花組「サン=テグジュペリ」

2012-08-08 00:31:56 | TAKARAZUKA
ちょっと病気発言していいでしょうか…?

どういうこと!?この作品のために読まされた感バリバリやねんけど…。ちなみに「星の王子さま」の本ではありません…。ダイモンのシーンでまさかの涙が…(涙)お陰でよく理解出来た…(笑)

すみません、独り言です(笑)

このお芝居、「星の王子さま」を読んでなからったらちんぷんかんぷんやと思う。これからご覧になる方でまだ未読の方は、最初にこの本を読まれることを勧めます。

これを観て「星の王子さま」ワールドを知るには端折りすぎだから。

夏休みの期間中なのでお子さんたちが多かったけど、なんのことか分からんかったんとちゃう?キャラクターとして星の王子さまが出てくるので、楽しめるっちゃ楽しめるとは思うけど…。ま、今は分からなくても経験を積んで大人になった時に気付いてくれたらいいと思うので、正直、谷先生の脚本演出に対しては私は文句ないです。

脚本に関しては、サン=テックスと二度の離婚歴がある妻のコンスエロとの関係を上手く「星の王子さま」とリンクさせていたと思いました。運命の出会いなのに、すれ違い夫婦になり…。でも最後は想いが一つになるといった展開。決してハッピーエンドではないけどもハッピーエンドな終わり方。

大人になったら忘れてしまう子供のような純粋な気持ちの大事さ。でも現実は、悪い意味で、私自身も含め大人になりきれない大人たちが多い。純粋でない大人の仮面を被った子供たち。そんな世の中だからこそ、忘れてはいけないもの、気付かないといけないこと、大切にしないといけないことを、ちゃんとメッセージとして伝えていたと思います。

本の中の一番重要な箇所しか触れていないので、ストーリーを知らない方には、なんのこっちゃ?と思うかもしれないし、台詞的に説得力が欠けるかもしれませんが、本を読んでからまた観て頂けると納得できると思います。決して宝塚の回し者じゃないですよ(笑)

サン=テックスの中いる星の王子さま。コンスエロの中にいる星の王子さま。そしてお互い相手に対しての感じる星の王子さま像や薔薇の花像を絡ませることで、我々皆の中にいる星の王子さまや、未来の星の王子さま達(子供たち)を大事にして欲しいという谷先生の願いを私は感じました。

未来の子供達を守るのは我々自称大人たちの役割だからね。


全体的には「JAZZYな妖精たち」を思わせるような雰囲気がありました。私はどちらも好きです。

今回もやはり注目は蘭ちゃんでした。前回の「復活」に引き続き(?)二役をこなしており、情熱的なラテンの女性コンスエロと可愛い星の王子さまを見事に演じわけていました。

蘭ちゃんの方がマユさんより出番が多く、その上、情熱的なダンスを披露したりと見せ場がたくさんで、今回も蘭ちゃんの化けっぷりに堪能させてもらいました。

今回マユさんとのダンスシーンも多く、というか、全体的にダンスシーンが多く、第二部のショーを観てるような感じだった。なんか、かなりダンスの花組を意識した演出だったな。で、思ったのが、花組の方が断然星組よりダンスの組だと実感した。かなり花組はレベルが高い。ぶっちゃけ、星組はチエちゃんのレベルに周りがついていけてない。テンポがズレているのが素人の私でも分かる。

他の組はさておき、このお芝居は歌もダンスシーンが多くてダンスの花組復活!と言っていいと思う。

マユさん演じるサン=テックスは、ある種自分勝手な性格だけど、妻より友達想いで、飛行機好き。飛行機に乗るか出筆活動のせいで、ますますコンスエロとはすれ違うばかり。結局はコンスエロの中に星の王子さまを見出だし、そしてコンスエロこそが大切な薔薇の花だと気付く展開。でも、時は戦争の真っ只中で戦争が二人を引き裂き、サン=テックスは…。十分大人なんだけど、子供っぽさも兼ね備えたサン=テックス像をマユさん流に演じてました。そう、マユさんも星の王子さまを演じてます。蘭ちゃんの王子さまとの見比べも面白い。

