Mr.トレイルのオーディオ回り道

「音質アップ」を目的として、
システム全体の「基礎的項目の見直し」に、
重点を置いて試行錯誤や実験をしています。

ルシファーケーブルの「細線化」試作

2010年07月31日 | ピュアオーディオ

現在私が作り上げたケーブルで最高級のケーブルは「ルシファーケーブル」になります。RCAケーブルでは「SCR-17」、XLRケーブルでは「SCX-24」、SPケーブルでは「SCS-34」、電源ケーブルでは「SCE-45S」になります。
Scr172 (SCR-17写真)

音質は最高なのですが問題はその「太さと重さ」です。その為「取回し」の面で制約が有ります。これを何とか「細線化」して「軽量化」出来ないかと考えていました。この件は以前「試作品」を作ったと報告していました。実際にサトリのアンプシステムで使っています。

New_scr172 (NEW SCR-17試作品)

今回、「芯線」のみを取り出してSCR-17と同じ仕様の「試作品」を作成して見ました。RCAプラグと本体のケーブルの太さを比較ください。

New_scr173

上の写真は現状のSCR-15(化け物シリーズ)のケーブルと並べて見ました。上2本が「化け物シリーズ」、下2本が今回制作した「ルシファーシリーズ」のNEW SCR-17です。「化け物シリーズ」より「細く・軽く」仕上がっています。当然「曲げ」もし易く、5Kg程度のアンプにも使えるようになり、使用範囲が広がっています。音質は従来の「ルシファーシリーズ」のものと遜色有りません。

New_scr175

上の写真は「ルシファーケーブル」の比較です。上側の2本分が下側の1本に集約されています。

ただ問題も有ります。ケーブルの「芯線」を無傷で取り出す為に非常に時間がかかります。2日で1セットしか作れません。非常に手間と時間がかかるのです。今後はXLRケーブルも作って見たいと考えています。電源ケーブルとSPケーブルは現在の処制作は予定していません。


「ビル・エバンスのワルツ・フォー・デビィ」の地下鉄の音?

2010年07月30日 | ピュアオーディオ

「ビル・エバンスのワルツ・フォー・デビィ」に「地下鉄の音」が入っていると云う話を良く耳にします。
Evans1

曲名(トラック)は
1、 MY FOOLISH HEART 4:54   
2 WALTZ FOR DEBBY(take2) 6:53  
3 DETOUR AHEAD(take2) 7:34
4 MY ROMANCE(take1) 7:11
5 SOME OTHER TIME 4:58
6 MILESTONES 6:36
7 WALTZ FOR DEBBY(take1) 6:47
8 DETOUR AHEAD(take1) 7:13
9 MY ROMANCE(take2) 7:13
10 PORGY 5:58

地下鉄の音が入っていると云われている処。 
 1トラック  1:00~1:04
        2:52~2:55
 2トラック  6:34
 4トラック  4:55~5:00
 5トラック  00:14~00:19
        3:55~3:58
        4:12~4:17
 10トラック 2:09~2:12
        4:38~4:42  

私の装置では上述の「地下鉄の音」は認識できません。特に1曲目の1分前後に入っていると云われている処など、一瞬演奏が静かになり、地下鉄音が入っているなら聴こえないと行けない所だが、「聴こえ方」が違うのだろうか?低域のパワーアンプのメーターも注視したが大きく振れる事もなかった。

Evans2

ビル・エバンスのアルバムで「鉄道」の音が聞こえるCDが有ります。「AUTUMN LEAVES」(枯葉)の10曲目「Nardis」(ナルディス)。こちらはハッキリと判ります。

「ワルツ・フォー・デヴィ」はエバンス、ラファロ、モチアンのトリオでヴィレッジ・ヴァンガードでのライブ録音。

鉄道の聴こえる方のアルバムはエバンス、ゴメス、モレルのトリオでイタリアのペスカラでのライブ録音。

Evans3

「地下鉄の音」が聴こえるのなら「ヴィレッジ・ヴァンガード」で録音したモノには必ず入っていないとおかしいはずであるが、他のアルバムでは「地下鉄」の話は聴いた事がない。エバンスのアルバムは他に「ヴィレッジ・ヴァンガードのライブ録音の6枚組」(ターン・アウト・ザ・スターズ ファイナル・ヴィレッジヴァンガードレコーディングス Box Set)も持っているが、「地下鉄音」を聴いた事がない。(聴こえなかった?と云うべきか)

ライブ録音なので「暗騒音」が沢山入っていて、その一部を勘違いしているのではないだろうか?

