ウルトラマンZ 第12話「叫ぶ命」
突如地底から出現した爆撃雷獣グルジオライデンの前に、成すすべなく窮地に追い込まれたセブンガーとウインダム。ハルキはウルトラマンゼットに変身するも、ゼスティウム光線を放つ直前、脳裏にレッドキング親子がよぎってしまい、グルジオライデンに逃げられてしまった。
基地に戻ったハルキたちに告げられるグルジオライデンの出自。それを知ったうえで下される命令。果たしてハルキはグルジオライデンと戦えるのか…
感想
気づけばウルトラマンZも折り返し地点となった第12話は強敵グルジオライデンとの死闘、ハルキの迷い、ヨウコの覚悟が描かれていました。
前回のレッドキング親子の一件はハルキの心に相当な衝撃を与えており、グルジオライデンの命の叫びを聞いてしまったハルキは、その攻撃の手を二度も止めてしまうことに。怪獣と戦えないわけではなく、命を奪う瞬間に躊躇いが生じてしまう様子でしたね。
ガンマフューチャーはM78流竜巻閃光斬で、アルファエッジで上手いこと間を取りながらグルジオライデン相手に善戦していたものの、ゼスティウム光線を放つ手が止まってしまう。特に2回目は、グルジオライデンの目元がまるで涙を流しているように見えたのが、猶更辛かったのでしょう。カラータイマーの点滅のみならず、遂にはゼットさんのオリジナルの姿にまで戻ってしまう羽目に。ハルキたちと同じくらいのサイズに縮小化しても戦える時間はほんのわずか。ならば巨大化している状態では、巨大化を保つので精いっぱいで全く身動きが取れないのかな。加えてハルキと心が離れてしまっているが故に、一歩たりとも動くことが出来ない…と、かつてないほどの危機に陥ることに。
ここで活躍したのがヨウコ先輩&キングジョーストレイジカスタム!それ以前にもセパレートモードでの怪獣の誘導と移送、タンクモードでの迎撃、そしてロボットモードでの応戦とカッコいいところを見せてくれていました。おもちゃの説明を見た時「怪獣を移送する仕組みは、怪獣の細胞とかを回収しているストレイジならではの機能だなー」と思ってましたが、怪獣を市街地から遠ざけるという役目も果たすとは驚きです。
動けないゼットさんの盾になるように立ちはだかるヨウコ先輩を見た一同は心配する声を挙げていましたが、キングジョーならではの仕組みを活用しての攻撃を披露!キングジョー自身がやるならともかく、あれを人間の反射神経でやるとなると、なかなかにヒヤヒヤもんですね…
その一部始終を見届けたヘビクラ隊長はこっそりと悪い笑みを浮かべていましたが、あれは「人間って面白…」的な笑みなのか、はたまた「ヨウコは決断したが、ハルキ、お前はどうする」的な笑みなのか…
出撃前に怪獣の命を奪うことに迷いを覚えるハルキに対して「卵が孵化して、餌を求めた子供が街に出たら?」「今この世界に怪獣の居場所はない。可哀想だけど。だからこそ、誰かに押し付けちゃいけない。ちゃんと背負いたいんだ、命を奪う責任を」
と優しく諭しつつ、命を奪う責任を背負う覚悟を告げていたヨウコ先輩。ゼットさんに憧れている描写も多い彼女ですが、一方でこうして「先輩」としてハルキを導いてくれている素敵な先輩なのが好印象です。
今回もその覚悟を表すためか、グルジオライデンにトドメを刺す際にヨウコ先輩の顔や手元を映したのが良いですね。トドメを刺したのは「キングジョーストレイジカスタム」でしたが、その決断を下したのは「ナカジマヨウコ」であるということを印象づける良いシーンです。
ゼットさんに頼りきりではなく、自分たちの力で地球を守るべく強くなろうと、強くあろうとしているのがまた良い…
命を奪う覚悟を抱いているヨウコ先輩の一方、ハルキにはその覚悟が出来ていない。「本当に怪獣を倒すことが平和を守ることなんすか」という迷いは消えない。「あの2体のレッドキングだって卵を守ろうとしただけです!ライデンも!誰かに改造されて…」とヨウコ先輩に問いかけるハルキの悲哀の入り混じった声が凄く心に響きました。
ヨウコ先輩の言葉や、一人でも多くの人を助けるために飛び出していった父の背中を思い出して復活したかに見えましたが、それでも怪獣たちの命の叫びを聞いてしまったハルキには後一歩が踏み出せない。優しいだけでは誰かを守ることも出来ず、時には拳も必要。今回はヨウコ先輩とキングジョーストレイジカスタムのおかげで事なきを得ましたが、迷っているうちに、優しいが故に守りたいものを守れなかったら更に後悔することになるでしょう。
そして今回ハルキを精神的にも戸惑わせた爆撃雷獣グルジオライデンですが、何と彼こそがセブンガーやウインダムといったストレイジのロボットを生み出すきっかけになった存在とのこと。10年前に地球に落下して以降休眠状態だったグルジオライデンが突然暴れだしたのも、デビルスプリンターの影響でしょうか。
ガンマフューチャーのバリアを破る、エネルギー補給のためにウインダムを喰らうというなかなかにショッキングな映像を見せたグルジオライデンですが、出自から考えてみれば被害者にも思えます。何者かによって生物兵器に改造され、地球に落下して以降は寝ている間にあれこれ調べられて、起きたら抹殺される…では、あまりにも悲しすぎます。空に向かって吠えていたのは、故郷に帰りたがっていたのかな…などと考えだすとキリが無く、ハルキがトドメを刺せない理由もよく分かります。
しかしいつまでも戦えないままでは、いつ大事な者を失うか分からない。果たしてハルキは再びゼットさんと気持ちを一つにして戦えるのか!
