10年区議会議員をしていて、また、今の国政や都政をみていて問題に感じている一つが「優先順位をつけられない日本の政治」です。
いったん事業になり、税金が投入され始めれば、それが既得権になり、たとえ、効果が認められなくなってきても、それよりも大切な課題がでてきたとしても、「やめられない」「止めることのできない」優先順位をつけられない政治は変えていかなければなりません。
原発の問題が一番、分かりやすいかもしれません。
政治課題に優先順位をつけられなければ、新しい課題が出てきても、先送りになります。
また、必要な人すべてにサービスを提供することができず、サービス提供に不公平が生じます。
結果として、施策は、総花的で、あれも、これも事業はあるものの、一部の人たちだけの、しかも不十分だったり、使い勝手の悪いサービスしか提供できないことになります。
現状の、認可保育所、認証保育所、スマート保育園、無認可保育所など、保育園の世知基準も公的補助も、保護者負担も異なる保育になり、これを行政は、「多様な保育主体」を選べる状況とするわけですが、選べるどころか、認可保育所を希望しても入れない方たちが結果としてその他の保育所を選ばざるを得ない といった状況が増えています。
特別養護老人ホームも、直近の希望者約1600人に対し、毎年空きが出るのが、250人から300人ですから、その差、1300人は入所ができません。
大田区では優先入所基準を定め、1600人から900人を優先度の高い方としていますが、大田区が優先度が高いと認めているにも関わらず、優先度が高くても600人の方たちは「特別養護老人ホーム」に入所ができないことになります。
これは、障がい者施策においても同様です。
がん検診、太陽光パネル設置助成などですと、予算が無くなった時点で打ち切り。まさに、早い者勝ちという行政サービスにあってはならないことが起きているわけです。
優先順位をつけられない政治により、サービス提供における公平性という「公共サービス」における基本さえ守れなくなっています。
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