(Wikipedia, "bushman" より引用。)
地球上に最後まで残っていた狩猟採集民族はブッシュマン(サイ人)だった。だから彼らは先進国の学者の研究対象となった。
彼らには喧嘩はあったが、集団での戦いはなかった。戦って他人から奪わなくてはならないものはなかった。
先進国の学者はわが国の学者も含めて、ブッシュマンのすみずみまで研究した。(日本のブッシュマン研究は、京大の田中二郎教授一派の仕事が有名である。)
だが、彼らの狩猟採集生活は30年前にほぼ消滅していた。それは西欧由来の農耕民の制度に抗しきれなかったからである。
そして1990年、ボツワナ政府の政策によって、保護区域外に住まいを限定され、ブッシュマンの狩猟採集文化はとどめを刺された。(「政府」という考え方そのものがすでに農耕民由来だった。)
ボツワナ政府は中央アフリカに文明という戦争のタネを持ち込んだのだ。いずれブッシュマンの子孫も戦いに巻き込まれることだろう。