リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

名古屋城天守の復元

2024年11月26日 14時30分30秒 | 日々のこと

名古屋市長選が終わり前市長の河村氏の後継となる広沢氏が新しい市長に当選しました。河村氏の市政を引き継いでいくとのことで、その中に名古屋城の木造復元も含まれています。

名古屋城天守は第二次世界大戦時の空襲で焼失しましたが、それ以前に測量した詳細な図面が残されていて、それを元にすれば完全な復元が可能だということです。しかし建造当時は多分「現場合わせ」みたいな現場裁量で進めて行った部分が多かった思われますので測量図だけでできる!と言われて担当する大工さんは大変でしょう。測量図にかかれていない部分が実は重要なのです。

同じようなことがリュートの復元でも言えます。例えばティーフェンブリュッカーのオリジナルの精密な図面があれば完全な復元が可能だと一般には思われがちです。リュートを弾いている愛好家でもそう考えている方がいるかも知れません。でも一番重要な情報はその図面には描かれていません。オリジナルの現物を製作家自身で測定しても多少は情報は増えるにしてもやはりもっとも重要な情報はなく製作家の力量でそれを製作していくことになります。ですからできあがった楽器はティーフェンブリュッカーを元にはしていますが、ティーフェンブリュッカーの音ではなくその製作家の音が鳴ります。

精密図面があれば完全に復元できるというのは幻想です。名古屋城の場合、残された測量図を元に作ってもそれはかつてあった名古屋城とは別物の現代の大工さんが作った21世紀の城郭です。

リュート製作家が昔のモデルを精密に再現して作ったという触れ込みがありますが実際には必ず自分独自のノウハウを織り込んで作っています。名古屋城を復元する場合も現代の事情に合わせた昇降機構を備えるというのもちっとも「復元率」が下がっているということにはなりません。どっちみち他の部分も厳密には復元できることにはなりませんから。当局の復元計画では慎重に昔のままの状態を保持した上で最小限の現代的な機構を備えるという方向みたいですが、思い切って十分な現代的機構を備える方向にしたらどうかなと思います。ちょっと暴論かな。(笑)


若隆景問題

2024年11月25日 12時29分20秒 | 日々のこと

大相撲九州場所は琴櫻が見事初優勝を飾りました。千秋楽の豊昇龍との相星決戦を制したわけですが、豊昇龍は足を滑らせてしまい惜しいことをしました。琴櫻はラッキーでしたが、まぁ運も実力のうちでしょう。

三賞では前頭2枚目の若隆景の技能賞が光ります。若隆景というしこ名はたぶんアナウンサーや相撲解説者泣かせだったと推察します。けがをして下に落ちる前はベテランアナウンサーもときどき噛んでいましたし、名解説者舞の海さんなんか何度も噛みまくっていたくらいです。

若隆景が故障で下に落ちている間は、「ワカタカカゲ」と読み上げる必要がなかったので安心していたのではと拝察しますが、再起して上位に上がってくるにつれてまた悩みが増えてきたようです。最近の場所とくに今場所なんかは何回も「ワカタカカゲ」と読み上げる必要が出てきました。

でもみなさんある戦術を身につけたみたいです。それは少しゆっくりめに言うことです。早口で実況していたアナウンサーが若隆景が出てくるとそのしこ名の部分だけ速度が2割くらい(私の実感です)落ちます。おかげでもう噛むことはなくなりました。

でも本質的にはその戦術は邪道です。私の独自日本語発音の分析では、日本語のガ行に鼻濁音があるようにカ行にも別の発音が存在しています。カ行の「カ」と「コ」における弱鼻音的な音です。「カ」と「コ」の音は語頭では破擦音でかつ音を前に出しますが、語尾では破擦音かつ弱鼻音みたいな音に変わります。

「ワカタカカゲ」の3つの「カ」のうち一つ目と二つ目はその破擦音+弱鼻音で音で言うと実は噛むことはなくなります。若隆景というしこ名を連続的な1語と捉えるのではなく、若と隆と景の三文字のつながりと捉えるのです。「ワカ」と「タカ」のカは語尾ですので破擦音+弱鼻音、「カゲ」は語頭なので鼻音的要素のない破擦音になります。

今場所のアナウンサーで私が提唱している方法で言っていたアナウンサーがいました。その方がずっと言いやすいし普通の速度で発音できます。若隆景というしこ名になると急にスピードを落として言うのは少し変です。スピードを落とさず全ての「カ」を鼻音的要素のない破擦音で言う力業はもっと変です。


