(PAC3発射台。ウィキペディアより引用)。
PAC3ミサイルの前身PAC2は湾岸戦争のときに、イラクのスカッドミサイルを1機も打ち落とせなかった。それでPAC3が開発されたのだが、PAC3が有効かどうか疑問をもっている向きも多いらしい。
PAC3が十分有効ならば、韓国はさらに高価なTHAADを導入する必要はなかったはずだ。PAC3の実験映像が少なすぎることもそれを傍証している。
わが国は中国地方や四国地方にPAC3を配備したけれども、PAC3が覆う範囲は1機あたり半径30キロメートル程度だそうで、ひとつの都市を守るだけでも数が少なすぎる。その上、発射して命中しなければその無力さが敵にバレれてしまう。
すなわち、もしミサイルが来たら撃ち落とすからね!というポーズをとっているだけだから、変に発射して外すより発射しないほうが得策なのである。
(レーガン大統領。ウィキペディアより引用)。
ここでレーガン大統領時代のスターウォーズ計画(SDI)が思い出される。この時にはソ連からの核を積んだICBMを打ち落とすため、レーザーを初めとしたあらゆる兵器が考案され、膨大な軍事研究費が使われた。
同じころスペースシャトルがさかんに打ち上げられ、他国の人工衛星をポイポイつまんで回収できる技術が確立した。ソ連も負けじと軍事開発に力を注いだが、なにせ予算が足りない。財政がひっ迫してソ連は軟化せざるをえなくなった。
これを機会にソ連は崩壊に向かう。同時に冷戦が真の意味で終結した。ゴルバチョフ政権のときだった。
アメリカでは膨大な予算がスターウォーズ計画(SDI)に使われたが、なにも実用化しなかった。ここで注目すべき点が2つある。ひとつは、レーガン大統領がSDIをぶちあげた演説(SDI演説)は、結果的に口先だけのことになった点。もうひとつは、スペースシャトルは平和利用であるかのように見えて実は高度な軍事ミッションを負っていた点である。(それが証拠に、ミッションが終わるとスぺースシャトルはさっさと引退してしまった)。
以上のような次第でPAC3は発射されないだろうと私は思うのだが、みなさまはどう思われるだろうか?
※私の俳句(秋)
虫の声一掃したるにはか雨