もう少し調査をして見よう。


ALTEC#612A(604E)が鳴りだした。

2010年07月29日 | ピュアオーディオ

612a1

先月の6月8日ぐらいに現在の#612Aシステムの基本ラインが完成して、約2カ月になろうとしています。この頃この#612Aの「鳴り」が大きく変わって来ています。ネットワークがヌケて来ていると推測しています。

612a2

作った当初でも結構良いサウンドが出ていましたが、最近の鳴りっぷりは「解き放たれた」様な鳴り方に変わって来ています。何処まで良くなるのか楽しみです。

完成した時に「ネットワーク」がふん詰まりしていると感じていました。毎日鳴らし込んでやれば「ネットワーク」が「ヌケ」てくると読んでいましたので、その通りの変化になっていると思います。とにかく「バランス」が良く、「軽く」反応し、音の表情が豊かになって来ています。


「艶やかな」音を求めて

2010年07月28日 | ピュアオーディオ

「音質改善」の次のターゲットは「艶やかな音」を出す事。これは先日も書きました。

現在でも「オンの音」と「オフの音」の組み合わせの「ケーブル類」と「SPシステム」で十分「艶やかな」サウンドですが、もう1ランク上の「艶やかさ」を求めています。

今までの実験や経験で幾つかの「要素」は判っているのですが、その材料を特定させる事が難しいのです。「再現出来なければ技術ではない」が私の考え方ですので、向こう3年を目途にコツコツと努力をして行きたいと考えています。


現在の「オリンパス システム」のサウンドの完成度

2010年07月27日 | ピュアオーディオ

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来訪された方には聴いていただいている「オリンパス システム」のサウンドの個人的完成度は「50%」と思っています。

201006097

実際に聴いていただいた方からすれば「これで50%???」と思われるかもしれませんが、アンプをもっと良質の物にしますと底知れないサウンドになります。

Stc4033l_sfp800br1

以前、実際に試しに音出しをした事が有りますが、中域用のアンプに自宅で使っている3B252Bシングルアンプを使いますと「大化け」します。音数が更に増えるばかりか雰囲気がガラリと変わります。オーラが出た様なサウンドでした。

低域用、高域用のアンプも更に良い物に交換しますと更なる「大化け」を期待できます。どこまでグレードアップするか楽しみです。そのうちにまた実験をして見たいと考えています。


スロート径2インチドライバーのサウンド

2010年07月27日 | ピュアオーディオ

JBL#375や2440,2441,2445、ガウスHF4000等の2インチスロートのコンプレッションドライバーを使ったシステムは「音数」と「スケール感」、「音の太さ・エネルギー感」で他を圧倒します。

一般にはこのエネルギーの塊みたいな音をコントロール出来ずに、「咆哮」の洗礼を受けて手放す方が多い。

Dscn0432

2インチドライバーを使ったサウンドを聴いた後で、#4343や4348等のモニターやドーム型、コーン型のユニットを使ったSPシステムを聴くと、どんなにバランスが良くても「空虚な」サウンドに聴こえてしまう。

2インチドライバーも#375の他に前述したユニットや、ALTEC#288C、TADも聴いた事が有りますが、トドメは「JBL#375」に尽きると思っています。

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ガウスのHF4000は#375より大きく重いのですが、こと「エネルギー感」では#375に及びません。

#375のダイアフラムも純正以外に「ラディアン」も使った事が有りますが、「ツルッ」とした質感でJBL純正のダイアフラムに及びません。

純正のJBL「オリンパス」では#375がH93のショートホーンで使われていますが、これでは音を拡散しきれず使えません。#2395(HL90)やHL88、HL89の500Hzから使えるホーンが必需品です。メーカーにはデザインに拘りすぎて性能を無視したモノが有ります。メーカー純正だから「音質が良い」とは云えません。

SS誌でJBLの幹部達が「家庭用には1インチドライバーがベスト」と云った内容は理解できますが、それはあくまでも2インチドライバーを使いこなせなかったから出した結論で、うまく使ったシステムを聴けばその答えは変わっていたのかもしれません。


#6550Aシングルアンプの整備

2010年07月26日 | ピュアオーディオ

先週から久しぶりに眠っていた6550Aシングルアンプを鳴らし始めています。
Ge65501

眠らせる前に「管球アンプの神様」に見ていただいていますので「ノイズゼロ」を確認していたのですが、久しぶりに馴らして見ると「バルブノイズ」を出しています。

Ge65501_4

真空管の全てを「抜いて挿す」作業をしましたらノイズはなくなりました。上の写真ではXLRプラグにXLR→RCAの変換アダプターを指しています。RCAでしか使えない(プリOUTがRCAの場合)プリアンプと組み合わせる為です。アダプターを使う事で「伝送ロス」は増えますが、一時的に使うには(将来XLR出力のプリアンプを購入予定の場合には)暫定的に使えます。