腹話術二題

2024年11月19日 15時24分36秒 | 日々のこと

先日たまたまテレビをつけましたら、徹子の部屋で腹話術のいっこく堂が出演していました。

腹話術は多少は口が動くものと思っていましたが彼の腹話術は全く動かないという驚異的なものです。特に口を閉じて開かないと発音できないマ行とかパ行バ行も口を閉じたまま発音する技術を開発して習得したのは特筆ものです。さらには歌もお上手で彼の芸は今までの腹話術師の概念を大きく変えてしまいました。

番組の中でその具体的な方法を説明していましたが、すぐにできるわけではありません。3年くらいは続けないと最低限の技術は習得できないとのことです。そして習得した技術を維持していくのも大変らしく少し前までは毎日何時間という練習を積まないと維持できなかったそうです。印象的だったのが一日練習を休むと元に戻すのに2,3日かかるという話です。楽器の技術維持と全く同じです。もっとも最近では休みの日があっても維持できるようになったとのことですが、それでも週一回程度のお休みだとのことです。全く努力の人ですね。番組では徹子さんのリクエストでいろんな話芸が紹介されましたがいずれもそのレベルの高さは驚くばかりでした。

番組が終了してすぐふるさと納税代行のさとふるのCMが続きました。なんとそのCMがまた腹話術だったのです。腹話術師はあのかつての大横綱貴乃花。人形がしゃべっているときも自分がしゃべっているときも全て口が動いているというふざけたCMでした。全然違う時間帯でのCMならまぁ自由人貴乃花のおふざけということで通ったでしょうけど、いっこく堂の芸のすぐあとではさすがにお粗末そのものでした。天下の大横綱があそこまでやらなくてもと思ったものでした。


今日は冷えます

2024年11月18日 20時55分08秒 | 日々のこと

一昨日コンサートの練習を終えて、疲れを癒やすために近所の温泉に出かけました。時間も遅かったので駐車場までの2分間が少し寒いかなと思いフリースを羽織っていったのですが、途中でフリースは必要ないと感じるほど暖かかったです。

昨日のコンサートも会場はむしろ暑さを感じるくらいで、おかげで11月なのに暖房をせずにすみ経費節減になりました。(笑)

それが今日は一転、風もありその風も冷たさを感じるものでした。今週はあと土曜日に名古屋のミューズ音楽館で大学時代のギタークラブOBによるコンサートで演奏予定です。そして翌日日曜日には桑名六華苑でギターの高須大地さんとジョイントのコンサートです。ミューズの会場は暖房があるのですが、六華苑は暖房がないので寒いと大変です。

昨年も同じ頃、ヴィオラ・ダ・ガンバの山下俊さんと同所でコンサートをしたのですが、思い切り厚着をしてポケットには使い捨てカイロを忍ばせて本番に臨みました。コンビニでたくさん使い捨てカイロを買ったので余った分を寒い中お越し頂いたお客さんに配ったものでした。(笑)

六華苑も以前は10月に秋のコンサートを組んでもらっていたのですが、去年も今年も11月の終わりなのでなかなか大変です。もっとも1月2月よりはマシだと思わなければなりませんが。秋のコンサートがもう初冬のコンサートになっています。日曜日の天気はどうなるんでしょう。うまくいけば季節はずれの暖かさになるかも知れませんが、まぁ祈るしかないですね。


ネーミングライツ

2024年11月16日 11時09分59秒 | 日々のこと

最近あちこちでネーミングライツとやらで今までとは名称が変わってしまっている施設が増えてきました。1967年開館の桑名市民会館は途中から柿安シティーホールになっています。新しいホールを作ったの?とか四日市シティーホールって葬儀会館があるので柿安も葬儀場経営に乗り出したのか!と思う人も出てくるかも知れません。

名古屋高速を東新町出口で降りて信号待ちをしていて(だいたい赤信号にひっかります)目に入るのがハウスメガシャキ歩道橋だったんですが、今は名前が変わってナントカ法律事務所歩道橋になっています。名古屋市民会館も2回くらい名前がかわっています。

これらは皆ネーミングライツという枠で企業が公共物の命名権を一定期間お金を払って買った結果です。企業は宣伝になるし所有管理している公共団体はいいカネになるのでウィンウィンでしょうが、そこにひとつ抜け落ちている大切なことがあります。

それは一般市民ユーザーからの視点です。確かに企業と公共団体にとっては好都合でしょうけど、一般市民にとってはランドマークともいうべき公共物の名前がコロコロ変わるのはとても不便です。

