ああ、「特定できました。」という言葉に踊らされ、
禁じられているメールを、又送ってしまった。
それは「特定された理由」が、
私が彼に嫌われた原因を、
知らない人と話題にしていた事にあったから…。
その為に、前もって彼に伝えておかないと、
万一、彼に話が及んだ時に困ると、判断したからだった。
でも、それは言い訳かもしれない。
淋しかった私は、何でもいいから、
彼に話しかける口実を探していただけなんだ、たぶん。
それは彼を怒らせ、私は今まで以上に避けられ、
話しかければ、わずかに答えてくれるまでに、
持ち直していた彼との関係を、再び壊してしまった。
恐れていた日
それ以上に、今、私を苦しめているのは、
思いもしなかった「異動」という現実だった。
彼に、それが命じられたかもしれないのだ。
先日、彼は、その話で呼ばれていたようだった。
いつもより遅れて、部屋に戻って来た彼は、
いつも話しかけない人にまで話しかけ、
それはまるで、報告しているように見えた。
他の人達にも、終始、穏やかに笑っていたのは、
ようやく、「私の観察と愛情から逃れられる」という、
安堵のせいだったのかもしれない。
会話の口元を、必死に読み取ろうとしたが、まるでわからなかった。
あの人にとっては、Rのそばにいるよりも、
私を避ける事の方が優先なのだ。
異動を嫌がるはずもないだろう。
それを確認したくても、
知っていそうな人は、いくらでもいるというのに、
誰にも聞く事ができないという状況に陥った。
私は、ネットワークを巡らしている、
おしゃべりバカ女達と、口をきいていないから。
逆を言えば、ネットワーク上にいない人達とだけ、
安心してしゃべっている。
今月で終わりなら、あの人に会えるのは、後2回。
せめて、今月中に知りたい。
異動してから、そうだったのかと思いたくない。
あの人が去った後の職場の、何が楽しい。
お願い、行かないで!
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