いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

革命の変化。 change of revolution

2017-10-18 19:49:41 | 日記
 (1)革命カリスマのチェ・ゲバラは、貧しい人々にも教育や医療の機会を与えたい(趣旨発言報道)という信念でカストロとキューバ革命を成功させ、その後も同政権閣僚をすぐに辞任してアフリカ、中南米の革命運動に身を投じた。

 革命という方法論(methodology)が正しいのか、その他に方法論はないのか、チェ・ゲバラのいた当時の中南米はアメリカ支配の影響力の強い独裁政治、政権が多かったので、目的のためには革命闘争による政権打倒、交代に向かったことは考えられる。
 もちろん、政治状況のほか山岳、密林の多い中南米特有の地理的条件も革命運動を推進しやすい条件でもあった。

 (2)そのチェ・ゲバラが34才で革命闘争中に亡くなって50年がたつ今年、仮にその後も生きて革命闘争にかかわり続けたとして、昨今のイスラム過激組織「IS」に対してどんな感慨、立ち位置、立場をとっただろうかと思いを巡らすこともある。

 ISの革命思想は、米国、EUによる中東軍事関与に対する荒廃した戦争地域に勢力を拡大、便乗して米国覇権主義、EU打倒を目指すもので、イスラム過激思想を名乗る革命国家の樹立が目的だ。チェ・ゲバラの革命理想とはかけ離れている。

 (3)そのISは、国際情勢が米国と北朝鮮の挑発、威かくの動向に関心が集まっているうちに、米国の支援を受けたイラク軍がIS重要拠点のイラク・モスルを奪還して、さらに米軍の支援を受けたクルド人勢力部隊がISの首都と位置づけるシリアのラッカを奪還、制圧(報道)した。

 すでにIS勢力はリビアやエジプト・シナイ半島へ流出し、アジアにも拠点を移す動きもみられて警戒が続く。

 (4)しかし、ヨーロッパの若者中心にネット拡散によるISによるこれまでのシリア、イラクのIS拠点への勧誘作戦が行えなくなって、ISに参加するヨーロッパ若者中心に「目標」がなくなったのは世界の安定には大きな出来事となった。

 分散したISでは、興味本位、現実に絶望した世界の若者のIS参加に目標を失い、影響力を失速させるのは間違いないだろう。

 (5)一方で民族紛争が長引くアフリカではアルカイダ系武装組織によるテロ行動が活発化(報道)しており、アフリカ大陸が安定すれば世界の平和に大きく貢献、前進すると本ブログでも書いたが、紛争、テロはさらに深刻化している。

 日本の国連PKO活動参加の自衛隊も任務終了名目で戦闘が激化するアフリカ・南スーダンから撤退した。
 IS掃討が一段落したら、今度はアフリカのテロ活動の活発化でおさまるところがない脅威だ。
 
 (6)中東情勢も米トランプ政権のイスラエル肩入れ政策で再びイランとの関係悪化が懸念されて、不安定化となれば国際テロ組織の標的となる可能性も出てくる。

 中東紛争は石油利権紛争ともみられて、環境保護、脱炭素社会、EV時代の到来で革命の変化(change of revolution)はみられるのか。

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