Mr.トレイルのオーディオ回り道

「音質アップ」を目的として、
システム全体の「基礎的項目の見直し」に、
重点を置いて試行錯誤や実験をしています。

いよいよ今年の目標が定まった

2015年01月31日 | ピュアオーディオ
1月の最後の日に今年の目標が定まった。5年前にメインシステム(大型SP)の「内部配線」のSuperTrail化(特殊銀線化)が完了し、当時所有していた中型・小型のフルレンジSP達にも同じ対策をしていた。この「内部配線」の改善は「劇的な音質改善」効果が有りました。引越等も有り、当時の中・小型SPは処分してしまい、メインの3セット(大型SP)のみに縮小しましたが、引越後の音質確保も出来て、心にも少し余裕が出て来ました。



昨年はそんな中でミニSPや小型SP(JBL #213PROやJBL L-26) に「内部配線交換」の対策実験をして来ました。大型システムの改善をミニSPまで「水平展開」させる技術を獲得する為です。大型システムと小型システムの違いは、単にサイズが違うだけでは有りません。大型システムでは簡単にできる事が小さなシステムでは簡単には出来ません。それは、全てがコンパクトにまとめられているので「手を入れる」事が難しいのです。



上の写真はL-26のネットワークの写真ですが、この基板を取り出して、配線交換して、奇麗に元に戻さなければなりません。このネットワークの取り外し・取り付けが大変なのです。手荒にすればボロボロに欠けてしまいますし、取り付けも裏からタッカー止めして有りますし、「どうしてこんな事が出きるのか?」と首をひねる事が多々有ります。初めから設計して作り込んで有れば簡単に組み立てるだけでしょうが、「一度完成した物」に手を加えると云う事は外見的に「元に戻す」と云う事が大変です。レストア技術も必要になって来ます。



L-26は常連さんがサウンドを聴いて直ぐに持っていかれました。手持ちのSPを全部処分され使われています。先日同じ仕様のサンスイSP-70とも聴き比べしましたが、ユニットの性能の違いが明らかですね。213PROも既に他の方に気に入られて、同じ仕様のもっとサイズの大きなSPを所望されています。

今年の目標の話に戻りましょう。今年はL-26よりもっと大きなブックシェルフタイプの2ウェイ機や3ウェイ機の「内部配線交換」や「システムメイク」(SPアセンブリー)をする事にしました。往年の名器達を「内部配線交換」でとんでもない音質にアップさせる事をやって見たいと思います。

「自作ループアンテナ」つづき

2015年01月30日 | ピュアオーディオ


一昨日までは「自作ループアンテナ」を壁からぶら下げていました。



今日は部屋のコーナーを利用して水平に三角形の形に貼り直して見ました。



感度は殆ど変わりが有りませんが、モノラルのアナウンスはまったくノイズが無くなりました。



ループの接合部は、上の写真で赤い熱収縮チューブの部分です。本線の網線部分にケーブル先端を接合します。最初接合する先端部分を「芯線+網線」で接合しましたら、グランド側で受信していました。再度先端部分を「芯線」のみにして正常な接続になりました。

当地のNHK-FM(福岡)は83.4MHzです。ループの長さは、以下の式で算出されます。

ループ長さ=電波の波長×短縮率
     =電波速度/周波数×短縮率 
        ↓ 電波速度=30,000km/sec、短縮率=0.95を代入すると、
     =28,500/周波数<MHz> (cm)

ループの長さは、3.42mで良い事になります。小さい頃、アンテナは「ケーブルの表面積」で決まる様だ・・・と体験する事が有りましたので、わざと5mで製作しました。ループアンテナは指向性が少ない様で、他の局も問題なく受信出来ます。もっと長くしても良かったかな?と云うのが実感です。一応使えるレベルのアンテナが安価に簡単に作れますので、自宅にもチューナーを持ち込めそうだと思っています。

今回はST-5000F用の5素子アンテナを付ける時に20m購入して、長い分をカットした12mぐらいが余っていましたのでそのケーブルを使いましたが、次回からは単線でループ部分をもっと長く・広く作ってやればもっとうまく出来ると確信しました。室内より屋外の方が受信感度は上がると思います。軒下でも良いので遊び感覚で作れそうです。後日もう少し実験をして見たいと思います。

