ブランチを演じた女優さん、私生活との切り替え大丈夫だったのかな~?とついつい余計な心配してしまったくらい、
素晴らしい演技でした!!!
私なら絶対に何か賞をあげます。それくらい、役作りが半端なくて、海外の男優さんには「フランケンシュタイン」みたいな怪物的演技をされる方は沢山いますが、女優さんでこんなに壊れた演技が出来る人がいるなんて日本じゃ考えられないレベルの高さに唸りまくりでした。
「欲望~」に関しては、ほぼストーリーを理解していると思っていたのに、今回のNTL版を観て、まさかのまさかの新しい発見の多さにビックリでした。勘違いしてたこともあったし、そんな台詞があったのか?と家で戯曲を確認したくらい気になる台詞もあって、「欲望~」の印象がかなり変わった。
ブランチ役の女優さんの演技もさることながら、その他の役者さん達の演技も素晴らしくて、もちろん演出も、ヤング・ヴィッグ劇場の円形舞台&回り舞台も素晴らしくて、イギリスに行って生で観たかった!日本に来て!と思わせてくれる素晴らしい作品でした。
美術演出も良くて、透け透けのカーテンの間仕切りが超効果的な役割を果たしてましたね。
小さそうな劇場なのに盆があることにも驚いたし、客席のどの角度からでも様々な見方が出来る演出になっていて、本当に透け透けのカーテンは超効果的だったと思う。カーテンの裏が透けて見えることで、カーテン裏の演技がより意味を持つ効果になる。とくにミッチなんて最高だった。
カメラはブランチを撮っているけど、映像からはカーテン裏のミッチも映し出していて、ミッチのブランチへの想いがよりリアルに伝わる効果があった。舞台が回転することで視点が変わるから、それぞれの登場人物の内面がよりリアルに浮き彫りにされる。カーテンが背景になった時のカーテン裏の登場人物の演技が透けて見えるだけでなく、主要な登場人物の内面や性格も透けて見えてくる。不思議な演出効果でした。
ストーリーに関しても、第二次大戦後に書かれた作品だけあって、今まで舞台や戯曲では感じなかった、大戦に勝利したアメリカのその後のなんとも言えない退廃的なバックグラウンドが想像出来た。
スタンリーなんてまさしくPTSDだと分かる演技に、アメリカ軍の隊員として戦場に赴いた者が抱える心の闇がリアルに表現されていて新しい発見だった。まだ観てないですが、「アメリカン・スナイパー」の主人公もこんな感じなんだと思った。
ぶっちゃけ書くと、このNTL版の前半は、ウディの「ブルー・ジャスミン」がフラッシュバックされまくって、ブランチがジャスミンにしか見えなかった。
ウディが「欲望~」をパクったのは明白なんだけど、前半に関しては、NTL版が「ブルー・ジャスミン」をパクった印象が強かった。
ブランチを演じた女優さんの登場シーンのあのアル中的な雰囲気でいかにも訳アリ女性の演技がジャスミンを彷彿させて仕方なかったんだけど、もちろん、ステラもスタンリーも「ブルー・ジャスミン」の登場人物にしか見えなかったんだけど、後半からは、作品が持つ退廃感に完全に引き込まれてしまいました。
ブランチに関しては、アル中的アプローチから、だんだんと精神バランスを崩し、最後は完全に精神崩壊してしまう演技が本当に素晴らしかった。
ブランチの若き日のトラウマが引き起こす自業自得な出来事が心の闇となって精神崩壊へと向かう過程や、その引き金となるワルツの音楽がよりリアルにブランチの内面の葛藤を浮き彫りにさせてた。これも新しい発見だった。
昔は、ブランチ役の魅力は、一見まともな女性と観客に思わせつつ、実は精神疾患者だったというオチに役作りの魅力を感じてたけど、それは完全に私の勘違いでした。
今までは、ブランチを、演じる役としての魅力しか感じなかったけど、今回はブランチの内面がよりリアルに表現されていて、ずっとトラウマに悩まされて逃げる術がない、やっと掴みかけた幸せが雪崩のように一気に流れさっていく…。めちゃくちゃ同情してしまった。過去から逃げられないやるせなさがとてもリアルでした。
ブランチは本当は純粋な女性だったんだけど、若き夫の自殺がトラウマになってしまって、もちろんそれは自分が原因なんだけど、自分でもどうしたらいいのか分からなくなって、無意識に逃げ場や愛や人を求めているうちに、とうとう居場所を失ってしまって、妹のステラしか頼る相手いなくなってしまった。結局は、自尊心やプライドが益々自分の首を締める結果になってしまう可哀想な女性な役どころなんだよね…。
ブランチ役を演じた女優さんはほとんど舞台に出ずっぱりで、着替えのシーンはカーテンで覆った浴槽で着替えたり、いわゆる暗転(ここでは薄灯りの中で登場人物が掃除をしたり、片付けたりする)でも、ブランチのままなんですよ。ちなみに、場面転換でも役者は役として動いていて素晴らしい演出だった。
このブランチ役を演じるには上手く私生活と切り離さないとホントとんでもないことになるな~と思った。特に過去にトラウマがあるとね。これは、たとえ私が女優でも演じるには躊躇する。いや無理やな。ま、一生演じることはないけど…。←当たり前や!
