二銭銅貨

星の数: ☆良い ☆☆すごく良い ☆☆☆激しく良い ☆☆☆☆超激しく良い ☆☆☆☆☆ありえない

コジ・ファン・トゥッテ/国立音大2018

2018-12-22 | オペラ
コジ・ファン・トゥッテ/国立音大2018

作曲:モーツァルト、指揮:阪哲朗
演出:中村敬一、演奏:国立音楽大学オーケストラ
装置:鈴木俊朗、衣裳::半田悦子
出演:
フィオルディリージ:長田真澄、ドラベッラ:谷本雅
フェルランド:高柳圭、グリエルモ:島田恭輔
ドン・アルフォンソ:大川博、デスピーナ:千葉菜々美

大川は良い声と良い芝居、堂々として安定感と貫禄がある。芝居全体の土台となった。千葉は良く動く芝居が楽しい。アリアは演劇的な歌い方で、動きながらの歌唱だったが安定していた。長田は強い声、高柳は美しい声。谷本と島田は安定した声だった。全体に重唱は今ひとつの印象だったが、最後の女声2重唱と男声2重唱は良くアンサンブルしていた。多重唱は概ね良かった。

美術は過去のものとほぼ同じだったのではないかと思う。クリーム色の柱に格子状のアーチが付いた装置を背景として、これを動かしていくつかの場面設定をしていた。舞台変換の時には全面に四角い茶色の板を下してその前で歌手が歌うようにしていた。衣裳はフィオルディリージが水色、ドラベッラが花柄ピンク、アルフォンソは黒と銀の重厚な色合い、男性は青と赤と白の軍服。変装後は中東風のキラキラした豪華な生地の衣裳、銀と金の色合いだったように思う。

演出は譜面をそのまま舞台化したような感じで、動きが音楽に良く合っていた。歌手の位置取りにこだわりがあるようで、重唱では重唱の構成が分かりやすいような配置になっていて分かりやすかった。チラシの画像を見ると床がチェックになっていて、また舞台前面にチェス盤が置いてあったので、歌手の立ち位置は登場人物をチェスの駒に見立たものだったのかも知れない。

演奏は弦に元気があって活発な印象だった。

18.10.20 国立音楽大学講堂大ホール
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする