので腕の表面をかなり強めにペンペンペンとたたかれます。少しくらいはそれで見えてきたので、とりあえず針を刺してみるか、みたいなノリで針が腕に刺さります。

あれ?上手く静脈に届いてないな、とつぶやく声が聞こえますが、針は容赦なく私の腕に刺さり痛みは増します。2,3分間何度かぐいぐいとトライするもだめなので、じゃ別の場所にしましょう、ということで針を抜いて別の場所を探します。え?今までの痛みは何だったのでしょう?

というようなトライアルを4度くらい行い、一般的には痛みが強いとので避けられている手首近くでやっと静脈に行き当たりめでたく採血に至ったというのが今までの最高記録です。上手な看護師さんだと一発で行くこともあるのですが、新米の方にあたると何度もトライアルされたあげくベテランを呼んで再トライアルと相成ります。

私よりもっとひどい話がネットに載っていました。アメリカの某州の死刑囚が8度トライアルをしてもついに静脈が見つからず死刑執行が断念されたそうです。その州では死刑は薬物を静脈に注射して執行するそうです。この場合はラッキーと言うべきな感じもしますが、死刑執行は別の方法で後日行われるとのことです。一度執行してできなかったのだからもう許してあげればいいような気もしますが、そうは行かないんでしょう。私がその州で死刑囚になったら、やはり同じような苦労があるかも知れません。

 


AppleとNVIDIA

2024年10月15日 13時53分52秒 | 日々のこと

もうはっきりとは憶えていませんが、私がコンピュータの自作を始めたのは1990年代の中頃だったでしょうか。もう少しあとだったかも知れません。当時すでにアップルコンピュータは存在していましたし、NVIDIAのGeForceというグラボもありました。アップルは、1980年頃私が初めてPC8001というコンピュータを購入してBASIC言語と苦闘していた頃にすでに存在していました。高値の花で憧れのコンピュータでしたが・・・

20世紀末頃まではAppleもNVIDIAもお好きな人しか知らないブランドで趣味の領域の品でした。ところがApple がiMacを出した頃から急激に大きくなり、iPhoneを発売してからは更に急成長をし始めました。

バブルの頃から少し株式投資を始めていた私はそのころのAppleの急成長を見てここが株の買い時だとは思ってみたことはみましたが、どうせ急激にダウンしていくに違いないと「常識的」に考えて買うことはありませんでした。

ところがその後のAppleの成長たるやすごいものがあります。今や世の中の動きに大きな影響を与える巨大テック企業の一角をなす大会社です。20数年前に誰が想像したでしょう。2000年代の初め頃にApple株を仕込んでおいたら今頃は「億り人」です。あっという間に富裕層の仲間入りをしていたことでしょう。(昔はこういう人を成金といって少し蔑んで見ていたような気がしますが)まぁあとからなら何とでも言えますが。

NVIDIAにしてもあのグラボの会社が!?という感じが今でもしています。1年前の株価は今の1/3以下です。この事を予見して株を買っていた人は大もうけですね。でも私はそういう方面の才能が全くありませんので、そういう予見もなければ、たとえ予見していても踏ん切ることはできません。

私が仮に早い段階でAppleやNVIDIAの株を買っていてもそこそこ値上がりした時点で小躍りして多分売ってしまっていたことでしょう。才能のない人間がやることはせいぜいこんなもんです。やはり投資はここぞというところでしっかり決断し長期間じっとしていることが肝要ですね。さて今後Apple、NVIDIAを始めとするテック企業はどう成長していくのでしょうか。今がピークなのかまだまだこれからなのか、それが問題です。

 


スイスでも

2024年10月03日 18時11分38秒 | 日々のこと

スイス・チューリヒのエリコン地区で保育園児が襲われるという事件があったそうです。スイスと言えば多分もっとも治安がよく安全な国のひとつだと思いますが、そこでもついにこういう事件がおこるようになったのでしょうか。

エイコン地区は確か空港に近いところで、エリコンという名の駅もあったと記憶しています。旧日本軍がエリコン社の航空機関砲をライセンスしたものを使っていましたが、その会社があったところでしょうか。

ヨーロッパの大都市では夜になるとちょっと危ない感じがする地区があるのが普通のようですが、ことスイスに至ってはそういった地域はないと言えるくらい昼はもちろん夜でも安全なイメージがありました。

留学していたとき夜遅くバスでバーゼルに帰って来たことがありましたが、ひとりでとぼとぼ下宿まで歩いた道筋は安全そのものでした。バーゼルの街はそんなに大きくはないとはいうものの田舎ではありません。夜でも車が通っていますし、人も歩いています。日本の桑名市は世界的にみたら相当安全な場所だと思いますが、それでも夜遅く桑名駅から自宅まであるいたら、ヤンキーのお兄さんがバイクや車で走り去るのを目にするのはそう珍しくありません。

チューリヒの旧市街も夜間出歩いたことがありましたが、ここがスイス第1の都市ということが信じられないくらいゆったりと時間が流れ危ない感じの人はほぼ皆無、これがヨーロッパの他国でしたらそうは行きません。

それが白昼に襲撃事件が起こるとは、スイスも変わったものです。ひょっとしたらすでに他にもあったのを私が知らなかっただけなのか。スイスでも移民が増えてきたのでヨーロッパ諸国と同じような問題がすでに一杯起こっていたのか。詳しいことはわかりませんが、件の事件の背景を知りたいものです。