Ge65501_3

真空管カバーを再塗装して奇麗に仕上げています。このアンプは北海道に行く事になっています。内外装共に「Trail仕様アンプ」にして有ります。オリンパスの中・高音用に使っているアンプと同じです。


次の音質アップのターゲット

2010年07月26日 | ピュアオーディオ

パワータップの導入やネットワークのSP端子交換等々今年半年間で色々対策して来ましたので、しばらくは「落ち着かせ」る事に専念したいと考えています。

気温が高く暑くて作業が出来ない事も有りますので、じっくりと次の「音質アップ」のターゲットと方法を考えて見たいと思っています。

次の音質アップのターゲットはやはりS氏様のお宅で聴かせていただいた「マランツ#7」と「WE421,422アンプ」とJBL#375を使ったSPシステムで出ていた「艶やか」なサウンドになるでしょう。

あのアンプで奏でられたサウンドを聴くと、現在市販されているアンプのなんと素っ気ない音色で有る事か?を痛感させられる。

現在のオーディオ機器で、SPユニットやSPシステムもアンプも「進歩」している点と「退化」している点が同居している様に思います。


本日来訪のお客様

2010年07月25日 | ピュアオーディオ

本日は広島から40才代のお客様がいらっしゃいました。目的はSPスタンド「サウンドトレール」のサウンドの確認。

JBL#4348をご購入されたので「トレールを使いたいが音質はどのようなものか?」と云う事で、当方のSPシステムを聴いていただきました。

先週から気温が30℃を越えていますので、モニタールームでの試聴は汗を拭き拭きになります。ALTEC#612AやRCA箱システムは軽く聴いていただいて、クーラーの効いている「奥の部屋」のオリンパスシステムを中心に聴いて頂きました。

お好きな曲は「フュージョン系」との事で、フォープレーヤーのCDを楽しまさせていただきました。1曲目からCD1枚を聴き込みました。音量はいつもよりやや大きめの「大音量」で低域パワーメーターは20Wを時々越えています。10曲目を越えるあたりから心地良くて眠たくなりましたので、気分転換にクラシックやヴォーカルも聴いて頂きました。

結局12時から6時半までじっくりと音質を確認していただきました。いつも自分で聴かれるCDを3枚持ってこられましたので、音数の違い等がよく判ったとのことでした。

U氏様お疲れ様でした。


私のSTEREOシステムのサウンドの特徴

2010年07月24日 | ピュアオーディオ

私のシステムの音の特徴は「ルシファーケーブル」に有ります。全てのケーブルを「ルシファー仕様」で作っています。

Scs342

電源ケーブル・パワータップ内部配線・ライントランス内部配線・ラインケーブル・SPケーブル・SP内配線と全ての「伝送能力」を合わせています。

Sce45s

ルシファーケーブルの特徴は一般的なサイズのφ1mmの芯線ケーブルの10倍以上の断面積を持っています。その為「音数」と「スピード感」が尋常では有りません。

Scx242

また他の特徴として、「オンの音」と「オフの音」の出るケーブルを組み合わせていますので「音の密度感」が桁違いです。その為「艶やかな音色」を獲得しています。

St51

こうした「ルシファーケーブル」を使って組み上げたシステムの特徴は、AMPEXの小型SPシステムから、RCA箱ダブルフロントロードホーンシステムの様な超大型システムでも、センターSPが有るかのように「中央の音が厚い」のです。中央の音がしっかり定位した上で音の量が十二分に有りますので「壁から音が湧いて来る」様な錯覚を受けます。SPの存在感は非常に希薄になります。

Power_tup1

SPはデンと前に鎮座していますが、SPから音が出ているのではなく、中央を中心とした「音の面」で出て来ます。しかも「威圧感」や「ピーキーな音」は有りません。「自然な音」の出方に近い様な出方をします。

ここまで仕上げるのに5年の時間を費やしました。ほとんど毎日何かをしていました。1セットでは確認が取れませんので複数のシステムで確認を取っています。

612a

おかげでこの頃は「システム作り」はもうここらへんで良いと思う様になっています。しばらくは維持管理の為のパーツ集め(真空管等)と音楽を楽しむ事にしています。

Ampex

今年半年を振り返っても、「ライントランス」のグレードアップ、「パワータップ」の導入、正規品への切り替え、「フェルトマット」の導入、ALTEC#612A、620Aの導入等と忙しい日々を過ごしました。

特にハイライトは「パワータップ」の導入で「音の厚み」、「鮮度」、「バランスの良さ」等「激変」の音質を獲得できたことが心の余裕を生みました。