当局が宣伝収入を欲しいのであればそこに広告を掲載・表示募集すればいいのでは。やれるのはそこまで。そもそも公共施設は税金で作ったものであってみんなのものです。それを当局と企業で私物化してはいけません。それ以上踏み込んでその施設の名称を変えユーザーに不便を強いるような制度は止めてもらいたいところです。もっと別なところで節約をしたらどうでしょうか。ただ個人的にはハウスメガシャキ歩道橋という名称はとても気に入っていましたが(笑)


One Mix 4S修理完了

2024年11月11日 19時18分11秒 | 日々のこと

修理依頼をしていましたノートパソコンの修理が完了し、戻ってきました。

修理を依頼したのが10月初めですからちょっとゆっくりしていますが、ものすごく遅いというわけではないといういう、まぁ微妙なところです。ノートパソコンは中国深圳のメーカー、One-Netobook のOne Mix 4Sという製品。私は昔から小さいノートパソコンが好きで、東芝リブレットとかソニーのVAIOの小さいのを仕事に使っていました。

One-Netobook のOne Mix 4Sは、ディスプレイがタッチパネル10.1インチ、質量760グラム、ドライブがSSD M.2 2280 PCIe の512G(2Tモデルもありますがそこまではさすがに要りません)、CPUはインテル第12世代で、UMPCにありがちなスペックダウンは全くありません。電源もACアダプタではなく45W PDの急速充電が可能、指紋認証もついてます。

この大きさはぎりぎりでローガンの私でも文字が読めるし、愛用のキプリングのバッグに突っ込むこともできるという、私にとっては誠に理想的なスペックです。他に競合機種はないのかというと、かろうじてPanasonic のLet's Noteシリーズに近い機種がありますが、12.4インチで少し大きくキプリングのバックにはちょっと厳しい。何よりお値段が30万超えのお品です。One Mix 4Sはその半分以下のお値段です。

スペック的には誠に言うことなしのノートパソコンですが、実は工業製品としては品質管理が全くできていない感じの品で、購入当初マウスパッドが妙な反応をしたり右クリックがうまくできないことがあるので、販売店に連絡をしたら一度出荷状態に戻してくれとおっしゃる。ところがマニュアルに書いてある通りに操作しても出荷状態に戻りません。(実はあとで分かったことですが、マニュアルの記述が間違っていたのです)仕方がないので、だましだまし使えばなんとか行けるのでその状態で1年くらい使っていました。1年くらい経つとマウスが全く使えなくなり、そのうち本体の電源が入らなくなったので修理依頼に至ったわけです。

アマゾンのユーザーレビューをみても故障の話が一杯出て来ます。私の場合も例外ではなかったのです。結局マザボ交換、マウスパッド交換で約5万と相成りましたが、今は何事もなかったかのように快調にスペック通りの動作をしています。この最初からアカンというのは製造業としては失格(おまけにマニュアルの記述も間違っている)ですが、このOne Mix 4S の後継機であるOne Mix 5の方はアマゾンレビューで故障の話は全くありませんので、この手のお好きなノートパソコンをお探しの方はOne Mix 5を買われるとよろしいのではないでしょうか。One Mix 4S は最初から使われている部品がきちんと検査されていない感じです。

 


ビットコイン値上がり中!

2024年11月10日 16時28分31秒 | 日々のこと

私、実はビットコインを所有しています。ここ最近ビットコインは値上がりを続け、すでに2割近い含み益を得ています。それほどウハウハではありませんが。

一時期はかなり下がっていてそのときは少々落ち込んでいました。こういうのって精神衛生上よくないですね。アメリカの政権がトランプ政権にかわるので値上がりが始まったのかどうかわかりませんが、もしそうだとすると来年以降は大いに期待ができます。

十分値上がりし売却して利益確定したらどうしようかと、ついついいろいろ考えてしまいます。車を新しく買うのも手かもしれません。今のミニ・クロスオーバーもすでに7年乗っていますので、新型のその名も改めミニ・カントリーマンに替えるのもいいですねぇ!

