リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

扱いは丁寧に

2024年11月15日 12時51分49秒 | 音楽系

某国会議員が議員会館のあてがわれた部屋の机を見て、

机の角がキズだらけじゃん!もっとものを大切にしきゃ。

とおっしゃったとか。

仕事をするための机がそのような扱いではロクな仕事をしとらん、心構えがなっとらん、ということでしょう。

先日某生徒さんのレッスンが終わって楽器の健康状態を確認するべく手に取らせて頂きました。生徒さんがおっしゃるには、表面板に2つキズをつけてしまって・・・

よく見るともうひとつありました。(笑)でもなんでこんなところをぶつけたんかな?という場所でしたが。さらに表面板とリブの境目のカドを指でさっとなぞってみますと・・・ゴツゴツゴツという感触。数えてみましたら、ゴツは10を超えています。これはなんかにぶつけないとゴツになりませんが、そこはご本人は気がついていないようでした。

以前近隣の町のギター・サークルの指導をさせてもらったときのこと。本番前でしたが私はリハーサル室で待っていました。まだ皆さんお越しではありません。別の部屋で調弦をしていたようです。しばらくするとカン、コン、カン、カンという音とともに皆さんが入ってきました。一瞬このカンコンカンカンは何の音かと思いましたが、手に持ったギターがリハーサル室の入り口のあちこちに当たったりギター同士が当たっていた音でした。

某大学の音楽系サークルが備品として所有しているリュートを見る機会がありましたが、表面板の妙なところが汚れています。場所は楽器を正面から見ると右上の部分。それもちょうど手の平を広げたくらいの大きさ。表面板の右手小指を置く場所は少し汚れますが、どうしてこんな場所がと思っていましたら、その楽器を弾く学生の持ち方を見てわかりました。普通楽器を持つときは左手でボディに近いネックを持ち、右手はエンドピンがあるあたりに軽くそえるものですが、その学生は右手でその汚れている部分に手をあて楽器を抱きかかえていました。

どうも楽器の扱い方のレベルが相当ずれている方が時々いるようです。ゆってるんですけどねぇ・・・


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