院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

どうぶつしょうぎ

2011-08-31 13:37:34 | Weblog
 4歳の甥が「どうぶつしょうぎ」を買いに行ったら、どこのおもちゃ屋も売り切れ。動物将棋の人気が高まっている証拠である。

 動物将棋はプロ棋士の北尾まどか初段が考案した幼児用の「将棋」である。マス目は3×4、駒は一人4枚だ。王様に当たるのがライオンで、飛車角の動きを象やキリンがする。ヒヨコは歩みたいなもので、敵陣に入ると成ってニワトリになる。取った駒は「打つ」ことができる。

 思ったより深く、大人でも十分に遊べる。

 対戦型のゲームは、麻雀のように偶然の要素が入らない限り、先手必勝か後手必勝か引き分けかが決まっている。動物将棋は最善手を打てば78手で後手必勝ということが知られている。

 本物の将棋は、複雑すぎて先手必勝か後手必勝か引き分けか分かっていない。囲碁は先手必勝である。そのため囲碁にはあらかじめ白番に6目半のコミ(ハンディ)が与えられている。

 ゲームの理論を発展させたのはプログラム内蔵型コンピュータ(今のコンピュータ)を考案したフォン・ノイマンである。彼はゲームが下手だったから理論的に詰めようとしたと言われる。だが、彼が得た結論は、双方とも最善を尽くすと引き分けになるという、当たり前のことだった。(もっともゲーム理論は多くの数学者の手によって、沢山の副産物を産んだが。)

 「三山崩し」というゲームは、三つの石の山から二人が石を取っていき、取る石がなくなったほうが負けという、日本に昔からあるゲームである。立教大学の一松信教授がこのゲームを研究し、後手必勝ということが証明され単行本で解説されている。(『石とりゲームの数理』森北出版、1968。この本を読んで、数学者の思考方法に驚嘆してから、もう40年以上たつのだなぁ。)

 最近リバイバルのルービックキューブは、初期状態がどんなに複雑でも最低26手で完成できることが証明されている。

 ちなみに私は将棋は駒の動かし方しか知らない。囲碁は学生時代に6級(初段の人に6個石を置いて互角程度)だったが、それ以上進歩がない。私はパターン認識には弱いようだ。将棋のプロは一度通った道は絶対に間違えないという。それに対して、私は何度でも同じ道を間違える。俗に言う方向音痴である。

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