今年1月に事務所を移動する為にマルチアンプのオリンパスシステムを壊して、自宅でネットワーク方式に変更しました。当然それまでの「音質」が確保できた訳では有りません。仮置き低度に考えていましたので諦めていました。
4月の末に現在の「音楽部屋」に再度移動して、初めはネットワーク方式でしたが、一度知った「蜜の味」は忘れられないモノで、再度マルチアンプに挑戦していました。「蜜の味の音質」をどうやら復元できた様です。
旧事務所時代のオリンパスシステムは、「調整箇所」をほとんどなくす様に設定していました。今回の「音楽部屋」でも基本的に同じ方法で行けるだろうと踏んでいましたが、部屋の作りがまったく違うので、どうなるかと心配していましたが、「部屋の性」は無い様です。SP間の間隔は本来は3.5m欲しい処ですが、現在2.8mしか有りません。この為「音」が集まり過ぎる様です。
昨日朝、鳴らし初めの時に「中音」が出ていない事に気付きました。前日チャンデバの低域のアッテネーターを下げて、中域のパワーアンプのボリュームを上げる調整をしていました。音が出ない原因は「整流管」に寿命が来ていました。STC4033L(3B252B)シングルパワーアンプの整流管にはムラードの5U4Gを使っていました。予備の球に入れ替えて無事復帰しました。前日に行った「調整」はすべて元に戻してバランスが取れます。
その状態で5時間ほど「真空管の脚」と「ソケット」の馴染みを取る為に鳴らし続けていました。夕方4時くらいに音の出方がおおきく変わって行くのが判り、今までテストCD代わりに使っていたクライバー指揮「魔弾の射手」をかけて見てビックリしました。音の広がりがSPの外側に広がってステージが出来ています。全ての音が軽々と出ています。久しく聴いていなかった「旧事務所」時のサウンドが出て来ました。完全にはまだ追いついていませんが、このまま黙って鳴らしてやるだけで完結できると思います。
チャンデバやパワーアンプのアッテネーターの位置はまったく旧事務所時と同じです。チャンデバのアッテネーターはすべて「ゼロ」で、中音と高音用のパワーアンプのゲインもまったく同じ位置で良いです。
「部屋の性にはしない」が持論です。現在の「音楽部屋」の室内は、非常に弱い作りです。旧事務所の部屋も5mmのモルタル壁でしたが、床面が「直打ち」の分、ハウリングに強かったと思います。それに対して現在の部屋は、満足な壁(押し入れ・襖・引き戸)も床面の強度もなく、SPとアンプラックの間隔もなく同一の床面です。振動に非常に弱い部屋です。この前のオフ会の時には「部屋がビビりまくり」の状態でした。今回チャンデバが「ヌケた」ので殆どビビりがなくなっています。空気の波が伝わる様な音の出方に変わっていますので、多分床も壁も一緒に波に揺られていると想像しています。本当に「ヌケた」システムでは、低音のビビり音などは普通の音量程度では出なくなると云うのが今までの私の経験です。その通りのサウンドになりつつ有ります。
もう少し(約1週間)鳴らし込めばほぼ旧事務所時のサウンドを越えると思います。