リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

バロック音楽の旅Ⅴ最終回コンサート

2012年02月23日 13時55分54秒 | 音楽系
土曜日はバロック音楽の旅Ⅴシリーズの第5回、最終回でした。最終回は、私のリュートソロで、「リュートによるヨーロッパお国巡り」と題しまして、1400年代から1700年代の300年間にわたるヨーロッパ各地域のリュート作品を演奏致しました。東はバクファルク(ハンガリー)西はスコットランドという感じですね。



使用した楽器は、ルネサンス・リュート、バロック・リュート、ドイツ・テオルボの3台でしたが、これだけで弦の数が61本にものぼり、調弦だけでも結構大変でした。そして今回1弦だけですが、ドイツ・テオルボにガット(0.38mm)を張ってみました。コンサートの3日前に張ったんですが、すでにケバが2カ所に出ていてちょっと心配でしたが、まぁ無事切れずにヴァイスの曲を弾き終えました。ガット弦が消耗するといけないので、ドイツ・テオルボはリハーサル時というかその日は弾かないで本番用にとっておいたのです。

昔ガット弦を張っていて本番中に切れたことがあったので、それ以来本番には使ったことがありませんが、Gamut社のサイトを見ていたら牛のガットがよさげなことが書かれていたので、ちょっと試しに張ってみたわけですが、感想としては微妙ですねぇ。確かにいいことはいいし、とりわけGamut社の0.38mmは非常に精度が高くていい弦です。でも多分その違いって10メートル先の人には伝わらない感じもしますが・・・ま、それだけナイルガットがよくなったということですけど。でも細いガット弦が10日くらいは普通に使えるのなら、使ってみてもいいかなという気はします。

さて、バロック音楽の旅シリーズに戻りますが、今回は最終回ということで、次回のシリーズの先行予約を受け付けましたところ、何と33人もの方が応募して下さいました。今までの最多です。嬉しいことですね。シリーズ各回の参加者も50人前後と安定してきましたし、こんな一地方都市で古楽器を使ったコンサートシリーズが定着するとは本当にいい意味で想定外でした。


(8割以上(4回以上)出席された方には教委より修了証が手渡されます)

桑名市教育委員会との共催事業である「バロック音楽の旅」シリーズ、現在は「内示」の段階ですが、実は詳細はすでに決定しております。来年度は、リコーダー、チェンバロ、バロック・チェロ、クラシック・ギターのソリストによるコンサート4回と古楽に関するレクチャー1回を開催する予定です。共催事業として正式には5月の始め頃に発表になり(桑名市の広報にも掲載されます)6月1日応募締め切りとなります。近いうちにホーム・ページで詳細を発表する予定ですので、興味のある方はぜひご応募ください。