院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

先進国のシリア内戦介入に寄せて

2013-08-30 05:38:11 | 歴史
 イソップの寓話だったか、次の話が好きだ。

 ヒツジがオオカミに食べられようとしていた。ヒツジは「私はおいしくないですよ。食べても栄養になりませんよ。お腹をこわすかもしれませんよ」と必死になってオオカミに説明した。オオカミはヒツジの言うことをフンフンとだまって聴いていた。そして最後にどうなったかと言うと、オオカミはヒツジを食べてしまいましたとさ。

 古代ローマ市民は働かなかった。食べていくための労働はみな奴隷が行った。ただ、ローマ市民は戦いだけは強かった。

 古代ローマは武力によって周辺の民族を征服し、奴隷にした。つまり、ローマ市民の経済は、他民族を武力で侵略することによって支えられていた。戦いの理屈は単純で、豊かに食べていくためだった。

 古代ローマ人は、奴隷の中から剣闘士を育てた。スパルタクスは有名である。下の本はとても面白い。(青木書店刊、1988)。



 戦争に理屈は要らない。自らの利益のために行われるだけだ。勝てば理屈はあとからいくらでも付いてくる。

 先進国のシリア内戦への介入も、先進国が豊かに食べていくためである。それ以外の理由なぞない。内戦をしていると、先進国につけこまれて富をごっそりもっていかれる。いや、内戦が起こるように先進国がじわじわと仕向けてきたのかもしれない。



 ごちゃごちゃ言うと、戦争の理由が分からなくなる。顕微鏡で見るように調べれば、上の図が見えるのかもしれないが、これは事の本質ではない。本当の理由は勝てば豊かに食べられるからである。古代ローマ時代以来、攻める理由はまったく変わっていない。

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