この公演を最後に目出たく雪組のトップに就任する壮さん演じるサン=テックスの親友ギヨメ。いつもの壮さんらしい溌剌としたキャラでしたね。この公演で花組とはお別れとあって、お別れを意識した演出があったのですが、あまり、脚本的に肉付けがされていなかったので感極まることはなかったのがちょっぴり残念でした。

そして、この公演で卒業するみわっちもまた同じことが言えるのですが、サヨナラを意識した演出なのに全く感情移入出来ないのが残念でならない。そこはもう少し脚本的に肉付けが必要だと思う。最後が引き立つようなエピソードがもう少しあればいいんだけどね。呆気ない感じがするのでもう少し余韻が残るといいな。

全体的には台詞は少ない、男役も娘役も出番は少なくともキャラ立ち出来る役が多かった。花組もなんだかんだで個性的だからチョイ役でも目立つのが良い。なんかいい意味でマユさんの宙組の流れを汲んだ感じがとても気に入ってます。それこそ、宙組から組替えとなったみーちゃんも出番は少ないけど目立ってた。みーちゃん、全然違和感なく花組に溶け込んでいて安心。

花組はあまり生徒の名前が分からないけど、個性が強そうでとてもいいと思う。花組なのに、宙組の血を感じるのは私だけかな…?

で、今日つくづく思ったのが、この蘭蘭コンビめちゃ良い!マユさんは包容力はあるわ、蘭ちゃんはその腕の中で泳ぎまくってるわで、見ていて不安がない。理想のコンビにかなり近づいている。っていうか、蘭ちゃんに化けものの要素があったことが一番の驚きやったけどね(笑)蘭ちゃんも実は恐るべしタカラジェンヌの一人だったとは…。

ショーとみわっちへは後日…。

今日のまとめ:谷先生のこのお芝居、完成度的には私の中では評価は高い方です。谷先生の作品って、良い作品は普通に良いけど、悪い作品は本当悪い。…つづく

野々すみ花vs.蜷川幸雄

2012-08-02 08:05:53 | 日記
「祈りと怪物~ウィルヴィルの三姉妹」にすみ花出演決定!半年後か…。

すみ花の女優デビューがまさかの蜷川さんとは…。しかも、すみ花にピッタリなタイトル(笑)まさか怪物の役だとは思わないけど、ケラさんならなくはないと思うので、今からどんな内容なのか、すみ花がどんな役を演じるのか楽しみ!


むかし、野田さん書き下ろしの「パンドラの鐘」で野田vs.蜷川の演劇合戦があったように、今回はケラさんの書き下ろしで、蜷川ver.とケラver.で上演。ついこの前、テレビ録画していた「パンドラの鐘」の両ver.を観たばっかりなので、ちょっと不思議な感じ。ちなみに、この「パンドラの鐘」はどちらも演出的にも対象的なので、甲乙付けがたい。どちらも見応えあって好き。さて、今回はどうなることやら…?

「パンドラ~」は天海祐希vs.大竹しのぶの女優対決でもありましたが、今回はすみ花ver.夏帆のヒロイン対決らしい。でも主役ではないよね…?

女優第一作目が蜷川さんで、共演者がまた濃い役者さんが揃って、すみ花にとってはかなり気負うものがあると思うけど、こんなチャンスは滅多にないし、リアル北島マヤの腕の見せどごろなので、頑張れ、すみ花!

ま、いくら北島マヤといえども、最初の出会いが、蜷川演出で、中嶋姐さん、伊藤姐さん、原田姐さんを前にしたら尻込みしてしまいそうですが、ここはもうぶつかっていくしかないので、泣いて泣いて泣きまくれ!

蜷川さんなら、きっと凄いものを引き出してくれそうなので、楽しみではあるにはあるけれど、と同時に娘を想う親の気持ちでもあるので実はかなり心配でもあります…(;´∩`)

あ~、めちゃくちゃ観たい!あれもこれも観たい時期なので、予算的に観れるかどうか分かりませんが、頑張って稼ぎますよ!