全体的には、やはり“欲望”がキーワードになる内容で、性が生の原動力になっていて、性(せい)という名の人間の性(さが)が、まるで理性は無意識(トラウマ又は本能)には勝てない…みたいな印象を受けた。たとえ戦勝国であっても、国民の心には大きな傷痕を残したんだろうな~と思わせる背景が見えてきました。そして、個人的には過去はやはり綺麗でありたいね、と思った。私はもう遅いけど…(涙)
しのぶさんの舞台以来の「欲望~」でしたが、本当、歳を重ね、経験を重ねないと分からないことが沢山あるんだと改めて気付かされました。本当、勘違いしてることが多かった。でも、「欲望~」は違う意味で私には新たな魅力を感じる作品になったことには間違いない。
間違いなく再上映されると思うので、これはまた観たい。女優さん志望の方にはオススメしますが、精神が弱い方には絶対にオススメしません。
今日のまとめ:その昔、東京のグローブ座劇場でヤング・ヴィッグ・シアターカンパニーの「ジュリアス・シーザー」を観たことあります。めちゃカッコ良かった!しか印象がない(笑)
私の「欲望~」の思い出…。
生の舞台は、しのぶさんブランチと樋口可南子さんブランチを観たこたとがあります。
でも、私がこの作品との最初の出会いは、実は小学生の頃に観たNHKの海外ドラマ版でした。ヴィヴィアン・リーの映画版は多分観たことないと思う。記憶にないから。でもドラマ版は、再放送もあったから、小学生だったけどタイトルだけは覚えていた。こんなこと書いたらなんですが、ラストのスタンリーがブランチを襲うシーンが衝撃的なシーンだったので今でも強烈に印象が残ってる。
まさかその作品が、超有名な劇作家の超有名な戯曲だったとは、宝塚とは別に演劇にはまった大学時代までは知らなかった。
実際に戯曲を読んだ時も、ちょっとは大人の仲間入りしただけあって、小学生の時にテレビで観たあの衝撃的シーンよりも、更に衝撃的な内容で、私が女性だったらタカラジェンヌになりたかったと同じくらいブランチ役は演じたい役でしたね。ぶっちゃけ書いちゃったけど(笑)昔、オススメの戯曲を訊かれた時は、女性にはこれを勧めてた。
当時は、「人形の家」のノーラもめちゃくちゃ魅力的な役だったんですよ。でもこれは、戯曲を読んだ時と生の舞台を観た時との印象が180度変わったので誰にも勧めてません。というのも、ノーラを演じた方のアプローチが私がイメージしていたノーラと全然違うの演じ方で、こっちが反省したくらいそれはそれは素晴らしいアプローチでだったんですよ。でも逆に、演じる役としては地味な印象になったので魅力がなくなったんですよ(汗)もし、いつか「人形の家」を観る機会があったら、その時はプチノーラ論を語りたいと思います。
「欲望~」に関しては、圧倒的に栗山さん演出の樋口ブランチが素晴らしくて、その時は新国立で観たんですが、多少生々しい演出はありましたが、全体的には素晴らしい作品でした。ウッチーがスタンリー役で、七瀬なつみさんがステラ役で、永島敏行さんミッチ役でしたが、とても調和があって、樋口ブランチの孤独感や悲壮感が引き立ってました。
逆に、蜷川さん演出のしのぶさんブランチは、ぶっちゃけ書いて申し訳ないですが、観れたもんじゃなかったm(__)mしのぶさんの演技はめちゃくちゃ衝撃的で圧巻な演技だったと思うけど、「欲望~」のファンで、樋口ブランチに感動し、少しはしのぶさんの舞台を観てきた者としては、蜷川さんには本当に申し訳ないですが私には最低な演出でしたm(__)m
何が一番最低かというと、しのぶさん以外の役者さんが、まるで当たり前かのように完全にしのぶさんに喰われていたこと。全く調和がない。主役と脇役のボーダーラインが目に見えるくらい明白で、しのぶさんの演技が際立ち過ぎて作品の良さが全く伝わってこなかったから。しのぶさんのワンマンショーを観てる感覚で、しのぶさんにも蜷川さんにもガッカリしたから、それ以降のお二人の舞台は避けてましたm(__)m