次回緊迫の第13話は…は?カネゴン!?大体このあたりの話数で、マガオロチなどの強敵との戦いで一区切りといった印象でしたが、もしかして今回のグルジオライデン戦がそれらに相当する話なんですかね?
ここからの流れで噂のパワーアップ形態がどのように出て来るのかも気になりますが、そもそもあのカネゴンはどこから出てきたのか。ウルトラQではコイン大好きな少年が繭に飲み込まれて変身した姿でしたが…
ボイスドラマ第12回はロボットトーク。味方となれば豊富な武器や鉄壁の防御力が頼もしいが、その分敵となると恐ろしいロボットたち。ゼロの「(キングジョーについては)今でこそ攻略法も確立されてきて、それなりに対処できるようになってきたけど、当時はそれはもう脅威だったらしいぜ」という発言は、時代の流れを感じさせてくれる印象的なものでした。
先輩ウルトラマンたちの活躍があってこそ、かつての強敵であるゼットンやキングジョー、バードンといった相手と後輩たちは互角以上に戦えているんだなーと改めて感じます。そういえば「帰ってきたウルトラマン」最終回ではゼットンに対して初代ウルトラマンが警告したからこそ、帰ってきたウルトラマンがゼットン対策の技を繰り出せたわけですし、勝っても負けても、その経験は後に役立つんだなと。
突如地底から出現した爆撃雷獣グルジオライデンの前に、成すすべなく窮地に追い込まれたセブンガーとウインダム。ハルキはウルトラマンゼットに変身するも、ゼスティウム光線を放つ直前、脳裏にレッドキング親子がよぎってしまい、グルジオライデンに逃げられてしまった。
基地に戻ったハルキたちに告げられるグルジオライデンの出自。それを知ったうえで下される命令。果たしてハルキはグルジオライデンと戦えるのか…
感想
気づけばウルトラマンZも折り返し地点となった第12話は強敵グルジオライデンとの死闘、ハルキの迷い、ヨウコの覚悟が描かれていました。
前回のレッドキング親子の一件はハルキの心に相当な衝撃を与えており、グルジオライデンの命の叫びを聞いてしまったハルキは、その攻撃の手を二度も止めてしまうことに。怪獣と戦えないわけではなく、命を奪う瞬間に躊躇いが生じてしまう様子でしたね。
ガンマフューチャーはM78流竜巻閃光斬で、アルファエッジで上手いこと間を取りながらグルジオライデン相手に善戦していたものの、ゼスティウム光線を放つ手が止まってしまう。特に2回目は、グルジオライデンの目元がまるで涙を流しているように見えたのが、猶更辛かったのでしょう。カラータイマーの点滅のみならず、遂にはゼットさんのオリジナルの姿にまで戻ってしまう羽目に。ハルキたちと同じくらいのサイズに縮小化しても戦える時間はほんのわずか。ならば巨大化している状態では、巨大化を保つので精いっぱいで全く身動きが取れないのかな。加えてハルキと心が離れてしまっているが故に、一歩たりとも動くことが出来ない…と、かつてないほどの危機に陥ることに。
ここで活躍したのがヨウコ先輩&キングジョーストレイジカスタム!それ以前にもセパレートモードでの怪獣の誘導と移送、タンクモードでの迎撃、そしてロボットモードでの応戦とカッコいいところを見せてくれていました。おもちゃの説明を見た時「怪獣を移送する仕組みは、怪獣の細胞とかを回収しているストレイジならではの機能だなー」と思ってましたが、怪獣を市街地から遠ざけるという役目も果たすとは驚きです。
動けないゼットさんの盾になるように立ちはだかるヨウコ先輩を見た一同は心配する声を挙げていましたが、キングジョーならではの仕組みを活用しての攻撃を披露!キングジョー自身がやるならともかく、あれを人間の反射神経でやるとなると、なかなかにヒヤヒヤもんですね…
その一部始終を見届けたヘビクラ隊長はこっそりと悪い笑みを浮かべていましたが、あれは「人間って面白…」的な笑みなのか、はたまた「ヨウコは決断したが、ハルキ、お前はどうする」的な笑みなのか…
