自然界には「オンの音」と「オフの音」が有る。機器にもケーブル類にも「オンの音」と「オフの音」が有る。一般的にオンの音は好まれ、オフの音は退けられる傾向がある。
例えば「SPケーブル」を考えてみると、「音が前に出てくる=オンの音」ケーブルは、「音に勢いがある」ので好印象で使われるが、一方「奥行き表現や余韻の様な力感を伴わない音=オフの音」のSPケーブルは、聴き手に良い印象を与えない。結果、「オフの音」のケーブルは生き残れない。
自然界には「オンの音」と「オフの音」は50%:50%の割合で分布する。オフの音を使わないと50%しか聴いていない事になる。実際はオンの音のケーブルからでもオフの音は出ているのでそこまではない。
オーディオの再生音に「オフの音」を取り込まない手はない。しかし、実際にはこの辺の「奥深さ」に気付いている方は、100人中1人か2人であろう。私の友人にも「オフの音」のSPユニットを使う様に勧めるが、一向に耳を傾けようとしない。
私のメインシステムを聴いた方は「音数が多い」と良く言われる。それは「オフの音」を出す機器やケーブル類を使っているからだ。オフの音を出す機器やケーブル類は「自己主張をしない」ので、分かりづらい側面がある。