めっさオモロいっ!
エンドロールで面白さが倍増したわ!
そして、字幕が我が敬愛する松浦美奈さんだったので、最高!!に変わった。
(笑)
ということで、去年貯めたポイントの有効期限が間もなく切れるため、つよっさんの「まる」を観たかったけど公開される前にポイントがなくなってしまうので、面白そうだと思ったこの作品を観てきました。
正直、監督のヨルゴス・ランティモスは何を撮りたかったんだろう…と脳内???マークを浮かべながら観てたんですが、
エンドロールでメッセージがドバっと降りてきた。
ヨルゴスは単純に、人間の内面に潜む愚かさと哀れさ、惨めさ、グロテスクさ、そして滑稽さをアイロニーという舟に乗せて観客に届けようとしていたのがエンドロールから伝わってきた。
途中、ビデオ映像を見るシーンで吹きそうになるくらい滑稽さがあったり、
かといったら、◯を切断するシーンをグロく見せたりと、
各章を通じて何を伝えたいのか全く分からないまま観ていたのですが、
アイロニーたっぷりのエンドロールに
マジ、可笑しみが倍増した!
全く意味不明なタイトルの3章からなるオムニバス形式になっており(オチあり)、
正直、脚本がどうこう言うより、単純に登場する人物が面白い!
各章で、メインキャストが全くの別人を演じており、それがま〜見事な演じ分けでオムニバスだからこその見応え感、バケモノ好きには堪らない演技表現が最高でした!
北島マヤみたいに仮面を付けたり外したりしてるんじゃなくて、着ぐるみごと全身脱いだり着たりしてる感があってキャラが違い過ぎてマジで見ていて楽しい。あ、脚本演出はさておきね。
皆さん、役者バカと言っても過言でないくらい、表現することを楽しんでいるのが伝わってきて、その才能が羨ましくなった!
もう、ウィレム・デフォーがマジ天才!超バケモノ級!エリート社長?いや、マフィアのボス的な役柄であったり、ただのパパであったり、そしてカルト宗教の教祖の吹っ切れ感…。
マジ最高!!!助演男優賞もん!
ウィレムの紳士っぷりと怪優っぷりを一度で味わえるのはオムニバスならでは。
エマ・ストーンなんて、前作では見事な脱ぎっぷりではありましたが、今作でも脱いでます。エロさより滑稽さが上回ってたけどね。
正直、そこで脱ぐ?脱ぐ必要がある?そもそも見せる必要がある?とは思いましたが、オムニバストータルでエマの演技を見させてもらったら、ニコール同様、エマも女優という演じることが好きなのが伝わってきた。
エマに関しては第3章が主役って感じでしたが、マジで素晴らしかった!
映像的には、舞台はアメリカなのに、北欧の映画を観てる感覚だった。色であったり、カットであったり、アキ・カウリスマキとか「ミッドサマー」とか、グロさはラースかな?デヴィット・リンチ感もあったな〜。
音楽性がなんとも言えない不協和音さがあって、恐ろしさをめちゃ引き立ててた。
役者さんも北欧系の俳優さんも起用しているのでは?と思うくらい北欧感があった。
あとで検索したら、第1章と第2章の主役のジェシー・プレモンス、めっさアメリカ俳優やん!?キルステン・ダンストの旦那やん!?北欧の俳優さんだと思った。っていうか、最初マット・デイモンだと思った…。
第1章と第2章は、ニコールの「聖なる鹿殺し」のような愚かさとグロさが散りばめられてリアルな恐怖感があったけど、第3章は、グロさもあったけど滑稽さが上回ってた。
まさか、エンドロールで作品が昇華するなんて思ってもみなかった!
映像的にグロさもあるけど、役者陣の演技が素晴らしいからそれだけでも充分楽しめる!
それにしても、「聖なる鹿殺し」でニコールがヨルゴスの作品に出てたわけですが、プロデューサーとしてのニコールの着眼点はマジで素晴らしい!
いつになったら、ニコールを映画館で観れるのだろうか…。