いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

公示日無常感。 a day of public announcement of election has mutability

2017-10-10 20:24:02 | 日記
 (1)予想されたうちのひとつとはいえ突然の安倍首相による解散総選挙で、これも予想されたとはいえ小池都知事が率いる都民ファーストの会の国政進出が希望の党として現実のものとなり、これは予想もしなかった野党第一党の民進党が希望の党に合流するという急転回の選挙突入構図で、解散から公示日までが激動した中でようやくというか本日(10日)に総選挙が公示された。

 (2)そもそも大義のない森友、加計疑惑追求逃れの解散総選挙との見方が強く、安倍総裁の自民党も含めて各党も選挙公約の準備時間も少なくて、とってつけたような無味乾燥(insipidity)な公約が並ぶ。

 争点なき解散総選挙は、結局は安倍一強政治に対する是非対民進党が合流した希望の党との政権選択の選挙となった。

 (3)自民党は19年10月の消費税引き上げの財源をこれまでの赤字国債解消から教育の無償化に振り分ける使い道の変更と第9条に自衛隊を明記する憲法改正が主な主張であり、これに対して希望の党は消費税凍結に原発ゼロ、憲法改正は議論するが地方分権改正を目指すとしている。

 ともに緊急課題の社会保障制度改革、財源に具体的に触れていないのはいただけないが、突然の解散総選挙の影響が公約にもあらわれているということだ。

 (4)国民にとってはこの程度の選挙公約を見せられても選択の判断にもならずに、解散から公示日までの間に政党の結成、合流、離反の動きはあったが全容がわからずに無責任に盛り上がりを欠き、無常感が漂う公示日(a day of public announcement of election has mutability)となった。

 衆院選は政権を争う選挙といわれて、自民党は連立を組む公明党とあわせて過半数を取れば政権を継続するとして、自民党総裁選で安倍さんが過半数を取れば総裁として首相を続けると明言している。

 (5)一方の野党は政権交代を目指すという希望の党の小池代表が都知事のまま総選挙には立候補しないので、政権を目指すなら誰を首相候補にするのか決めなければならないが、小池代表は総選挙が終わってから判断すると言っている。

 今回の希望の党の立候補者数からして単独で過半数を占める可能性は極めて低く、政権を取るにしても連立政権が条件になる。
 
 (6)衆院選は政権政党を選ぶ選挙と言われている以上、政権構想をあらかじめ示して臨むのがセオリーだ。選挙が終わって結果を見てから合従連衡では国民不在、国民主権(parliamentary responsibility)をないがしろにするものだ。
 政権交代を目指すと言う新党としてのダイナミズム(dynamism)を失うものだ。

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