いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

米国政治史上初。 the first time in the history of politics in u.s.a

2015-12-22 20:20:34 | 日記
 (1)米国では7年前の09年1月に米国初の黒人大統領として民主党のバラク・オバマ大統領が就任した。「yes we can」で変革(change)を訴えて新しい時代の幕開けとして期待も高かった。

 変革の象徴として自分のことは自分が責任を持ってやる米国社会の風土の中で、低所得者層にも相応の医療が受けられる日本の皆保険制度に似た医療保険制度改革(obama care)を推し進めたが、共和党が多数を占める議会の反対、米国風土社会の理解を得られずに成立に向けては難航を強いられた。

 年末に向けてはたびたび予算執行措置の議会承認が得られずに、政府の債務不履行(default)危機に見舞われるなど政権運営に苦労が続いた。

 (2)当時は米国内の失業率も10%台と高く、リーマンショックによる国内経済停滞が続いていた。国際社会では09年プラハでのオバマ大統領の「核のない世界」宣言でノーベル平和賞を授賞して、同じ核大国のロシア・プーチン大統領と核兵器削減交渉に臨んだが「核のない世界」実現にはほど遠く成果をあげるまでには至っていない。

 前ブッシュ政権のイラク進攻作戦からの米軍撤退を進めてその後のイラクでの国際過激テロの復活、展開を呼び込んで、共和党から批判を受けることになる。ISの呼び水になったともいわれている。

 (3)シリア内戦では一定の距離を置きながら、アサド政権が国内で化学兵器使用が発覚すると空爆準備、攻撃直前までいきながら、シリアの後ろ盾ロシア・プーチン大統領の仲裁案に理解を示して中止し外交、軍事戦略の方針のブレが弱腰外交として国内外から批判されて、それまでの世界政治影響力ナンバーワンの地位を立ち回りのいいプーチン大統領に明け渡すことになる。

 共和党前ブッシュ大統領時代の覇権国家としての海外軍事関与戦略突出の反省から、一定の距離を置く変革を唱えたオバマ大統領としてはあるべき方針だったのだろうし、米国内にもえん戦気分が支配しており空気を読み取った判断だったのだろうが、保守的思想中心の根強い「強い」米国を望む国民からは物足りなさがあったことは疑いのないところだ。

 (4)2期目を迎えて外交成果として長年国交断絶状態のキューバとの国交回復、相互に大使館開設を進めて、国内経済も雇用改善が進み順調な回復ぶり堅調がみられて、長年続けてきた金利ゼロ時代から今年脱却してFRBが利上げに踏み切った。

 経済成長著しい中国がAIIBで主導力を発揮すると、米国オバマ大統領はGDP世界3位の日本を含めたTPPの大筋合意を急いで経済の国際基準化(global standardization)で対抗した。

 (5)米国初の黒人大統領としての存在感、変革は十分に発揮、機能されたとはいい難いが、新興国台頭の「Gゼロ」時代の集団指導体制の中ではやむを得ない側面もあった。

 来年11月の米大統領選に向けてヒラリー・クリントン候補が民主党内で50%以上の高い支持率で断然トップを走り、共和党は候補者乱立の中で強硬な超保守的発言のトランプ候補が支持率トップということもあり来年の大統領選でもヒラリー・クリントン候補の有利な展開も十分考えられる状況だ。

 (6)仮にヒラリー・クリントン候補が次の米国大統領に就任するとすれば、これまた米国政治史上初めて(the first time in the history of politics in u.s.a)の女性大統領の誕生ということになる。

 国民の中には強い米国復活の期待も根強くあり、また前々回大統領選でもともに初めてとなる黒人大統領候補と女性大統領候補の民主党選択の中で有利に展開しているとみられた女性候補のヒラリー・クリントン候補がオバマ候補に敗北した経緯もあり予断は許さない。

 (7)仮に大統領として2人続けて米国政治史上初めてとなれば、米国政治は確実に変わりつつあることを強く印象づけるものだ。

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