いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

米朝首脳再会談の果実。fruits of reconference between the leader of usa and north korea

2018-10-06 20:05:46 | 日記
 (1)またぞろの米朝首脳再会談(reconference)の話題だ。今年6月の初めてのトランプ大統領と金正恩委員長の米朝首脳会談は準備不足があきらかで非核化について約束はしたがいつまでどのように実現するのか不明のままで、その後もトランプ大統領から結論は急がないとか金正恩委員長からは南北会談で1年以内の非核化実現を言及していたとか情報がひとり歩きして、約束が果たせる雰囲気にはない。

 (2)そこにきての打開のための米朝首脳再会談なのかわからないが、報道では来月中旬めどに調整に入っているといわれる。トランプ大統領は自身のこれまでの政治評価が試される11月の中間選挙に向けて遊説中で、このための話題つくりというところではないのか。

 なにしろ6月の米朝首脳会談を受けて米調査機関による世論調査では米大統領が国際問題への対処で正しいことをすると信頼することに、欧州の同盟国で低水準(7~10%)なのに比べて日(30%)韓(44%)では上昇したと発表(世界平均27%)した。

 (3)トランプ流は国際社会ではケタ違い米国経済力を背景に貿易戦争を展開して世界貿易相手国を恫喝して、国内では外国企業の国内工場移転を強要して保護主義、米国第一主義を展開して支持層の白人マイノリティ層の基盤強化をはかるだけでまるでこれではエコノミストの仕事であり、政治、経済、社会への理念、思想、哲学を聞いたことがない。

 先日の国連でのスピーチでは自らの実績を強調して見せて、世界各国の代表が集う議場からは失笑を買う始末だ。

 (4)米国トランプ大統領がこんな始末で、一方の北朝鮮の金正恩委員長は核兵器は失うかもしれないが世界から孤立する中で米国から現体制の維持の保障を求めて約束を得て、他に何も失うものがない中で怖いもの知らずだ。

 こういう米朝首脳同士が何の政治的理念、哲学もなしに会談をしてみても約束してみても、実効性のあるものとなるはずもなく、2国間で何度首脳会談を行ってもショーアップにしかすぎない。
 6か国協議、国連協議ぐらいでやらなければ実効性、信頼性は得られない。

 (5)前述の米世論調査での欧州の低い評価は妥当な良識的なもので、日韓の高い評価は朝鮮半島平和安定に米国の影響力、軍事力に頼るしかない米国依存症の結果、期待の大きさを示すだけのものでしかない。

 失うものがない北朝鮮は孤立化からの脱却を目指して少しでも優位な交渉を仕掛けてくるのは間違いないので、生き残りをかけて交渉はしたたかだ。
 6月の米朝首脳会談の約束に包まれた表に出ない実際の米朝確認が何なのかはわからないが、会談後の双方の思惑が少しづつ機会のあるごとに表に出てきて、やはりあの会談は何だったのかの思いが強い。

 (6)今回の再会談に向けては、北朝鮮は朝鮮戦争終戦(締結)が優先的行程で非核化と交換取引する対象でないと表明して非核化よりは現体制維持、保障を優先させる考えを示しており、非核化優先の米国トランプ大統領とズレ、齟齬(そご)が表面化している。

 一筋縄ではいかない。

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