どうして手に入ると、飽きたり後悔したりするのか。
そうなってしまう物を、みつけた瞬間、欲しくなるのはなぜか。
暗い照明だから可愛く見えたのか、洋服屋にあった、こげ茶のショートブーツ。
合皮のつま先はすぐに傷み、はき心地も悪くなって捨てたくなった。
まとめ買いしたユニクロのTシャツ。
シンプル過ぎて、洗うとくたびれて、遠くへ着て行く気になれない。
アジアな店で買った安いチュニック。
柄は良いが、ピラピラした不規則なシルエットが嫌になった。
大ぶりのアクセサリーが流行ったこの夏。
大きなハートのネックレスを、いくつか買った。
その中のドピンクの物。
綺麗な色だと思ったのに、安っぽくて私の年令に合わず、つける気がしなくなった。
買わないで考えていたら、いつのまにか冷めて、買わずに済んだ物もあった。
靴は病的なまでに、次から次へ欲しくなる。
「いらぬ物」の分のお金をまとめたら、「いい物」1つ買えたのに…。
ファッション誌はいらぬ
松ちゃんが言ってたようにね、
男はファッショナブルをセクシーとは思わないんだよ。
決め過ぎた女より、あか抜けない女の方が好きなの。
あの人がそうなの。
ソバカスだらけのちっちゃい女にホレてるの。
ただの可愛いTシャツとかにコーフンするみたい。
私、わかったの。
オシャレしてもムダだって。
足さないで、引いていく事が大切だって。
でも、ブス過ぎ、デブ過ぎ、悪趣味は問題外だけどね。
私、この間見たのよ、電車の中で。
私服の女子高生で、すっごいピュアな子。
言われてみれば、確かにセクシーだった。
「ああ、これだな。」って思ったわけよ。
「あの人」は大丈夫か?
「あの人」は本物か?
「あの人」に飽きたりしないか?
私は「あの人」に高過ぎる値をつけていないか?
「いらぬ物」も買っている、私の目は節穴じゃないのか?
日々衰えて、「いらぬ物」になっていく私。
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