「自作ループアンテナ」作り

2015年01月29日 | ピュアオーディオ
チューナーの「混変調歪み」がまだ残っている。音楽が鳴れば判らない位だが「ノイズレス」に出来ないかと考えている。チューナーはSONY ST-5000F(5素子DXアンテナ)とST-5150D(2素子SONYループアンテナ)を使っている。どちらも受信レベルは振り切っている。受信状況は良好なのだ。アンテナだけの性では無いのかも知れない。





昨日は「自作ループアンテナ」作りをしていた。仕組みは至って簡単。半田付けが出来れば簡単に出来る。









参考にしたURLを下記に記す。

http://www7a.biglobe.ne.jp/~atelier_mm/d3.html

なかなか思う様に行かないモノだ。受信は出来たが、受信状況は既成のアンテナに及ばない。もっとも室内でぶら下げていたのでは条件が悪い。条件の悪さを考えればなかなか検討しているとも云える。設置場所をあちこちチェックして見よう。

非常に簡単な作りなのに「実用」には耐える。使った材料は75Ω同軸ケーブル1本とチューナー接続用F型接栓。半田付けさえできれば簡単に作れる。

中古機器のエージング効果について

2015年01月28日 | ピュアオーディオ
先日「中古機器は使って有るからエージングは済んでいるのでは?」と質問がありました。確かに新品でないので使用してあり、エージングが出来ている様に思われがちですが、果たしてそうでしょうか?

自分の経験から行くと「マイナスのエージング効果」になっている場合が殆どだと思っています。SPの場合は、物理的に動く部分があり、この動く部分(コーン紙の振動・エッジ)については有る程度済んでいると云えるでしょう。しかし、電気的な部分(ネットワーク等)は「マイナスのエージング」になっていると思います。

CDPやプリ・パワーアンプ等の機器はほぼ全面的に「マイナスのエージング」だと思えます。何故なら、元々のオーナーがあまり使っていなく、殆ど眠っていた機器だと思われるからです。2時間以上/日の使用頻度を維持されている方は非常に少ないと思います。大概の方は2~3回/週の使用頻度の方です。こんな週に何回かの使用頻度の方が5年、10年使われてもエージングどころか「マイナスエージング」(酸化膜が厚く付き、コンデンサーも放電しかけている)していると思われます。半導体のリード部は中途半端な使い方で黒く変色していたりもします。

自分が中古機器を購入するのは「価格が安く手に入る」からで、「マイナスエージング」分は、自分で「鳴らし込み」(5時間以上/日)が出来るからです。それでも出来るだけメンテされているモノや、状態の良いものを選び、出来るだけオーバーホールして使う様にしています。

新品なら半年(500Hr以上)で「鳴らし込み」は完了すると思いますが、中古機器の場合は1年(1000Hr以上)をかけて、「鳴らしこむ」様に考えています。

「中古機器ほど鳴らし込みに時間がかかる」と云うのが自分の実感です。

音質アップの為の「ベンチマーク」(現状値)の考え方

2015年01月27日 | ピュアオーディオ
オーディオをマニアとしてやられている方にとっては「音質アップ」は非常に興味のある事だと思う。その為には「管理」と「改善」が必要である。管理とは現在の音質を保持する事、改善とは音質アップさせる事。

しかし、「管理と改善」が理解されずに、機器交換する事は「博打」と同じ行為だ。取りあえずは「ベンチマーク」の考え方を理解してはいかがかと思う。「階段を一歩づつ確実に上がって行く」様なやり方です。現状機器とケーブル類をそのままにして「ベンチマーク」としたいだろうが、出来れば機器はそのままにして、電源ケーブルとラインケーブル、SPケーブルを全て揃える事から始めるのが良いと思う。ケーブル類が揃っていないと「モノが見えない」状況になります。

電源ケーブルやラインケーブル、SPケーブルを揃えればアンプのメーカーや方式(TR型・管球型等)が違っても、「質感」や「音質」が揃う。電源ケーブルはすべて同じメーカーで同じ型番(当然プラグ類も揃う)にして、ラインケーブル、SPケーブルも同様にする。この時の音を完全に耳に焼き付けて置く事。これで「ベンチマーク」が完了だ。これから先に、何処か一箇所の機器やケーブルを替えれば音の変化が良く判る。良くなったのか?悪くなったのか?その原因は何か?を掴んで行く事がスキルアップに繋がる。

ちなみに私は、全てのケーブルを同じケーブル材に統一している。周波数特性のワイドレンジ化、エネルギー感、音の太さ・繊細さ(解像度)、質感を考えて、ケーブル材を自作している。そしてそれを出来る限り良いプラグを使って、電源ケーブル、ラインケーブル、SPケーブルに仕上げている。すべて自分で理屈が判って作っている。

