リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

朝の連ドラ

2006年08月01日 11時43分12秒 | 音楽系
朝のNHK連ドラは、最近は見ていませんが、一時期見ていて毎朝が楽しみでした。「さくら」とか「まんてん」はなかなかおもしろかったですねぇ。ま、個人の好みもありますけど、「まんてん」の次は(なんだったかな、題名わすれました)シナリオがなんか不自然で全然おもしろくなく、途中で見るのを止めてしまいました。

現在やっている朝の連ドラの歴史考証について、日経のコラムがえらくたたいていました。何でも主人公が戦前の東京音楽学校(今の東京藝術大学です)に入学するらしいんですが、「あんな程度の力量では絶対に入学はあり得ない」とか「(主人公)の部屋に楽譜が少ししか見あたらないのは極めて不自然」となかなか手厳しいです。ま、要するにシナリオライターはあまり音楽のことに詳しくなく、戦前のことだからレベルは大したことはなかろうと適当に書いてしまった感じ。でも最近のいろいろな研究や実践でもわかるように、戦前の日本のクラシック音楽のレベルってすでに相当なものだったんですよね。

NHKですから、しかも看板番組ですからいろんな人が見ているんですよね。コラムの引用では元ソニー会長の大賀さんの批判もありました。そういや思い出したんですが、以前にこのブログでとりあげました、俳優の関口・・・えーっと関口宏さんの息子さんですが、名前を忘れました(笑)、その彼がドイツを鉄道でまわる番組(リュートが出てきた希有な番組)でも、リュートのことがちょっとリサーチ不足って感じでしたけど、NHKはどうも音楽系は苦手?

マンガの「のだめカンタービレ」なんか、ものすごくしっかりしたリサーチだと思うんですけどね。内容的には、学園ラブコメディといったところでしょうけど、それを支えるディーテイルがしっかりしているので、(というかディーテイルにこだわっている感じ)あり得ない話ばっかりだけど、妙にリアリティがある。連ドラでこういうリアリティを出せないのは、NHKさん、ちょっと人材不足気味なのかも。

さて、明日から10日までスイスに行きますので、しばらくブログの更新はお休みです。娘はアメリカに、息子は東京に住んでいますが、一家でバーゼル駅前の喫茶店で落ち合うという予定です。もう一つの目的は(実はこっちがメイン?)新しいルネサンス・リュートが完成したので、それを取りに行きます。ということで、9日後にまた。