出撃前に怪獣の命を奪うことに迷いを覚えるハルキに対して「卵が孵化して、餌を求めた子供が街に出たら?」「今この世界に怪獣の居場所はない。可哀想だけど。だからこそ、誰かに押し付けちゃいけない。ちゃんと背負いたいんだ、命を奪う責任を」
と優しく諭しつつ、命を奪う責任を背負う覚悟を告げていたヨウコ先輩。ゼットさんに憧れている描写も多い彼女ですが、一方でこうして「先輩」としてハルキを導いてくれている素敵な先輩なのが好印象です。
今回もその覚悟を表すためか、グルジオライデンにトドメを刺す際にヨウコ先輩の顔や手元を映したのが良いですね。トドメを刺したのは「キングジョーストレイジカスタム」でしたが、その決断を下したのは「ナカジマヨウコ」であるということを印象づける良いシーンです。
ゼットさんに頼りきりではなく、自分たちの力で地球を守るべく強くなろうと、強くあろうとしているのがまた良い…
命を奪う覚悟を抱いているヨウコ先輩の一方、ハルキにはその覚悟が出来ていない。「本当に怪獣を倒すことが平和を守ることなんすか」という迷いは消えない。「あの2体のレッドキングだって卵を守ろうとしただけです!ライデンも!誰かに改造されて…」とヨウコ先輩に問いかけるハルキの悲哀の入り混じった声が凄く心に響きました。
ヨウコ先輩の言葉や、一人でも多くの人を助けるために飛び出していった父の背中を思い出して復活したかに見えましたが、それでも怪獣たちの命の叫びを聞いてしまったハルキには後一歩が踏み出せない。優しいだけでは誰かを守ることも出来ず、時には拳も必要。今回はヨウコ先輩とキングジョーストレイジカスタムのおかげで事なきを得ましたが、迷っているうちに、優しいが故に守りたいものを守れなかったら更に後悔することになるでしょう。
そして今回ハルキを精神的にも戸惑わせた爆撃雷獣グルジオライデンですが、何と彼こそがセブンガーやウインダムといったストレイジのロボットを生み出すきっかけになった存在とのこと。10年前に地球に落下して以降休眠状態だったグルジオライデンが突然暴れだしたのも、デビルスプリンターの影響でしょうか。
ガンマフューチャーのバリアを破る、エネルギー補給のためにウインダムを喰らうというなかなかにショッキングな映像を見せたグルジオライデンですが、出自から考えてみれば被害者にも思えます。何者かによって生物兵器に改造され、地球に落下して以降は寝ている間にあれこれ調べられて、起きたら抹殺される…では、あまりにも悲しすぎます。空に向かって吠えていたのは、故郷に帰りたがっていたのかな…などと考えだすとキリが無く、ハルキがトドメを刺せない理由もよく分かります。
しかしいつまでも戦えないままでは、いつ大事な者を失うか分からない。果たしてハルキは再びゼットさんと気持ちを一つにして戦えるのか!
次回緊迫の第13話は…は?カネゴン!?大体このあたりの話数で、マガオロチなどの強敵との戦いで一区切りといった印象でしたが、もしかして今回のグルジオライデン戦がそれらに相当する話なんですかね?
ここからの流れで噂のパワーアップ形態がどのように出て来るのかも気になりますが、そもそもあのカネゴンはどこから出てきたのか。ウルトラQではコイン大好きな少年が繭に飲み込まれて変身した姿でしたが…
ボイスドラマ第12回はロボットトーク。味方となれば豊富な武器や鉄壁の防御力が頼もしいが、その分敵となると恐ろしいロボットたち。ゼロの「(キングジョーについては)今でこそ攻略法も確立されてきて、それなりに対処できるようになってきたけど、当時はそれはもう脅威だったらしいぜ」という発言は、時代の流れを感じさせてくれる印象的なものでした。
先輩ウルトラマンたちの活躍があってこそ、かつての強敵であるゼットンやキングジョー、バードンといった相手と後輩たちは互角以上に戦えているんだなーと改めて感じます。そういえば「帰ってきたウルトラマン」最終回ではゼットンに対して初代ウルトラマンが警告したからこそ、帰ってきたウルトラマンがゼットン対策の技を繰り出せたわけですし、勝っても負けても、その経験は後に役立つんだなと。