リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

夏のプレリュード

2011年05月18日 12時04分09秒 | 音楽系
先日四日市のサンマルコというレストランでの演奏を急遽頼まれました。もう長いことやってないところです。前回はいつだったか・・・調べてみましたら、5年程前です。ちょうどルネサンス・リュートを買ったばっかりということもありましたので、ルネサンス・リュートのための小品を演奏しました。

実は久しぶりにルネサンス・リュートを弾こうかなと思っていたんですが、前回もルネサンスだったので、久しぶりの今回、何を弾こうかなと考えまして、バロック・リュートによる自作曲を中心に行くことにしました。以前からルネサンス・リュートで演奏している「夏のうた」(HPにも録音があります)をバロック・リュートに編曲しようと以前から考えていたのですが、これを期に編曲をしてみることにしました。

編曲をした楽譜がこれです。



最初、リズムサインを入れていたのですが、どうも具合が悪い。実はこの曲は、今まではリズムサインも何も書いていない手書きの「草稿」を見て演奏、あるいは暗譜で演奏していたんですよね。ですので、いざキチンとリズムサインをいれた楽譜で弾くと何か違和感があって、そのリズムサインに引きずられるんですよねぇ。それで、フレンチ・バロックの「小節線のない前奏曲」みたいにリズムサインをばっさりはずしてみたら、覚えていた違和感がポロっと取れました。そうだったんですね。(笑)

以前、この「夏のうた」をスイス在住の日渡奈那ちゃんにコンサートで弾いて貰ったことがあったんですが、彼女には五線譜できちんとリズムを書き表した楽譜を渡しました。こんどは、クープランのプレリュードみたいな感じで書いた五線譜を渡さないといけません。きっと彼女の曲の弾き方が変わると思います。

この曲は何度もタイトルが変わっていまして(笑)、最初は「夏の思い出」次に「夏のうた」だったかな。以前上海のコンサートでこの曲を弾いて大受けでしたが、確か夏のうた時代でした。中国人民にも訴えるものがあるって感じです。

奈那ちゃんに楽譜を渡したときは、「おもいで」というタイトルで渡しました。今回、楽譜書き直し記念にまたタイトルを変えてみましょう。今度は「夏のプレリュード」です。では夏のプレリュードということでよろしくお願い致します。