目に見えて文章が雑になっています。
読んでいただいている方には至極しごく申し訳ないです。
ものを読みすぎて(読まなさ過ぎて)消化不良を起こしているのかもしれません。
難しい本を背伸びして読んでいる。
思考の整理がおぼつかないまま言葉にうもれている。
幸田文の「季節のかたみ」を読みました。やっぱり、身の回りのこまごました
ことを文に落すのが上手い人です。崩落のことを書いた項で、わからないことを
わからないとありのままいい、惑ったことをそのまま書いてもわずらわしくない
人徳というか、文徳というものがある人です。
土砂崩れのことをやけに詳しく書いているなあ、と思ったら「崩れ」という
一冊もあります。こちらは、あちこちの土砂崩れ現場を巡ったことを、身体の
きしみと共に描いた一冊です。なぜ、土砂崩れに興味を持ったか、と言うことを
幸田文は、生活とともに人も崩すから、と語っています。
人を崩す、つまり心を崩す現場を、何も出来ず話をきくだけ聴いたのでしょうか、
耳に苦しい話を抑えて幸田文はただ自分の思ったこと、感じたことをかきます。
感じたことを読めるように順を追ってかける、このことがどれほどすごいことか、
飾り気も素っ気もない言葉の選び方が好きです。
似たような女性随筆家に武田百合子と言う方がおりますが、彼女もわたしは
割合好きな作家なのですが、幸田文とはまったく正反対のものの書き手です。
たぶん武田百合子のほうが、ことばが好きな人のものの書き方をしていると
思います。それこそ熟柿のような。
幸田文は、落雁のような文です。
読んでいただいている方には至極しごく申し訳ないです。
ものを読みすぎて(読まなさ過ぎて)消化不良を起こしているのかもしれません。
難しい本を背伸びして読んでいる。
思考の整理がおぼつかないまま言葉にうもれている。
幸田文の「季節のかたみ」を読みました。やっぱり、身の回りのこまごました
ことを文に落すのが上手い人です。崩落のことを書いた項で、わからないことを
わからないとありのままいい、惑ったことをそのまま書いてもわずらわしくない
人徳というか、文徳というものがある人です。
土砂崩れのことをやけに詳しく書いているなあ、と思ったら「崩れ」という
一冊もあります。こちらは、あちこちの土砂崩れ現場を巡ったことを、身体の
きしみと共に描いた一冊です。なぜ、土砂崩れに興味を持ったか、と言うことを
幸田文は、生活とともに人も崩すから、と語っています。
人を崩す、つまり心を崩す現場を、何も出来ず話をきくだけ聴いたのでしょうか、
耳に苦しい話を抑えて幸田文はただ自分の思ったこと、感じたことをかきます。
感じたことを読めるように順を追ってかける、このことがどれほどすごいことか、
飾り気も素っ気もない言葉の選び方が好きです。
似たような女性随筆家に武田百合子と言う方がおりますが、彼女もわたしは
割合好きな作家なのですが、幸田文とはまったく正反対のものの書き手です。
たぶん武田百合子のほうが、ことばが好きな人のものの書き方をしていると
思います。それこそ熟柿のような。
幸田文は、落雁のような文です。