でも少し足りません。ビットコインは値動きが荒くほとんどというか120%バクチですから値上がりしている今売るのがいいかも知れませんが、でもこれから何倍にも値上がりするかも知れません。期待に胸が高鳴ります。

ちなみに現在私が所有しているビットコインの時価総額は337円、48円もの含み益を上げています。メルカリの売り上げの端数で購入しました。カントリーマンの一番安いDタイプだとまだ4,929,663円不足しています。30円くらいでも下がると随分損した気分になり落ち込み、48円も値が上がると単純に喜んで舞い上がる、こういう人間はそもそも投資向きではなくビットコインなんか買ってはいけないですね。

 


通訳を介す

2024年11月08日 10時52分10秒 | 日々のこと

石破首相とトランプ次期大統領が電話で会談をしたそうです。会談時間は5分。石破さんは英語ができないので通訳を介していると思いますが、そうなると5分のうちの半分、すなわち2分30秒が正味の会談時間ということになります。2分30秒ではさすがにまとまったことは言えないでしょう。ひとことふたこと挨拶と当選おめでとうを言った程度でしょう。

最近あまり海外の演奏家が公開レッスン(おおげさにマスタークラスなんていっていますが)をすることはなくなりましたが、今までの例ではレッスンを受ける方はほぼ100%通訳を介していました。以前私がプロデュースしたホプキンソン・スミスの公開レッスン(於名古屋)も私が通訳を務めましたが、サシでレッスンを受けた方はひとりもいませんでした。通訳なしで受けようとした方もいましたが、却って時間がかかりかつ不正確になったので途中で私が介入したこともありました。

石破・トランプの5分会談と同じように、公開レッスンが60分だとするとレッスンの中身は30分程度のものになります。よく外国のナントカさん、ナントカさんと何人か名前をあげて公開レッスンを受けたことをプロフィルに書いているプロの方がいますが、日本で通訳付きで受けた場合はレッスン実時間はレッスン時間の半分です。外国で通訳なしで受けた場合もことばが不自由なら先生のおっしゃっていることあまりわからず身につくことは少ないでしょう。

そもそも公開レッスンというのは基本的に1回完結なのでレッスンする方も丸く60分くらいで収まるようにするものです。従って厳しい課題が与えられるということもないわけで、そういった類いのレッスンを何回受けたところで大した収穫はありません。まぁアマチュアの人がちょっとでも直接大先生の薫陶を受けてみたいというのなら大いに意味があるかも知れませんが。やはり一定期間学校に入り特定の先生に継続的にレッスンをしてもらって初めて力がつくものです。これは日本にいて日本人の先生から指導を受ける場合も同じです。まぁ当たり前と言えば当たり前ですけど。

音楽はことばではないので外国語の勉強は不要だと思われがちですが、そういう考えでスコラに入って(いまはどうか知りませんがスコラは語学の基準はありません)とても苦労した人を何人も知っています。というわけでプロもアマもそして政治家も語学をしっかりと磨きましょう!

 


トランプ勝利?

2024年11月06日 18時41分34秒 | 日々のこと

トランプ氏が勝利演説をしているところを見ると勝利したということですよね。まだ全部の州の開票が終わってないうちに勝利宣言ということは圧勝ということでしょう。

今日までの日本のマスコミの報道を見てみると大接戦という報道が主流でしたが、これだけ結果に差がついているということはもう少し事前に分かるはずですが、民主党よりのニュースソースばかり流している日本のマスコミでは無理かもしれません。報道の姿勢が問われます。

アメリカのインフレはすごいもののようです。娘に聞いた話では、ショートケーキ1切れで12$というから驚きです。日本円だと1800円くらいです。冷凍うどんも同じく12$です。この異様なインフレを鎮めてほしいという願いもトランプ支持の原動力のひとつになったに違いありません。

娘の住んでいるカリフォルニア州は民主の牙城といわれていますが、青色が濃いのは北部が中心だそうで、中部南部はそれほどでもないそうです。実際近所の家の前にはトランプ支持の看板が立っているそうです。

こうなってみると日本にとっては安部さんが暗殺されたのは大きな痛手になりそうですが、今後日本はどうやってアメリカと付き合っていくのでしょうか。


コロナワクチン

2024年11月05日 16時35分49秒 | 日々のこと

近所の病院でコロナワクチンの接種をしてもらいました。

予め電話しましたが予約は不要で来たらすぐにうってもらえるとのことなので、病院まで歩いていくことにしました。病院の前の駐車場は一杯でもう一台分も空いていませんでしたので、車で来なくてよかったです。そもそも車で行くような距離ではありませんが。

院内に入ったら簡単な問診票を記入して診察室の前で待つこと30分、接種はあっという間でした。先生にワクチンの種類を尋ねていたそのすきに看護師さんはすでに後ろに回っていて「はい行きますよ」と言い終わるか終わらないうちに接種を始めました。構えるひまもなく終わってしまいました。ワクチンはファイザー製のものとのことでした。

桑名市では2100円で接種してもらえましたが、地域によっては無料からずっとお高い額まであるようです。12月にスウェーデンに楽器を取りに行きますので念のためにうっておいた次第です。