過去十年の間に「ケーブル材の総入れ替え」を10回近く実施して来て現在のサウンドが有る。もちろん機器の入れ替えもしているが、回数はケーブル材ほど多くない。

FMアンテナの修正

2015年01月26日 | ピュアオーディオ
昨日はお天気が良く、風もなく暖かかったので重い腰を上げてFMアンテナの修正をしました。



上の写真は修正前のアンテナです。混変調歪みがやや大きいのが悩みの種でした。



こちらが修正後の写真です。混変調対策として、①TVアンテナとの距離を1m以上あけました。②向きを瀬振山系の九千部山に当てていましたが、少し北西方向にズラしました。・・・と結果はこうなりますが、向きを少し変えては屋根を下りて確認、また登っては下りての繰り返しです。

修正後、幾分ノイズは減りましたが、まだ完全では有りません。録音には差し支えないレベルにはなりました。さて次はどうしたものか?

小さな春がやって来た。

2015年01月25日 | ピュアオーディオ


昨年9月に2TR38のオープンデッキTEAC A-7030GSLを購入以来「鳴らし込み」に入り、他の趣味がまったく手に付かなくなった。バイクはかろうじて1回/月に乗っているが、寒い事も有り遠出はしていない。カメラに至っては、10月から3ヶ月間の眠らせっ放し。久しぶりにメインカメラを使って見た。もうオオイヌノフグリが咲き出している。



昨年苗作りしたローズマリーは、この冬の寒い中でも鉢毎に花を付けている。重いカメラなので手振れしてしまう。



庭には水仙の花が12月から咲いている。亡き義母が庭のあちこちに植えていた。

閑話休題。

昨年6月末に低域用のパワーアンプに取り付けた「FXヒューズ」が漸くヌケてくれ、今年に入ってから情報量や音色が大きく変わって来ている。キレとノビが加わって来ている。もう1ヶ月もすれば本領発揮だと思う。ピアノの音色が以前とは比べ物にならない程音色が豊かになった。500Hz以下の低域は出ている音の70%以上、エネルギー感に至っては90%以上を出して来る重要な処だ。この部分が大きく音質アップして来た。私のシステムにも春が来たようだ。

私の機器選定の基準

2015年01月24日 | ピュアオーディオ
私のシステムでは「バランス伝送」(XLRケーブル)を基本にしている。オリンパスマルチアンプシステム・RCA箱マルチアンプシステムはオールバランス伝送にしている。自宅のSP-707Jシステムも基本はバランス伝送で有るが、管球プリと管球パワーアンプ(出力が1.4W/ch)にした為、この部分はRCAケーブルにしている。出力1.4W/chの機器に疑似バランス化でトランスを使うと出力が半分になってしまう為。但し、全ての機器は3Pインレット仕様にしている。

私の機器選定の基準は、
1)電源ケーブルが交換できる3Pインレットになっている事。(直出し配線の場合は3Pインレット化している)
2)バランス伝送(XLRケーブル)接続が出来る事。
3)ヒューズ交換が出来る事。(ヒューズを使っていない機器も有る)
4)別体式電源の付いた機器は避ける様にしている。
5)出来るだけ小型で軽い事。(年齢が来ると重いモノは取扱いが大変な為)

XLR接続かRCA接続の選択では、迷いなくXLRを選ぶ。何故なら「音質」がRCAより上位に来るから。実際に自分で同じ仕様でケーブルを作って見たが、XLR・RCAの最高級プラグではXLRの方が作りが良く、ロック機構が有りエラーを防げる。音質ではプラグの作りが効いて来る。XLRの方が作りがしっかりしている事と、より大きなケーブルが使える処がメリットである。デメリットは最高級XLRプラグの方が「高価」である事。

上述の1)2)3)で「鳴らし込み」で大幅な音質アップが出来る。従来知られているその機器の性能よりはるかに高い性能を引き出す事が出来る。

別体式電源の機器は、別体式の電源そのものは有効だと思うが、電源部と本体とを繋ぐケーブルやそのプラグに問題が有る。電源部と本体を繋ぐケーブルが「鳴らし込み」の効果を阻害してしまう。プラグも特殊なモノが多く、殆ど手を加える事が出来ない。