しのぶさんに関しては、「スウィニー・トッド」を除いて「ピアフ」までは避けたし、蜷川さん作品も「シンベリン」まで避けてた。
結果的には「シンベリン」も「ピアフ」も、蜷川さんの演出もしのぶさんの演技のどちらも素晴らしかった。
ちなみに「スウィニー・トッド」も良かった。当時のしのぶさんはピアフの時ほどの歌唱表現力がなかったからm(__)m、必然的に独りよがりな演技にならなかったのが良かった。
ぶっちゃけ書いて申し訳ないですが、なぜこの役を引き受けたんですか?って訊きたくなるくらいしのぶさんの苦しさが伝わってきた。なのに…、ピアフのあの歌唱表現力の素晴らしさにめちゃくちゃビックリ&感動した!ちなみにこの前放送された「SONGS」のしのぶさんも素晴らしかった。まさかの♪愛の讃歌♪にウルッときました。マサヤンとのデュエットも良かった!あ、ドラマの洗脳者的犯人役も素晴らしかった。あ、実は、アナログラジオで、超久々にしのぶさんのオールナイトニッポンGOLD聴きました!月曜から木曜は関西でも普通に聴けるけど、金曜日は聴けないんよね。なのにあの日は、つまみで調節するアナログラジオで奇跡的にクリアに聴けました。またオールナイトに戻ってきて!!!
は、いいとして、NTL版の「欲望~」を観たら、もう日本人のブランチは観れないかもね…。本当に素晴らしかった。あの女優さん、私生活大丈夫だったのか本当に心配。全身全霊で演じたブランチは、圧倒的に樋口ブランチより素晴らしかった。
めちゃくちゃ失礼発言してしまってごめんなさいm(__)m
素晴らしい演技でした!!!
私なら絶対に何か賞をあげます。それくらい、役作りが半端なくて、海外の男優さんには「フランケンシュタイン」みたいな怪物的演技をされる方は沢山いますが、女優さんでこんなに壊れた演技が出来る人がいるなんて日本じゃ考えられないレベルの高さに唸りまくりでした。
「欲望~」に関しては、ほぼストーリーを理解していると思っていたのに、今回のNTL版を観て、まさかのまさかの新しい発見の多さにビックリでした。勘違いしてたこともあったし、そんな台詞があったのか?と家で戯曲を確認したくらい気になる台詞もあって、「欲望~」の印象がかなり変わった。
ブランチ役の女優さんの演技もさることながら、その他の役者さん達の演技も素晴らしくて、もちろん演出も、ヤング・ヴィッグ劇場の円形舞台&回り舞台も素晴らしくて、イギリスに行って生で観たかった!日本に来て!と思わせてくれる素晴らしい作品でした。
美術演出も良くて、透け透けのカーテンの間仕切りが超効果的な役割を果たしてましたね。
小さそうな劇場なのに盆があることにも驚いたし、客席のどの角度からでも様々な見方が出来る演出になっていて、本当に透け透けのカーテンは超効果的だったと思う。カーテンの裏が透けて見えることで、カーテン裏の演技がより意味を持つ効果になる。とくにミッチなんて最高だった。
カメラはブランチを撮っているけど、映像からはカーテン裏のミッチも映し出していて、ミッチのブランチへの想いがよりリアルに伝わる効果があった。舞台が回転することで視点が変わるから、それぞれの登場人物の内面がよりリアルに浮き彫りにされる。カーテンが背景になった時のカーテン裏の登場人物の演技が透けて見えるだけでなく、主要な登場人物の内面や性格も透けて見えてくる。不思議な演出効果でした。
ストーリーに関しても、第二次大戦後に書かれた作品だけあって、今まで舞台や戯曲では感じなかった、大戦に勝利したアメリカのその後のなんとも言えない退廃的なバックグラウンドが想像出来た。
スタンリーなんてまさしくPTSDだと分かる演技に、アメリカ軍の隊員として戦場に赴いた者が抱える心の闇がリアルに表現されていて新しい発見だった。まだ観てないですが、「アメリカン・スナイパー」の主人公もこんな感じなんだと思った。
ぶっちゃけ書くと、このNTL版の前半は、ウディの「ブルー・ジャスミン」がフラッシュバックされまくって、ブランチがジャスミンにしか見えなかった。