今日のまとめ:なんで、蜷川さんなん?ちょっと早すぎない?正直、今は娘を想う親の気持ちの方が強い…。しかも現役の怪女優の中嶋朋子さんとの共演。他の共演者もマジ個性強すぎ!

ケラver.にもかなりの個性的なメンツが揃ってます。その中には久世のノンちゃんもいます!わ~、まじチケット代高そう…(涙)←えっ、お金の心配???当たり前やん!(笑)


全然関係ない話:予約していた「メランコリア」のDVDを受け取ってきました。で、早速観ました。

二度目は冷静に観るかと思ったら、「トリスタンとイゾルデ」が流れる度に理由の分からない涙が流れる。

二回目で思ったことは、運命は逆らってはダメ。もちろん未来の運命は変えられると思うけど、目の前の運命からは逃げられない。受け入れる方が数倍楽なこともある。

で、全部ではないですが、特典映像で、ラース、キルステン、シャルロットのインタビューを見ました。で、思わず納得したのが、この作品は本当にロマンチック。悲惨な結末だけど、全然悲惨に感じない。二回目はさすがに幸福とは思わなかったけど、それに近いものは感じる。

あと、そのインタビューの日本語字幕で、“地球の滅亡”って単語をしきりに使ってるけど、“the end of the world ”は決して地球滅亡の意味じゃないはず。“世界の終わり”と“地球の終わり”は全く意味が異なると思うし、余計勘違いされませんか???

誰も“the end of the earth ”なんて言ってないし。

私が思う“World”とは、極端に言えば、自分を中心に360度見渡して見える世界が“World”だと思ってる。だから映画の“World”とはジャスティンとクレアが住む世界、あの映像に映ってる景色が“World”だと思ってる。でなきゃ、なんで、エイブラハム(馬の名前)は橋を渡れないのさ。もうジャスティンもクレアももう逃げられないんだよ、自分の世界から。と私は思ってる。

やはり確信して言える、これは地球の終わりを描いた作品ではない!!!

あ~、やっぱ買って正解でした!

見終えてふと思ったこと…西洋人に生まれたかった…(笑)

マジっすか!?:いま、続きの特典映像見てたら、絵コンテ上では、地球滅亡やった。惑星メランコリアは地球より大きかった…。え゛~ありえへん!!!そんな馬鹿なっ!?状態です。今まで感じたことは何…。凹みはしないけど、めちゃ矛盾を感じる。真実は小説より奇なり!と言いたかったのか…???

あ゛~マジ信じられへん( ̄□ ̄;)!!

もう泣くことないわ…。

もし私の説を鵜呑みにされた方がいらっしゃったら、心からお詫びします。ごめんなさいm(__)m

追記:ニコールがラースの新作に出るかもしれないという噂。まだ決定ではないようですが、是非とも出て欲しい!!!どんな役でも受けとめる準備はいつでもしてるので、めちゃくちゃ出て欲しい!神様お願い!!!m(__)m

なんか、ニコール本人がインタビューで出演すると言ったようなので、出演は確定でしょう。2、3日の撮影なので大した役ではないとは思うけど、それでも出るなら嬉しいです!

もはや、すみ花とはなんの関係のない展開になっている…(笑)

追記2:ブログ巡りをして見つけたキーセンテンス。

「祈りと怪物」はドストエフスキーの「カラマーゾフの兄弟」を彷彿させる…。

う~ん、見えてきたよ、ストーリーの全貌らしきものが。そうか、これは「カラマーゾフの兄弟」の女性版か…。じゃあ、メイド役のすみ花はスメルジャコフだね…。やっぱ怪物やん!予想的中でもそうでなくても、我がバイブルの「カラマーゾフの兄弟」がベースにあるなら、どんな内容でも大歓迎!いや~、これっ、マジ両ver.観たいゾッ!