よっぽどうれしかったんだろう、数十年間、かたわらに置く、ちいさな日本の人形。
それにしても、当時の日本人のやさしさ・親切さ、わが子のように迎え入れる、父を殺され、母を殺され、シベリアを横切り、日本海を渡り、初めての国。
「どんな国だろう」
「また いじめられるのか」
それが、旗をふりニコニコと迎え入れる。
みんないっしょにお風呂に入り、あたたかい食事、そしてフトンにくるまる、
「ママー ママー」
「もう あんしんですよ」
「ぐっすりとおやすみなさい」
たくさんのおミヤゲをもらって帰国、ポーランドの人々の感激はいかばかりだったか、
「ああ ニッポン」
「あの強欲なロシアを打ち負かした勇気ある国」
「ポーランドの子供を助けてくれた なんてうれしいんだろう」
今回、宮様がポーランドを訪問したが、各地で歓迎されていた、ニッポンは、こういう国を大切にするべきだろう。