ウディが「欲望~」をパクったのは明白なんだけど、前半に関しては、NTL版が「ブルー・ジャスミン」をパクった印象が強かった。
ブランチを演じた女優さんの登場シーンのあのアル中的な雰囲気でいかにも訳アリ女性の演技がジャスミンを彷彿させて仕方なかったんだけど、もちろん、ステラもスタンリーも「ブルー・ジャスミン」の登場人物にしか見えなかったんだけど、後半からは、作品が持つ退廃感に完全に引き込まれてしまいました。
ブランチに関しては、アル中的アプローチから、だんだんと精神バランスを崩し、最後は完全に精神崩壊してしまう演技が本当に素晴らしかった。
ブランチの若き日のトラウマが引き起こす自業自得な出来事が心の闇となって精神崩壊へと向かう過程や、その引き金となるワルツの音楽がよりリアルにブランチの内面の葛藤を浮き彫りにさせてた。これも新しい発見だった。
昔は、ブランチ役の魅力は、一見まともな女性と観客に思わせつつ、実は精神疾患者だったというオチに役作りの魅力を感じてたけど、それは完全に私の勘違いでした。
今までは、ブランチを、演じる役としての魅力しか感じなかったけど、今回はブランチの内面がよりリアルに表現されていて、ずっとトラウマに悩まされて逃げる術がない、やっと掴みかけた幸せが雪崩のように一気に流れさっていく…。めちゃくちゃ同情してしまった。過去から逃げられないやるせなさがとてもリアルでした。
ブランチは本当は純粋な女性だったんだけど、若き夫の自殺がトラウマになってしまって、もちろんそれは自分が原因なんだけど、自分でもどうしたらいいのか分からなくなって、無意識に逃げ場や愛や人を求めているうちに、とうとう居場所を失ってしまって、妹のステラしか頼る相手いなくなってしまった。結局は、自尊心やプライドが益々自分の首を締める結果になってしまう可哀想な女性な役どころなんだよね…。
ブランチ役を演じた女優さんはほとんど舞台に出ずっぱりで、着替えのシーンはカーテンで覆った浴槽で着替えたり、いわゆる暗転(ここでは薄灯りの中で登場人物が掃除をしたり、片付けたりする)でも、ブランチのままなんですよ。ちなみに、場面転換でも役者は役として動いていて素晴らしい演出だった。
このブランチ役を演じるには上手く私生活と切り離さないとホントとんでもないことになるな~と思った。特に過去にトラウマがあるとね。これは、たとえ私が女優でも演じるには躊躇する。いや無理やな。ま、一生演じることはないけど…。←当たり前や!
全体的には、やはり“欲望”がキーワードになる内容で、性が生の原動力になっていて、性(せい)という名の人間の性(さが)が、まるで理性は無意識(トラウマ又は本能)には勝てない…みたいな印象を受けた。たとえ戦勝国であっても、国民の心には大きな傷痕を残したんだろうな~と思わせる背景が見えてきました。そして、個人的には過去はやはり綺麗でありたいね、と思った。私はもう遅いけど…(涙)
しのぶさんの舞台以来の「欲望~」でしたが、本当、歳を重ね、経験を重ねないと分からないことが沢山あるんだと改めて気付かされました。本当、勘違いしてることが多かった。でも、「欲望~」は違う意味で私には新たな魅力を感じる作品になったことには間違いない。
間違いなく再上映されると思うので、これはまた観たい。女優さん志望の方にはオススメしますが、精神が弱い方には絶対にオススメしません。
今日のまとめ:その昔、東京のグローブ座劇場でヤング・ヴィッグ・シアターカンパニーの「ジュリアス・シーザー」を観たことあります。めちゃカッコ良かった!しか印象がない(笑)
私の「欲望~」の思い出…。
生の舞台は、しのぶさんブランチと樋口可南子さんブランチを観たこたとがあります。
でも、私がこの作品との最初の出会いは、実は小学生の頃に観たNHKの海外ドラマ版でした。ヴィヴィアン・リーの映画版は多分観たことないと思う。記憶にないから。でもドラマ版は、再放送もあったから、小学生だったけどタイトルだけは覚えていた。こんなこと書いたらなんですが、ラストのスタンリーがブランチを襲うシーンが衝撃的なシーンだったので今でも強烈に印象が残ってる。
