いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

後味の悪い選挙。 election has a bad taste in the mouth

2017-10-15 17:30:49 | 日記
 (1)勝負事はもちろん勝つことが大前提だが、勝った後のことを考えるなら「どう勝つか」ということが大事になってくる。何が何でも手段を選ばずにやみくもに勝ったとしても、後味の悪さ(a bad taste in the mouth)、居心地の悪さがいつもつきまとい非難の目にさらされる。

 今回の解散総選挙は安倍首相の森友、加計疑惑追求逃れに、野党第一党の民進党が党勢低迷の責任をとって代表交代をしたばかりで、都議選を圧勝した都民ファーストの会の小池都知事が国政参加を今年中には目指すという政治状況で野党、新党の足並みが揃わない、準備が整わない9月末の臨時国会冒頭を狙っての安倍首相の解散総選挙だった。

 (2)安倍首相の思惑どおりあわてふためいたのは野党の方で、国政参加を目指していた小池都知事は希望の党を前倒しで結党して小池都知事が現職のまま代表となった。

 これに民進党が安倍政治打破勢力結集を目指して当初同党の全議員が希望の党に合流すると言っていたものが、希望の党の小池代表はこれに対して選別し、排除する方針を示して混乱をみせたのが始まりで、選別、排除された民進党左派系議員は立憲民主党を急きょ結党して混乱はおさまらないことになった。

 (3)安倍首相の思惑にまんまとはめられた格好の野党、新党は、安倍政治打倒勢力結集どころか分断、分解させられるはめになって、総選挙序盤展望分析では早くも自公で300議席超をうかがう圧勝予想で、希望の党は伸び悩みと伝えられている。

 メディアの実施した候補者に対するアンケートでも、希望の党候補者内では「党内の意見が定まっていない政策テーマが多く」(報道)それぞれ「不一致」が目立つといわれている。

 (4)実際、希望の党に合流した民進党出身候補者は基本政策の違いすり合わせができずに、どう選挙で訴えていいのかとまどいがあると本ブログでも書いたが、準備不足はあきらかだった。

 しかし、野党の足元を見た安倍首相の臨時国会冒頭の解散総選挙ではあるが、まんまと思惑どおり進んでいるようにみえるが、仮にこれで総選挙に勝って国民の信任を受けたでは日本の政治も「後(未来)」がない。

 (5)冒頭にも述べたように与野党とも「後味の悪さ」ばかりが残り、政治の混迷がさらに深まることが考えられる。
 安倍首相にほんろうされた野党としては、これで(我に返って)原点に帰って本格的な野党再編を目指して結集することに戦略努力することが再スタート(今どきでいうリセットか)であり、仮に自民党が「思惑」でまんまと勝利をつかんだとしても「安定」というわけにはいかない「後味の悪さ」ばかりだ。

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