リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

蜘蛛の糸

2010年09月26日 12時23分35秒 | 音楽系
先日クモの糸でヴァイオリンの弦を作ったという記事が新聞に出ていました。気になっていましたので、検索をかけてみました。いくつかのヒットした記事をまとめてみますと、次のようになります。

300匹以上のコガネグモとオオジョロウグモから、2年をかけ集めた糸を約1万本にまとめ1本の弦にした。

太さは0.5ミリ~1ミリ

ヴァイオリンの1弦は実用に至っていない

ガット弦の強度の2/3である

音色は柔らかい音

ということです。リュートの1弦や2弦に使えないかと内心期待しましたが、上記の内容からすると、ちょっと難しいようです。リュートのための細い弦は0.4ミリ前後ですし、そもそも現代のガット弦と比べて2/3しか強度がないのでは、リュートではとても無理そう。ヴァイオリンの1弦でもまだ実用的でないみたいだし。そもそも製造に時間がかかりすぎます。

ずっと昔、シルク弦をためしたことがありましたが、質量が不足気味で、ペンペンという三味線みたいな感じ(三味線の弦でしたから当然かも)でした。やはりガットという素材は優秀なんですねぇ。