まさかその作品が、超有名な劇作家の超有名な戯曲だったとは、宝塚とは別に演劇にはまった大学時代までは知らなかった。
実際に戯曲を読んだ時も、ちょっとは大人の仲間入りしただけあって、小学生の時にテレビで観たあの衝撃的シーンよりも、更に衝撃的な内容で、私が女性だったらタカラジェンヌになりたかったと同じくらいブランチ役は演じたい役でしたね。ぶっちゃけ書いちゃったけど(笑)昔、オススメの戯曲を訊かれた時は、女性にはこれを勧めてた。
当時は、「人形の家」のノーラもめちゃくちゃ魅力的な役だったんですよ。でもこれは、戯曲を読んだ時と生の舞台を観た時との印象が180度変わったので誰にも勧めてません。というのも、ノーラを演じた方のアプローチが私がイメージしていたノーラと全然違うの演じ方で、こっちが反省したくらいそれはそれは素晴らしいアプローチでだったんですよ。でも逆に、演じる役としては地味な印象になったので魅力がなくなったんですよ(汗)もし、いつか「人形の家」を観る機会があったら、その時はプチノーラ論を語りたいと思います。
「欲望~」に関しては、圧倒的に栗山さん演出の樋口ブランチが素晴らしくて、その時は新国立で観たんですが、多少生々しい演出はありましたが、全体的には素晴らしい作品でした。ウッチーがスタンリー役で、七瀬なつみさんがステラ役で、永島敏行さんミッチ役でしたが、とても調和があって、樋口ブランチの孤独感や悲壮感が引き立ってました。
逆に、蜷川さん演出のしのぶさんブランチは、ぶっちゃけ書いて申し訳ないですが、観れたもんじゃなかったm(__)mしのぶさんの演技はめちゃくちゃ衝撃的で圧巻な演技だったと思うけど、「欲望~」のファンで、樋口ブランチに感動し、少しはしのぶさんの舞台を観てきた者としては、蜷川さんには本当に申し訳ないですが私には最低な演出でしたm(__)m
何が一番最低かというと、しのぶさん以外の役者さんが、まるで当たり前かのように完全にしのぶさんに喰われていたこと。全く調和がない。主役と脇役のボーダーラインが目に見えるくらい明白で、しのぶさんの演技が際立ち過ぎて作品の良さが全く伝わってこなかったから。しのぶさんのワンマンショーを観てる感覚で、しのぶさんにも蜷川さんにもガッカリしたから、それ以降のお二人の舞台は避けてましたm(__)m
しのぶさんに関しては、「スウィニー・トッド」を除いて「ピアフ」までは避けたし、蜷川さん作品も「シンベリン」まで避けてた。
結果的には「シンベリン」も「ピアフ」も、蜷川さんの演出もしのぶさんの演技のどちらも素晴らしかった。
ちなみに「スウィニー・トッド」も良かった。当時のしのぶさんはピアフの時ほどの歌唱表現力がなかったからm(__)m、必然的に独りよがりな演技にならなかったのが良かった。
ぶっちゃけ書いて申し訳ないですが、なぜこの役を引き受けたんですか?って訊きたくなるくらいしのぶさんの苦しさが伝わってきた。なのに…、ピアフのあの歌唱表現力の素晴らしさにめちゃくちゃビックリ&感動した!ちなみにこの前放送された「SONGS」のしのぶさんも素晴らしかった。まさかの♪愛の讃歌♪にウルッときました。マサヤンとのデュエットも良かった!あ、ドラマの洗脳者的犯人役も素晴らしかった。あ、実は、アナログラジオで、超久々にしのぶさんのオールナイトニッポンGOLD聴きました!月曜から木曜は関西でも普通に聴けるけど、金曜日は聴けないんよね。なのにあの日は、つまみで調節するアナログラジオで奇跡的にクリアに聴けました。またオールナイトに戻ってきて!!!
は、いいとして、NTL版の「欲望~」を観たら、もう日本人のブランチは観れないかもね…。本当に素晴らしかった。あの女優さん、私生活大丈夫だったのか本当に心配。全身全霊で演じたブランチは、圧倒的に樋口ブランチより素晴らしかった。
めちゃくちゃ失礼発言してしまってごめんなさいm(__)m