めちゃくちゃ泣けるゥー!!
エンニオ・モリコーネの人生に泣けたのではなく、彼が作る曲たちがワタクシの琴線に触れる!
ということで、今週ニコールが出演する待ちに待った「ノースマン」が公開するということで、たまたま上映館を検索した時に、コレは観たい!と思ったので観てきました。
私にとってエンニオ・モリコーネは、メロディを聴いただけで無条件で泣けてくる♪ニュー・シネマ・パラダイス♪の作曲家であり、宝塚が縁で観た映画「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」や、最近観た映画では(といっても2013年ですが…)「鑑定士と顔がない依頼人」や、私のトラウマ映画であるパゾリーニの「ソドムの市」の音楽を担当された作曲家であります。
っていうか、パゾリーニの映画作品のメジャーどころはエンニオが作曲してたことに驚き。「ニュー・シネマ〜」と全く毛色が違う作品なのに!
そして、ご子息のアンドレア・モリコーネは、明菜さんのドラマ「冷たい月」の音楽を担当された方でもあります。
映画館に行く前にYouTubeで♪ニュー・シネマ・パラダイス♪のメインテーマを聴いたらもう泣けて仕方なかった。
映画を観たら一度も観たことも聴いたこともない映画音楽に泣けて泣けて仕方なかった。
エンニオの人生を辿るだけでなく、エピソード作品として彼が作曲した映画作品の音楽と映画のワンシーンが映し出されていて、観たことない映画作品なのに音楽を聴いただけで感情が揺さぶられる。
エンニオの作曲センスは、ストラビンスキー並みにめちゃくちゃ前衛的だったことに驚き。音符で表現できる楽器以外に、音符で表現できない音を作曲に取り入れるセンスがめちゃくちゃ素晴らしい!
今では全く違和感がない音、というか、表現方法や全く意識したことない音の取り入れ方がマジ斬新。分析して聴いたことないから説明してもらうと天才としか言いようがない。
という以前に、エンニオのバラエティーに富んだ表現方法が神業としか言いようがない。
っていうか、そもそも依頼を拒まない精神というか、作品を選ばない姿勢がエンニオの才能を更に伸ばしていたと思う。
一つ一つの映画作品に対して、全編自分が作曲に関わろうとする姿勢や妥協しない姿勢に驚きしかない。じゃないと、魂が揺さぶることはないね。を実感した。
更に作曲して依頼人である監督に聴かせる時は奥様が気に入ったものを、という奥様への愛に感動。
彼の作曲の精神の中に常に奥様がいることがめちゃくちゃ感動した。
まさか、エンニオもまた、レオ様みたいにアカデミー賞に何度もノミネートされていたのにオスカー獲得までに長い年月があったこと、紆余曲折があったことも全然知らなかったから驚き。
「ワンス〜」も「ニュー・シネマ〜」もオスカーを逃してたとは知らなかった。
ぶっちゃけさ、オスカーを貰うために作曲しているわけじゃないけど、自信作で獲れなかったら悔しくて仕方なかったと思う。
現実的な話、欲があると神様はそっぽ向くことは大いにして起こりうる。これこそお試し。精神のお試し。
エンニオは、来る者拒まむ精神で作曲を続けてきたわけだし、良い曲を書き続けてきたから何度もノミネートされてきたわけだから、2015年に念願叶ってオスカーを獲れた時は、人間として更に神格化された存在になっていた時だったと思う。
映画音楽を作曲することは、最初は生活のためだったかもしれないけど、晩年は、音楽が生活の一部とか生きがいとはまた違う、曲のイメージやインスピレーションこそが神の啓示であると私には思えてならない。だって降りてくるんだもんね。
本当にやりたくないことなら、途中で放棄してるよ。
ぶっちゃけ、「ニュー・シネマ・パラダイス」は内容だけならそんな泣ける作品じゃないのに、あの曲が流れただけで泣けてくるというのは、やはり神様がエンニオに降ろした魂の曲だからとしか考えられない。私には全く理由が見つからない。
そして、「ワンス・アポン・ア・タイム〜」もレンタルで観た時は全く泣けなかったのに、この映画で音楽とワンシーンが流れた途端に泣けて仕方なかったのも神様の啓示だからだと思う。
エンニオの音楽には私の魂を揺るがす得体の知れない力がある。それはまさに、全く思い入れはないのに聴いただけで胸が苦しくなるマラーの♪アダージェット♪と同じ力がエンニオの曲にもある。
そしてそして、ご子息のアンドレアが音楽を担当した明菜さんの「冷たい月」の曲にもエンニオの血を感じる。
このドラマは、もちろん明菜さんや永作博美さんの演技の素晴らしさだけでなく脚本もいい。だけども、音楽が更に演技や脚本を際立たせる役目を果たしている。それこそ音楽とワンシーンだけを思い出すだけで泣けてくる。
私の人生において地味にエンニオが関わっていたことが一番の驚き。ま、一番の驚きは、ご子息が明菜さんのドラマに関わっていたこと。ちなみにサントラ購入済み。
いやー、去年、東京でエンニオの映画音楽のコンサートがあり、アンドレアが指揮者だったらしいですが、だったらコンサート前に上映して欲しかったぞ!!
できれば、またやって欲しい!!