今年はまだ「やる事」の新年の計を立てていない

2015年01月23日 | ピュアオーディオ
一昨年に現在の「音楽部屋」に引っ越して来て、ようやく落ち着いたサウンドになって来ました。個人的にはまずまずのサウンドと思っています。引越に際し、マルチアンプシステムを解体し、プリアンプを処分し、チャンデバをRCA箱システムに持って行き、オリンパスシステムはネットワーク方式にした。これがいけなかった。まったく以前のサウンドとかけ離れてしまった。それで急遽チャンデバF-25Vとチャンデバボードを入手し、またプリアンプも以前の型と同じものを手に入れ、ひたすら鳴らし込みをして来た。



マルチアンプシステムでプリアンプとチャンデバを交替させると云う事は、「体幹」を変えると云う事。この「体幹」部が「活性化」しないと、めちゃくちゃなバランスのままだと云う事。その為に累計2000Hrの鳴らし込み期間(約1年)の「苦行」をしてしまった。1年も大切な時間を使ってしまった。

現在でも、プリアンプとチャンデバの性能には満足していない。交替させる事も考えるが、「また累計2000時間の鳴らしみ」(苦行期間)を考えると躊躇してしまう。

「毎日5時間以上の鳴らし込み」の負荷を皆さんはどう考えるだろうか? やった経験では、
1)毎日5時間もリクライニングシートに座っていると腰がおかしくなる。
2)毎日聴く曲がマンネリ化して来る。・・・音の変化を感じる為には同じ曲を聴く事になる。
3)バランスの壊れた状態で聴き続ける事は非常な「苦痛」です。
4)他にも何処か触りたくなってくる。等々

まずは、「健康」が第一ですね。これを維持する為に柔軟体操と1万歩/日の運動は欠かせません。(20年継続している) これをやらないと、1)の5時間椅子に座る事が出来ません。

システムの維持管理と音質

2015年01月22日 | ピュアオーディオ
最近ビンテージオーディオ機器を集めて鳴らし始められる方からの質問が良く有る。機器を揃えて音出しをしたが、なかなか思う様に鳴ってくれないとの事です。これに対して私からお聞きするのは、「どのくらい経ちましたか?」が一番です。大概の方は3ヶ月以内。私から云わせれば「機器の活性化」がまだ出来ていないからで、一ヶ所でも機器が活性化していないと、音のバランスが崩れている。「ただひたすら累計1000Hr鳴らし込むだけの日々が必要です。」(私はこれを苦行と呼んでいる)・・・と。

皆さんにも考えていただこう。ここにA・B・Cの3名の方がいらっしゃいます。まったく同じ部屋とまったく同じシステム(CDP・プリ・メインアンプ・SP)をお持ちです。ケーブル類もまったく同じものを同じ様に接続していらっしゃいます。聴く音楽もJAZZでビ・パップでほぼ同じです。ほぼシステムや部屋は同じ環境と捉えてください。

ただ違うのは、
Aさんは「毎日2時間」必ず聴いています。(SWのON・OFFを毎日している)
Bさんは「土日にまとめて5時間」づつ聴かれています。
Cさんは「システムのSWを入れっ放しにして毎日5時間以上」聴かれています。

と云う様に、聴く頻度が違います。

3ヶ月以内なら「音質」にそれほど差は有りません。
1年くらい使うなら、Cさんが一番良く、次にAさん、Bさんとなるでしょう。
10年経ちますと、Aさんが一番良く、B・Cさんの機器は壊れているでしょう。
10年後の状態では大変な差がついています。

Aさんは毎日の「鳴らし込み」が足し算で考えられ、機器の活性化が相当進んでいるでしょう。毎日ON・OFFする事で機器の耐性も十分だと思います。

Bさんの場合、殆ど鳴らし込みが出来て居らず、酸化膜により音質はイニシャルの状態より悪くなり、更に酸化膜やコンデンサーの放電で機器の不具合が発生しているでしょう。

Cさんの場合は、「停電」が無ければ最高に鳴らし込みが出来て良い音質でしょう。しかし「停電」や機器のON・OFFをしたら、機器が壊れてしまいます。半導体をはじめとする電子部品はBVに弱いのです。

「音質」は「維持管理」と「改善」の両輪で良くなります。維持管理が出来ない方がいくら改善しても、ベースが沈み込んで行く状態になりますので、良くなったとは云えなくなります。コツコツと維持管理しながら、少しずつ階段を上がる様なやり方が良いやり方だと思っています。