(露店。ウィキペディア「的屋」より引用。)
神社の例祭からテキ屋が締め出されるようになって話題になっている。締め出されるのは、そこに不良たちが集まって気勢を上げるからだという。テキ屋はたしかに怪しい。テキ屋保護派は、子どもは祭りの夜のテキ屋から詐欺やインチキや裏切りを学ぶのだという。
私がテキ屋にコノヤローと思ったことは2回。小学校3年生のころ、ヤドカリを売るテキ屋が店を準備していた。「坊や坊や、バケツで水を汲んできてくれたらヤドカリをひとつやる」という。苦労して水場と何回も行き来をして、そのあと知らん顔でヤドカリをくれない。くれとも言えず、コノヤローと思いながら帰った。
もう一回は、焼き鳥の串のようなものを4本、テキ屋の親父が指の間に挟んで、当たりの串が引ければ景品を貰えるというものだ。一種の手品だから当然当たらない。それだけならよいのだが、(タネを見破られるからだろう)その親父は一回終わると子どもたちの頭を叩いて、もうあっちへ行けと言う。かなり痛かった。なにも叩くことはないだろう、コノヤロー。
小学校4,5年生になると、テキ屋の手口がかなり分かってきた。ピストルのおもちゃをくれるという触れ込みで、ガムの山からアタリのガムを見つけるガム売りがいた。テキ屋は、「ほうれこれだ」と当たりのガムを見つけて、ガムの山に戻すのだが、そこは手品だからもう当たらない。高いガムを買わされることになる。
私が取ったガムは、他のガムとは違って半分腐ったように融けていた。「おじさん、このガム変だよ」と私。おじさんは、「そういうのがうまいんだよ」という。「じゃあ、おじさん食べなよ、あげるから」と私。おじさんは食べられず、ごまかすのに必死である。「こういうのがうまいんでしょ、だったら食べなよ」と追い打ちをかける私。
(私よりももっと悪ガキがいて、金魚すくいのおじさんがちょっと横を向くと、金魚を手づかみで大量に盗ってしまった。50匹くらい。)
※今日、気にとまった短歌
あこがれた制服を今着ているの私はあこがれられているかな (都立鷺宮高校)池田なつき
しかし、今では(寅さんの印象と重なるからか)彼らの暮らしも大変だなと思うようになり、楽しみながら「支援金」を払うようになりました。(テキヤもヤクザの一系統ですから、彼らを祭から締め出す動きも理解できるのですが、威勢のいいテキヤのいない、健全な「市民の祭」はいささか寂しい気もします。)
さいきん聞いた話では、テキヤの日収は40万円だそうです。
これなら、遠く離れた地の「親分」にワラジを脱いで商売させてもらう価値がありますよね。
夜店の金魚ってほんとうに育たないですよね。しかし、夜店の金魚を何年も生かして飼った人が友人にもいます。大したものです。(^-^)
むかしは豊橋の松葉公園で、お祭りでもないのに露店が出ていたことがありますね。(^-^)