可愛い小鳥は 放す人なのよ
鳥カゴ開けて 飛び立たせるのよ
悲しい時ほど 笑っているのね
ひとりぼっちが 恐いものかと
池上季実子と夏夕介で、ドラマ化された、
「愛と誠」の主題歌の、2番の歌詞。
歌詞の意味は、マンガを読んだ人なら、わかると思うけど、
これは、誠のプライドの高さを表す、
クライマックスシーンなのよ。
「悲しい時ほど笑っている」っていうのが、
あの人に似ている気がして、
ふと、昔のコミックスを、
引っ張り出して、読んでみた。
人と関わるのも、しゃべるのも、嫌になってる私に、
昔ほどの感動は無かった。
純愛の、純粋で無いところを探してしまった。
可憐で清純な早乙女愛が、
実はO型の強い女子であり、
太賀誠は、思っていたより、幼い感じがした。
愛お嬢さんは、美しくて、ブルジョア(懐かしい言い方)で、
頭も良くて、スポーツ万能だが、
やってる事は、決して、
「守ってやりたい女の子」じゃないのだ。
誠は、恩きせがましい事を嫌う、「いらない人間」だ。
愛への告白も、本当に最後の最後になる。
でもやはり、本心を言わないからこそ「誠」であり、
あの2人が、楽しい交際をするなんていうストーリーは無いな。
「愛は戦いである」という、
冒頭の言葉通りなんですよ、この作品は。
ただ愛が、幼き日の誠の行動だけで、
彼を信じ、愛し続けた気持ちは、
すっごく、よく分かる。
たった一つの何かで、
「この人は信頼できる」って、思えたりするんだよね。
愛は「守ってあげたい女の子」とは程遠いかもしれませんねぇ、確かに。でも、芯の強い子だったからこそ、幼い日の受けた衝撃が強く心に残っていて、誠との再会で「自分の生きるべく道」を決めてしまったのでしょうね。
若い時に読んだものは、大人になってから読むと違う感じがします。
主人公の年齢を越えてしまったからでしょうね。
でも、いくつになっても、恋は良いと思います。