現在開発中のCDのジッター対策品(トランスファー)のプロトタイプ4セットを作成し、各システムに接続し、音質の評価をしています。
自宅の707JシステムとBC-Ⅱ改システムでも本格的な試聴に入りました。
SPケーブルSCS-34とトランスファーの組み合わせでBC-Ⅱ改を鳴らしますと充分メインSPで使えます。(中古品のため塗装剥がれで汚く見えますが中身は正常です)
今回プロトタイプとの事でトランスを奮発しましてUTC A21 を使っています。
CDのジッターの低減は元より、音色が耽美になり、分解能も更に上がっています。BC-ⅡのユニットはJBLのユニットに負けると思っていましたがなかなかどうして立派な物です。音数や表現力では負けていません。ウーハーの直径の違いでスケール感のみに差が出るようです。(能率は別、実用音圧で評価)しかしながら、実際にこのサウンドを聴くと不満は有りません。
今まで、ドーム型のユニットはコンプレッションドライバー(それも#375)に対して「音数」の点で負けると思っていましたが、恐るべし、BC-Ⅱのユニットは#375に負けていない。
こうなると高い金額を払って大型のコンプレッションドライバーを使ったシステムの存在理由があやふやになります。実際に悩んでしまいます。
BC-Ⅱのウーハーはたかだか20cm口径です。このウーハーで10畳の部屋で申し分ない量感を出しています。
トランスファーの話に戻りましょう。「トランスファー」とは当方の命名した商品で商品自体は「ライントランス」と呼ばれるものです。
市販されている物やヤフオクで取引されている自作やガレージメーカーのライントランスとは完全に一線を画す音質を手に入れています。
通常のライントランスは「CDのサウンドをアナログの音にする」と称して販売されていますが、サウンド自体はその傾向にあるようですが「音が曇る」、「分解能が大幅に下がる」等の不具合が感じられ、使っては見たけれど手放されるケースが多いと思います。
今回開発したトランスファーは「分解能が更にアップします」、「音が曇りません。逆に透明感がアップします」、「音色が素晴らしく弦楽器のギスギス感が無くなります」等の良い効果が聞き取れます。CDがアナログのサウンドになるようです。
不具合な点としては「若干音圧が下がります」がボリュームを少し上げてやれば済む事です。本来のADの入力レベルに対しCDの入力レベルが高すぎますのでADと切り替える際はボリュームの位置が殆ど変わらない位置で出来ます。使いがっての点でも問題ないレベルです。
現在UTC A21のトランスファーを自宅と事務所のオリンパスシステムに使用しています。オリンパスシステムも更に完成度が上がっています。
他にタンゴトランス使用の物、タムラのトランスを使った物を同時評価しています。量産は現在でも供給可能なタムラ製になります。
タムラ製も現在2種類作成して音質評価していますが、トランスが大きい方がスケール感が出るようです。
ライントランスについては昨年お客様からお借りして聴いていました。
タムラ製のものとWEのものを聴きましたが、その時から「質感はいいんだが・・・」と思っていました。ただ音質劣化が大きすぎて私ににもお客様にも使えない状態でした。この時に何処が悪いかは推定が出来ていましたが、「挟みモノ」でケーブルがもう1セット必要になるので「接点が増えると音質劣化する」との基礎原理から手を出しませんでした・
今回は「CDのジッターを減らし、聴きやすくする」と言う観点からトライしました。良いトランスが有れば素晴らしい音色が飛び出してきます。昔の人は良いものを作っていましたね。現在の技術で使ってやることにより素晴らしいサウンドが手に入ります。