すみません、ちょっとだけ叫ばせてください。
「泉鏡花萌えええええ!」
『生意気にもかかわらず、親雀がスーッと来て叱るような顔をすると、
喧嘩の嘴も、生意気な羽も、忽ちぐにゃぐにゃになって、(中略)
うまうま(餌)を頂戴と、口を張開いて胸毛をふわふわとして待構える。』
(カッコ部分筆者)
うあああああ、も、萌えー!!!(落ち着け)
:角川映画「旭山動物園物語 ペンギンが空を飛ぶ」マキノ雅彦監督 2009年
「誰も知らない泣ける歌」という番組での、涙の安売りぶりがこびりついた
後での映画公開はなかなか不運なことだと思います。前作、前々作で主演を
つとめた中井貴一ではなく、新たに西田敏行を据えて製作した本作は、
のっけからパステルカラーとかわいいフォントの表題とペンギンを飛ばして
前作からのファンには不安たっぷりに始まりました。
「旭山動物園」自体は、もう知らない方はいないと思います。
動物の行動展示、という新たな試みを成功させ、日本一の動物園の名を
上野から奪い取ったすばらしい動物園です。
この動物園が成功するまで、動物園の人々になにがあったか、に視点を当てた
の本マキノ雅彦監督の最新作です。
今回光っているのは、第一作目からマキノ監督の映画に出演している
笹野高史だと思います。旭川の市役所に勤める、園長の西田敏行の上司と言う役を
当てられた笹野は、チョビ髭を口の下に付けて蝶ネクタイもくっきりと、
典型的な「小物」スタイルに身を包んで唇を尖らせる、そのぽんぽんとした
切り口は北海道の人間とはちょっと思いづらい軽快さですが、西田敏行の
まったりした味とよくあっていました。
市役所の食堂で二人向かい合わせのやり取りが軽妙。
特に昼食を取っている時、興奮して身を乗り出し、
笹野に喰ってかかる西田敏行。周囲のざわめきに笹野が
「おい!見世物じゃないよ、このマウンテンゴリラは!」
ぽんときりつけて、周りはすっと背を向ける。
それから向き合う二人は、それまでに見せられる類人猿のカットよりも
チンパンジーVSマウンテンゴリラなのです。
マキノ監督は、いつもおっさんをだんごにしていちゃいちゃさせるのが
とても上手なのですが、本作はいつものメンバー(笹野高史、長門博之、
岸辺一徳など)どうしもさながら、前田愛や中村靖日ら若手から柄本明など
ベテランまで、種類問わずいちゃつく(あえてそう言いたい)、ビンタ張られた
直後、時間の経過をカットして仲良しになるシーンを差し込んでもまあ
納得が行く程度に人と人とのつながりをもたせているこのことは、
マキノ監督の得意技だともう確定してもよいと思います。
「泉鏡花萌えええええ!」
『生意気にもかかわらず、親雀がスーッと来て叱るような顔をすると、
喧嘩の嘴も、生意気な羽も、忽ちぐにゃぐにゃになって、(中略)
うまうま(餌)を頂戴と、口を張開いて胸毛をふわふわとして待構える。』
(カッコ部分筆者)
うあああああ、も、萌えー!!!(落ち着け)
:角川映画「旭山動物園物語 ペンギンが空を飛ぶ」マキノ雅彦監督 2009年
「誰も知らない泣ける歌」という番組での、涙の安売りぶりがこびりついた
後での映画公開はなかなか不運なことだと思います。前作、前々作で主演を
つとめた中井貴一ではなく、新たに西田敏行を据えて製作した本作は、
のっけからパステルカラーとかわいいフォントの表題とペンギンを飛ばして
前作からのファンには不安たっぷりに始まりました。
「旭山動物園」自体は、もう知らない方はいないと思います。
動物の行動展示、という新たな試みを成功させ、日本一の動物園の名を
上野から奪い取ったすばらしい動物園です。
この動物園が成功するまで、動物園の人々になにがあったか、に視点を当てた
の本マキノ雅彦監督の最新作です。
今回光っているのは、第一作目からマキノ監督の映画に出演している
笹野高史だと思います。旭川の市役所に勤める、園長の西田敏行の上司と言う役を
当てられた笹野は、チョビ髭を口の下に付けて蝶ネクタイもくっきりと、
典型的な「小物」スタイルに身を包んで唇を尖らせる、そのぽんぽんとした
切り口は北海道の人間とはちょっと思いづらい軽快さですが、西田敏行の
まったりした味とよくあっていました。
市役所の食堂で二人向かい合わせのやり取りが軽妙。
特に昼食を取っている時、興奮して身を乗り出し、
笹野に喰ってかかる西田敏行。周囲のざわめきに笹野が
「おい!見世物じゃないよ、このマウンテンゴリラは!」
ぽんときりつけて、周りはすっと背を向ける。
それから向き合う二人は、それまでに見せられる類人猿のカットよりも
チンパンジーVSマウンテンゴリラなのです。
マキノ監督は、いつもおっさんをだんごにしていちゃいちゃさせるのが
とても上手なのですが、本作はいつものメンバー(笹野高史、長門博之、
岸辺一徳など)どうしもさながら、前田愛や中村靖日ら若手から柄本明など
ベテランまで、種類問わずいちゃつく(あえてそう言いたい)、ビンタ張られた
直後、時間の経過をカットして仲良しになるシーンを差し込んでもまあ
納得が行く程度に人と人とのつながりをもたせているこのことは、
マキノ監督の得意技だともう確定してもよいと思います。
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